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【投資戦略】中長期でトレンドを把握し続けることの重要性
こんばんは!TIGER TRADEでシステム担当をしている龍崎晋太郎です。この記事は有料ですが、メンバーシップ加入の方々は最後までそのまま読むことができます。メンバーシップ以外の方々は一部有料となります。予めご了承ください。
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※最下部に要約を箇条書きにして載せています。箇条書きを見て興味のあるところだけ遡って読んで頂くと読みやすいと思います。
簡単な自己紹介です。僕は三菱UFJモルガンスタンレー証券のプライベートバンク部門で営業を行っていました。ネットでは平均年収1000万円位~と適当に書かれていますが、PB部門だけで言えば最低年収が2000万円です。(1番貰ってない人で2000万円でした)
学歴は慶応義塾大学卒が低学歴として弄られる環境・・、転職者のほとんどは前の職場で表彰される様な実績を獲得した猛者達。そんな中で細々と働いていました。
仕事内容は、富裕層のお客様に対して資産運用をご提案する仕事です。具体的には資産1億円超の個人のお客様に提案を持ちかけますが、年利どれぐらい出ると思いますか?なんと、たったの2~3%しか出ません。
意外でしょうか?それでも僕が退職するまで年間マイナスになったことは1度もありませんし、そうなる雰囲気も一切出ませんでした。当時僕は運用部あがりというのもあり、「たったの年2%!?運用下手すぎるだろ!」と、内心ふんぞり返っていました。ただ、これこそが僕の現在生きている投資戦略の原点なんです^^
富裕層は必要以上の投資収益を望まない!?
ネット等では無い、僕が仕事を通じて出会ってきた本物の富裕層は過度に投資収益を望まない方々ばかりでした。お金持ち(富裕層)ってどんなイメージでしょうか?「嗚呼、自分も前〇社長みたいに1億円配っても余裕があったらな。100億円を年1%で運用しても1億の利益じゃないか」と、考えたこと1度はあるのではないでしょうか?
結論から申し上げますと、100億も運用に回せる富裕層は年1%も求めていません。年0.2~0.5%程度でポートフォリオを組んでいることがほとんどです。お金に余裕があればある程、投資収益を増やそうとは思ってもいないんです。
富裕層の多くは事業で成功しています。投資界隈で有名な人、例えばPostPrime株式会社の高橋ダニエル圭(高橋ダンさん)は70%超の株式を保有しています。現在の時価総額は約75億円ですので、52億円超の資産を有することになります。著名投資家のテスタさんが約100億円ですから、一気にテスタさんへ近づいた形になりますよね。
そんなこんなで多くの経営者は事業で資産を拡大しているので、投資で一攫千金を狙う人は僕が見てきた中では皆無でした。
これまでお話ししてきた通り富裕層の方々は投資に対して控えめな期待を持っています。しかし彼らの投資戦略は決して消極的なものではありません。その背後には長期的な視点と徹底したリスク管理が存在するのです。
まず富裕層が低リスクの投資を好む理由はその資産の保全にあります。彼らにとって資産の一部を失うことは生活に直接影響を及ぼさないかもしれませんが心理的なダメージは計り知れません。だからこそ無理に高リターンを追求することなく、安定した収益を確保することが最優先されるのです。
また富裕層は「長期的な資産運用」を基本としています。短期的な市場の変動に惑わされず経済全体の動向を見据えた上で、適切なタイミングで資産の見直しを行います。これにより時間の経過と共に資産を着実に増やしていくことが可能となります。このアプローチは急激な利益を求めるのではなく持続的な成長を目指すものです。
そして重要なのは彼らが「市場の声」に対し、過度に依存しないことです。情報過多の現代では時として市場のノイズに惑わされがちです。しかし富裕層は自身の信念と経験に基づいた判断を重視し周囲の喧騒に振り回されることはありません。彼らが信頼を置くのは自らが築き上げた実績とそれを支えるプロフェッショナルなネットワークです。
ここまでご紹介したように富裕層の投資スタイルは短期的な利益を追求するものではなく、むしろ長期的な視野に立ち確実に資産を増やしていくことを目的としたものです。このような姿勢は先物市場の投資戦略でも非常に有効です。
短期ではなく、中期で。中期ではなく、長期で
前述は市場のノイズに惑わされずに自身の信念と経験に基づいた判断を重視した上で運用することを重要視したお話でした。僕が短期ではなく中期で、中期ではなく長期で相場を見ているのはまさにこれで、短期で市場を見てしまうとノイズに騙されて損切りを連続で出してしまうからです。
ただこの投資戦略は向き不向きがありますし、性格上の問題もございます。僕が思うに本投資戦略で向いていない方の特徴を少し挙げたいと思います。
運用資金が少ないひと
過度に相場を気にするひと
噂に流されやすいひと
高利回りを求めるひと
まず、運用資金が少ない方です。長期的な投資戦略は一定の期間、資金をマーケットに投入し続ける必要があります。資産が少ない場合は短期間でのキャッシュフローが必要になることが多いため長期的な投資に対して耐久力が不足してしまいます。資産を増やすために急激なリターンを求める傾向が強くなるため長期的な視点を維持することが難しくなってしまいます。
