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情報システム課のメンバーその1

私が2005年に今の会社で情報システム課を立ち上げたときは1名の社員がレジ設定やパソコンを各事業に配布してダイアルアップ接続により営業日報を本社に送信するという状態でした。そこから全事業所のインターネット常時接続、本社のデータベースサーバの設置及び社内イントラネットの開設、POSのオンライン化などを進めていくことになるのですが、その間に4名ほどの採用と他部署からの異動で入りが2名、出が2名、退職が1名といったところで推移しております。基本的に現在の企業規模と業務内容で情報システム専従者は4名と見積もっていますが、昨年からは1名が育児のための時短勤務に移行したため、契約社員を1名追加して正社員3+時短1名+契約1名の体制です。情報システム部門をどう定義付けるかは企業によって大きく異なり、アウトソージングにより企画のみを行って実務をしない会社もありますし、コールセンターのように派遣社員を多数抱えて内部でシステムの構築及び運用をする企業も見たことがあります。AWSやAzureなどのクラウドの出現によってインフラの運用はアウトソースすることが容易になったことと、企業の戦略のスピードアップのためにシステム開発の内製化をすることがトレンドとなっていることもあって、この10年で情報システム課のメンバーに求められる人材は変わってきています。私の場合だとまず部署立ち上げ時がサポート1名+私の2名体制からスタートして2年後の事業拡張に伴って他社システム部門経験者を1名採用、さらに2年後に発注システムを全事業所100余りに導入すすために、システム非経験の事務処理要員を1名採用し現在に至るまで、私とこの2名が中心になっています。ここにサポート要員の1名が社内からの異動やアルバイト、契約社員などの様々な形で入れ替わってきているというのが4名体制の実態といったところでしょうか。昨年からはサポート要員が時短勤務となったために時短勤務の契約社員を1名追加して5名体制としておりますが、この契約社員の方がプログラムが扱えるために5名のうち3名がプログラムが扱えるというバランスの取れた体制になりました。情報システムのメンバーを採用するときに問題になるのがスキルかと思いますが、高いスキルを求めると高い報酬が必要なってしまいますが、それに見合うだけの仕事がないという場合も多く悩ましいところです。中小企業においては高いスキルと報酬のメンバーを採用する余裕は結局なくて低スキルの方を採用してから育てるという方策しか取れないのが一般的ではないでしょうか。私の感想だと主力事業がITから離れている企業の場合、経営層のITに関する現状理解度が低く、高スキルのIT人材は一般社員の給与では採用出来ないということを理解されていない場合があると思います。それでも責任者に同業企業での経験者を据えてメンバーの採用と育成の自由を与えてくれる場合は今の自分のように何とかなるといったところでしょうか。これで社内異動のメンバーだけで情報システム部門をまわせと言われたら、今とはまったく違った業務内容になるか、あきらめて私が退職してしまっていた結果もあっただろうと思います。この辺りのさじ加減も中小企業において情報システム部門が上手くいく行かないの参考例になるでしょう。

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