害悪である企業系攻略サイトを撲滅するためにあなたができること
ここに来た方は、おそらく「Game8はクソ」「GameWithはエアプ」と思っているに違いない。そして、たいていは「企業系攻略サイトはSEOが強いからどうしようもねえ」と思っているかもしれない。
ただ、もしあなたは「SEOとかいう特別なテクニックが必要だから、個人のワイらには勝ち目がない」と思っているとしたら、それは早計である。note記事であっても検索で1ページには入れるし、内部リンクとかそういったものがなくたって、他の記事がなくたって、たった一つの記事が企業系攻略サイトを押しのけることだって可能なのだ。
ここでは、まず「SEO」と呼ばれるものの誤解をある程度ほぐし、なぜ企業系攻略サイトが高順位をとっているのかを例を挙げて解説。その上であなたができることを伝えたい。章立ては下記のとおりである。
・まず、「SEO」全体への誤解
・なぜ企業系攻略サイトは高順位になってしまうのか?
・あなたにできる良い検索結果への道
まず、「SEO」全体への誤解
固定的に検索順位を1位に上げる明確なテクニックは存在しない。実は筆者もSEOに携わってはいるが(ゲーム系ではない)、そんなテクニックがあったら一応知っておきたい。後述の理由で使うつもりもないが。
とはいってもあるんだろう?という声もあるかもしれないが、そんな質問は「Googleのオフィスアワー」でいろいろな人たちがしょっちゅうGoogle社員に直接質問しているし、ことごとくそれは否定されている。
いや、Googleが否定していてもどうせあるんだろ?と思うかもしれない。それだったら別の方向から解説をしよう。そんなテクニックが明るみになったら早晩修正される。
なぜここまで言い切るかというと、次のようなストーリーが容易に考えられるからだ。検索上位に表示するテクニックが明らかになったとして、みんながそれを使うから、検索結果がひどい有様になる。それは「Googleの信頼を地に落とす」ことになり、もちろんGoogleの検索エンジンとしての利益源である広告収入が激減する。だから、そのテクニックが検索エンジンに何の影響も及ぼさなくなるよう、Googleが修正することになる。
何が言いたいかというと、明確なテクニックが明らかになりそれを放置することは、検索エンジン自身の損になるということだ。基本的に検索エンジンは広告収入を持っており、Yahoo!だろうがbingだろうが変わらない。信頼を失ったらそれでThe endだ。状況証拠的ではあるが、明確なテクニック表示は損にしかならないことをわかっていただけただろうか。
ということで、「こうだから検索順位は上がる」という言説は正確ではない。いや、間接的には影響するかもしれないが、それは「検索者がより便利にサイトを使う」というデータが残るといったことで、巡り巡って順位に影響する可能性もなくはない、ということである。基本的に検索エンジンの収益構造上、「検索エンジンを便利に利用するのに貢献した記事はなんでも上位に上げたい」ということだけはいえるが、直接的なことは何も言えない。本記事でも申し訳ないが仮説しか書くことができないので、そこはご理解いただきたい。
なぜ企業系攻略サイトは高順位になっているのか?
筆者としては、次の仮説を出す。
・タイトルが適切である
・初心者、並びに攻略段階の人は満足している
一見企業系攻略サイトをほめているが、中身に関しては一切ほめていないのでそこだけは言っておく。
まず次の検索結果を見てほしい。(2021年6月9日検索)
この「ガブリアス 育成論」の結果において、Game8がある程度上で、ポケモンwikiは下であるということである。無論これは「ポケモンwiki<<Game8だぜドヤァァァァァ」とかいうことでは決してない。ただGame8は見せ方を徹底しているということだ。それを解説していく。
タイトルが適切である
私がポケモンwikiをもう少し高順位に押し上げたいと思ったなら、まずはタイトルを「ガブリアスの育成論―ポケモンwiki」とする。あなたがポケモンのインターネットの情報源に関して全く知らないとしよう。その人がいまのポケモンwikiのタイトルを見て、「育成論が書いてある」と思うだろうか?他のページには「育成論」が含まれているので、間違いなくまずはそれをクリックするし、タイトルだけで逃げられる可能性もある。
検索エンジンは定期的にbot(クローラーと呼ばれる)でページの中身とかを見ているので、ポケモンwikiの記事タイトルに「育成論」がないのも十中八九読み取っているだろう。つまり、「タイトルという誰も卑怯とは思わない部分において大負けしている」のである。
企業系攻略サイトは、タイトルにおいては「検索されているもの」をしっかりカバーしている(もちろん、中身が整わない状態で出すケースがあり、そこが批判の的になるわけだが)。ある記事を人に読んでもらいたいとき、少なくとも「テーマを明示する」ことは礼儀とすら言えるのであり、我々はアイサツで負けているのだ。アイサツが重要なことは古事記にも書いてある。企業系攻略サイトはタイトルを明示し、ある程度の(一応それらしい)中身を示すことで、一応検索者を満足させているのだ。
