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山羊座の女

私は山羊座の女。
去年の今頃、どの占いを見ても「2020年は山羊座の大幸運期」「12年に一度の大転換期」といったことが書かれてあって、私はちょっとそわそわしていた。12年ぶりのラッキーイヤーだなんて、12年前いいことなんかあったっけ?と思ったら、結婚、愛知から福岡への引っ越し、妊娠出産、全部2008年の出来事だった。そんなに?そんなレベルの一年が来るの?やばいどうしよう、何かしないともったいないじゃん!そんなふうに呑気にワクワクしていた。

それなのに。

▪︎正月早々、一晩で4回吐いて39度の熱を出し、休日診療の病院に駆け込むという一年のスタート。
▪︎コロナの影響で、パート先のお店が一時休業となり収入ダウン。
▪︎子供たちの学校も休みになって、先の見えない自粛生活。
▪︎夫の仕事も影響を受けた業界の一つなので、夏のボーナスは無し(お給料が今まで通り維持されてるのが奇跡)。
▪︎お盆の頃に膀胱炎を長引かせてしまい、また休日診療のお世話に(熱もあったから隔離部屋に通されて、看護師さんは防護服。検査は全部車椅子移動)。
▪︎家や車関係の出費あれこれ
などなど…

いいこと全然ないんですけど。

わかっている。誰も何も悪くない。反省するとしたら、自分の健康管理と金銭の計画性であって、誰かのせいとかじゃない。
去年の年末、何かしないともったいない!なんてワクワクしていたというのに、ぼんやり呑気に生きてきた。そりゃあ、いいことなんてどこからもやって来ないわけですよ。というわけで、11月になってようやく焦っている。

私には「始める」のも「やめる」のも、とてもエネルギーがいることだ。見切り発車で始めることが苦手。することに「価値」が無いかもと思ったらもう動けない。行動する前に頭の中でシミュレーションを何度もして、それだけで疲れてしまって、結局やめるの繰り返し。
自分の望みや行動が、意味の無い無駄なものかもしれない。それが怖いのだ。noteを始めるのだって、私には勇気のいることだった。信じられないでしょう?
面倒な性分だなぁとつくづく思う。

2021年の占いはまだ見ていない。12年に1度の幸運期は、また次のタイミングまで離れていくのだろう。もう30代も終盤に差し掛かる年齢な私。焦っているだけでは、そろそろ時間がもったいない。

山羊座は堅実で現実的。目標が定まればそれに向かって地道にコツコツ進める星だという。いいじゃない。一歩でも前に進めたら、一歩分の違う景色がある。だから、おもしろそうと思ったら、ちゃんと動ける人になりたい。

とか言いながら、これからもきっと柄にもないことはしないし、あれこれにビビりながら石橋を叩いて、渡れそうな橋だけを歩いて行くんだと思う。それでもいいや、とも思う。たまに新しい道を歩いて、違う景色を見られたら、それでいい。進むことが大事だから。

2020年。特にいいことがあったわけじゃないけど、そんなふうに思えるようになった。あ、これが転換期ということ?なんて地味で真面目なんだろう。

やっぱり私は、山羊座の女。


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