次に過度に相場を気にする方です。市場の変動に一喜一憂しやすい性格の方は短期的なノイズに影響されやすく冷静な判断が難しくなります。このような場合は長期的な投資戦略を貫くことがストレスとなり結果的に適切なタイミングでの投資判断ができなくなる可能性があります。
最後に、噂に流されやすい方です。投資の世界ではさまざまな情報が飛び交っていますが、そのすべてが信頼できるものではありません。噂や短期的な流行に影響されやすい方は長期的な視点を持つことが難しく結果として市場のノイズに惑わされやすくなります。信念を持って長期的に運用するためには情報を冷静に分析し真実に基づいた判断を下すことが求められます。
そして最も不向きな方の特徴は、高利回りを求める方です。高利回りを求める方は長期的な投資戦略には向いていない傾向があります。理由は彼らが抱く期待値が市場の現実と一致しないことが多いためです。ここでは高利回りを求める方が長期的な投資戦略に向かない理由について詳しく説明します。
まず高利回りを求める方は投資において短期間で大きな利益を得ることを目指しています。このような投資スタイルは通常、リスクの高い商品や投資方法を選ぶことが多いです。例えばレバレッジを活用した取引やボラティリティの高い市場に積極的に参入するなどが挙げられます。これらは一時的に大きなリターンをもたらすことがある一方で同様に大きな損失を被るリスクも高くなります。長期的な投資戦略とは異なり高利回りを追求するアプローチはマーケットの短期的な変動に敏感でありそれが投資の持続性を損なう要因となり得ます。
先物取引に限定して言えば、先物取引はそもそもがハイリスク・ハイリターン商品ですので、そこから更にハイリスクな短期手法で収益を狙いにいくのは極めて危険な戦略と僕は考えてしまいます。レバレッジを利用した短期取引では極僅かな価格変動でも大きな損失を被るリスクが伴います。経験豊富なトレーダーであっても全ての取引が成功するわけではありません。むしろ失敗するリスクも常に存在するのです。先物取引は本来、将来のリスクをヘッジするための手段として設計されたものであり過度に短期的な利益を追い求めることはその本来の目的を逸脱していると言えます。
また短期的な利益を狙うことは心理的にも大きな負担を伴います。市場のノイズに惑わされやすく感情的な取引を引き起こす可能性が高まります。このような状況では冷静な判断が難しくなり結果として損失が膨らむことが少なくありません。従って、先物取引においては特に長期的な視点を持ち市場の動向を冷静に見極めながら戦略を練ることが重要だと僕は考えています。
時間軸を長くしてみよう!
短期軸を愚策としている訳ではございません。かくいう僕も短期的な時間軸で取引することは少なくありません。基本的には中長期で相場を見ながら必要に応じて柔軟に対応することが重要だと考えているのです。
これはまさにドライブと同じ感覚です。車やバイクを運転する際に目の前の道を見て走行する人はいません。皆さんも遠くを見て運転すると思います。でも道路に突然、子供が飛び出してきたら急ハンドルで回避する感覚と酷似しています。相場では遠くを見ながら全体の流れを把握しつつ突然の変化に即座に対応できるようにしておくということです。このアプローチにより短期的な市場のノイズに惑わされず冷静に状況を見極めながら投資を進めることができます。
短期取引が全て悪いわけではありません。実際、短期的なチャンスを捉えることで迅速に利益を上げることができる場面もあります。しかしその際には中長期の視点を失わないことが肝心です。短期的な決済が必要な状況が生じた場合でもそれが全体の戦略と矛盾しない範囲で行われるべきです。あくまで短期的な取引は中長期の戦略の一部であり全体の流れの中で適切な位置づけがされるべきなのです。
例えば利確のタイミングや損切りの設定もこの中長期的な視点に基づいて行われます。市場の変動をすべて予測することは不可能ですが事前に準備をしておくことで急な変化にも対応できる柔軟性を持つことができます。これにより無駄なリスクを回避しつつ堅実に資産を増やしていくことが可能になります。
要するに短期的なチャンスを逃さないためには常に中長期の戦略を頭に置きながら取引を行うことが大切だという話です。短期取引においても全体の相場観やリスク管理を忘れずに行動することで安定した成果を得ることができるでしょう。時間軸を長くしてみることで投資の成功への道がより明確になるはずです。
長期戦略:思考編
では長期戦略を実行するには具体的にどうすればいいのか?何を指標にしているのか?これについてご説明したいと思います。長期戦略を実行するにあたり特に先物取引においては短期的な利益を追求するのではなく長期的な視点で市場を捉えることが極めて重要だと考えいます。
では具体的にどうすれば良いのでしょうか?またどのような指標を基に戦略を立てるべきなのでしょうか?この記事では先物取引に特化した長期戦略の実行方法とそのメリットについて詳しくご説明します。
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