函館SS 枠前展望

函館SSは函館開催の開幕週で行われるため、スピードのある馬に注目がいくレース。

言い換えれば1200m路線で逃げていた馬が前で残るレースを想定しがちですが、データ的にはむしろ距離短縮ローテの好走が目立つ重賞の一つです。

昨年は変則開催の影響で札幌なので度外視すると、2020年以前の過去10年で馬券になった馬30頭中、半分の15頭が距離短縮馬という強い傾向がみられます。

そもそも芝1200mは低レベルメンバーになることが多く、相対的にHレベルになりやすい芝1600m以上からの短縮ローテは好走率および回収率ともに優秀なローテです。

(参考:降格ローテ p91 降格ローテ⑤より)

加えて函館競馬場はスタートから上り坂になるコースです。

スタート後上り坂のコースは

①テンが遅くなりやすく、スピードのない馬でも馬群についていける
②仮にテンで争った場合、前半面でのスタミナロスが大きく差し決着になる

といった特徴があります。

上り坂でペースが遅くなれば、普段1600m以上で走っている馬でも馬群に取り付いて競馬ができるため、スピード負けしにくくなります。

また、仮にテンで争った場合、上り坂での先行争いはスタミナロスが激しく、長い距離を走っていたスタミナが活きる展開になります。

つまり、ペースがどちらに転んでも距離短縮馬が好走しやすい特徴を併せ持ったコースです。

以上のように、レースレベルの問題と函館競馬場のコースの特徴から、函館SSは距離短縮馬の好走が目立つレースとなっていると考えられます。

今回のメンバーで距離短縮ローテになるのは
キタイ(抽選対象)
ナムラクレア
プルパレイ
ペプチドバンブー
ボンセルヴィーソ
ローレルアイリス

の6頭です。

Hレベル戦のフィリーズレビュー&桜花賞で好走したナムラクレアは当然有力候補の一頭。

他にも器用な競馬が得意なプルパレイ、ロード×バクシンオーで芝1200m初挑戦のペプチドバンブー、前走Hペースで敗れたボンセルヴィーソ、2走前は2度も不利を受けたローレルアイリスと大穴馬も含めて可能性はあると考えます。

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