ポケモン対戦考察wikiも厳しく、ページ内検索してどこにも育成論がない(にも関わらず順位獲得しているのは実績の賜物なのか?)。タイトルにもない。検索エンジンを疑う前に一応言葉ぐらいは含めた方がいい事例である。繰り返すが決してポケモンwiki、ポケモン対戦考察wiki<<Game8と言っているわけじゃない。
初心者、並びに攻略段階の人は満足している
さっきも触れたが、一応それなりの中身で満足している人が多い可能性がある。検索しているユーザーは何も「自分で何もかも考えられて、いい情報源を初めから知っている」ユーザーばかりではなく、多くの人は初心者、少なくともポケモンの育成論をGoogle検索で調べる人は情報の有効さを最初から判断できないだろう。
その中で、企業系攻略サイトは基本的に短めにまとめることを貫く。それは少なくとも「読みやすい記事」とはなるだろう。ある種長くて読むのに体力がいる記事と比べてどうだろうか。多数の初心者は満足するだろう。それが現実だ。
また、「○○の場所」など単純な情報に関しては、正直検索者は初心者だろうが熟練者だろうが、知ることができればどうでもよいのである。そこではどうしても記事発表のスピードがものを言ってしまう(もちろん、情報を載せてもないのに記事を作る行為は本当にスパムと言っていい。なんだったら検索エンジンに報告すべきである)。
上記二点をまとめると、企業系攻略サイトは
・多くの初心者に対し
・テーマをわかりやすくし、短くまとめることで
・一応満足させる
ことに成功していると考えられるのだ。
あなたにできる良い検索結果への道
恐らく、みなさんは「そんな初心者向けの誰でもわかる情報じゃなくて、もっと良い情報があることをみんな知るべきだ」と思っているだろう。そんなあなたにやってほしい二つの方法を提示する。
・いい情報源をSNSで広める・引用する
・わかりやすいタイトルであなたが情報発信をする
いい情報源をSNSで広める・引用する
企業系攻略サイトは自身のサイトを定期的にSNSで広報する。これは企業の正当な広報手段である。ならば、あなたはいいと思ったページをそれを上回るように広めればいい。Twitterでリンクを貼り、どういう点が参考になったかを書き、見るべきと説得するのだ。
これはGoogleの検索結果から見てわかることだが、GoogleはTwitterの結果を表示しがちであり、Twitterでの言及をGoogleはbotで見ていることを意味する。それが間接的にでもページの評判の判断材料になることは想像に難くない。というか、そうしないと「GoogleはTwitterも見てないのか」と信頼を無くす。
必ずやるべきなのは、リンクを貼ることだ。これを貼らないと何を評価したらいいのかbotは判別が難しくなる。絶対にリンクを貼る企業系攻略サイトにかなうわけがない。逆に言うと、企業系攻略サイトに関しては、クソだと思ったらリンクを貼らずにけなしておけばいいのだ。
わかりやすいタイトルであなたが情報発信をする
「検索結果はクソだな」と思ったら?あなたが情報発信をしてしまえばいい。タイトルさえ工夫すれば、少なくとも土俵には乗れるし、今はnoteやWordPressといった使いやすいブログサービスも豊富だ。
とはいえ、どういったタイトルをつければいいかわからないし、かといって「クソみたいな企業系攻略サイトの後追いはしたくない」と思うかもしれない。そんなあなたに、だれでも使えるツールを紹介しよう。
筆者の場合は「害悪」に照準を定め、一応SEOに携わった身として、「害悪なのになんで出るんだ」という解説と、「じゃあ何をすればいいのか」を本記事で書いたわけだ。
あなたの好きなゲームがモンハンライズだとしよう(既知の内容なのはお許しいただきたい)。あなたはver.2時点で、双剣でナルハタタヒメを8分台で安定して倒せるようになった。それに有効な装備は、どうやら龍属性双剣ではなく、双剣のセオリーに反してナルガの双剣ではないかとなる。高い会心率と達人芸により斬れ味を維持し、コンボルートが少し複雑な鬼人空舞でなくてもなんとかいけるのだ。
となったら、まずサジェストを調べよう。タイトルには、サジェストにある「ナルハタタヒメ 双剣」を必ず含める。まさか「双剣で思ったこと」ではあるまい。あなたの知見をスクショ付き(なんならちょっとした動画付き)で紹介していくのだ。たとえば、「双剣でナルハタタヒメを薬なし突進連斬で8分台周回」とかはどうだろうか。
あなたも情報の海をきれいにしよう
あなたがもうGoogleやbingに対して信頼を失っているのであれば、もう筆者の声は届かないであろう。もし、あなたに「少しでもみんなに深い情報をしってもらいたい」、そんな欲があるのなら、是非その欲を情報発信によって支えてほしい。クソ記事から初心者を守り、情報の海をきれいにし、よりよくゲームを楽しませることができるのは、あなたかもしれない。
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