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ラジオドラマ脚本 020
【タイミングが悪いのは生まれつき】
たかこ(奥さん) 44歳
俊彦(旦那さん) 46歳
たかこ(M)さゆりの離婚を聞いてから、胸がざわついて仕方がない。自分自身に問いかけるのは、このままでいいの?
(SE)朝食を作る音
俊彦「なんか、今朝のごはん、こわくないか?」
たかこ「そうですか?いつもと、同じですよ。」
俊彦「おかしいなあ」
たかこ(M)なんで、私が、ご飯を作らないとダメなの?、飽きて来たもう、愛していないのかも。
俊彦「新聞はどこだ?」
たかこ「さっき、貴方がトイレに持って行きましたよ。確か」
俊彦「持って行ってないぞ!」
たかこ「持っていきました!」
たかこ(M)トイレに、持って行くのは、やめてと何度言えばわかるのよ!
俊彦「トイレに持って行ったかな?」
たかこ「自分で見てよ!」
たかこ(M)もう、諦めるしかないのか?私の人生を考えよう。
俊彦「絶対に、トイレになんか持って行って ないぞ!絶対に!」
たかこ「毎朝、貴方の世話で手一杯ですよ。新聞を読むところじゃありません」
俊彦「おい!出かけるぞ!」
たかこ「ほら!ハンカチ忘れてるわよ!」
(SE)ドアの閉まる音
たかこ(M)人生は一度きりだし、波風を立てても、立てなくても、どちらを選だとしても自分に対して嘘はつきたくない。
(N)たかこさん、さゆりさんにに電話をかけています。
たかこ「もしもし、さゆり?今電話してても大丈夫?」
(N)貴子さん、今朝方の旦那さんとのやりとりをさゆりさんに愚痴っています。
たかこ「離婚も考えないと‥」
(SE)キャッチフォンの音
たかこ(M)電話に出るのが、遅かったようで、切れてしまった。着信履歴を確認したが、見ず知らずの番号だった。
(SE)携帯電話の着信音
医者「先ほど、旦那さんが運び込まれました。意識もあり、命に別状はありません。病院の方にお越し願えますか?」
たかこ「行かないと、問題になりますか?そうですか、なりますよね。あっ、なんでもありません」
【完了】
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