バースデーきっぷで四国巡回(計画立案編)
はじめに
2023年度、6月のとある金曜日が、休日になりました。6月生まれの私には、6月の平日に休みが取れたら行きたいところがあります。今回はそれを絡めて、3日間で四国を巡回するルートを作りました。
今回の目的
四国のご無沙汰線区めぐり。ただし、昨年12月・今年1月に乗車した線区は除く。具体的な乗車対象は、以下のとおり:
予讃線
高松~宇多津、多度津~松山、向井原~伊予大洲(旧線)
予土線全線
ごめん・なはり線
徳島線
高徳線
高松~池谷
とさでん交通全線
高松琴平電鉄全線
伊予鉄道全線(鉄道線・軌道線とも)
四国ケーブル線
予讃線 松山~(内子線経由)~宇和島、宿毛線・中村線・土讃線・予讃線 多度津~宇多津・本四備讃線は2023年1月、鳴門線・高徳線 池谷~徳島・牟岐線・阿佐東線は2022年12月に乗車しているので、今回は対象外。
各種条件
出発地・帰着地:自宅(川崎市多摩区 小田急沿線)
期間:3日
利用きっぷ:JR四国 バースデイきっぷ、私鉄各社1日乗車券
バースデイきっぷは当日JR四国の駅で買うことも出来るが、値上げが迫っていたためネット購入。この場合、別途、誕生日を証明する書類を送らなければならない点に要注意(今回は免許証の写真をメール送付した)。
プランニング
今回の計画のポイントは、伊予鉄道本町線。平成中期から運転本数の削減が目立っていたが、コロナ禍を契機に2020年に「土休日運転無し」となってしまった。という訳で、金曜日の内に伊予鉄に乗ることを考えると、四国へのアプローチは松山空港への空路移動で決まり。また、四国からの帰りも松山空港と仮置きしておくが、3日間で回りきれなかったら、他の空港から、あるいは陸路岡山に抜けて新幹線という選択肢も残しておく。
以下、「大まかプラン」と書いた各節は考えた順の記載。「愛媛県内(初日)」以降は、パターン別に読み進めると、ルートがイメージしやすいかも。
大まかプラン:愛媛県内(初日)
伊予鉄道本町線。2023年6月現在、運転本数は路面電車としては異例の、たった14往復/日(平日のみ)。しかも、朝夕に2時間くらいずつ列車のない時間帯がある。
早朝の飛行機で松山空港に行くと、リムジンバスで松山市駅に着くのは9:20頃。ちょうど本町線が動いていない時間帯なので、鉄道線→軌道線の順に乗りつぶすのがちょうど良さそう。
横河原線・高浜線それぞれの往復で概ね2時間(郡中線は西に抜けるとき/西から戻る時に片道乗車)。軌道線乗りつぶしで(本町線のタイミングさえ合えば)2.5時間。
松山駅15時ころ発の特急で西に向かうと、宇和島着が16:49。予土線に乗り継ぐと若井着が19:38(6月の日の長さを考えれば許容範囲?)。土讃線は先日乗ったばかりなので夜間移動でOK。最終の特急に乗り継ぎ、その日のうちに高知到着可能。(パターン1)
松山駅15時ころ発で東に向かうと、高松着が17:57。(パターン2)
大まかプラン:高知~徳島(パターン1:2日目)
この先しばらくは、目の前のご無沙汰線区を塗りつぶしていく形。とさでん交通(約2.5時間)→ごめん・なはり線往復(約2時間)→土讃線で阿波池田へ(約1時間)→徳島線で徳島または佐古(特急で約1時間、普通で約2時間)→志度(特急で約1時間、普通で約2時間)。所要時間だけをみれば、特急だけ乗り継いでいけば夕方には志度にたどり着けそうに見えるが、実際はなかなかうまく繋がらず、徳島で日が暮れそう。
大まかプラン:香川(パターン2:1日目の続き・2日目)
香川県内は、予讃線・高徳線の県内全区間に加え、琴電・四国ケーブルが乗車対象。17:57高松着から琴電に乗っても日中全線乗車は不可能なので、志度まで乗車しておいて、翌朝に備えて琴平に戻っておくのが得策。
琴電は、単純に考えると高松築港・瓦町を起点に放射状路線の単純往復になってしまうところを、いかに避けるかが時間節約のポイント。特に琴平線は全線乗車で1時間かかる大物なので、片道だけで済ませられるとだいぶ楽。実乗時間は、琴平から、琴平線・長尾線(往復)・志度線の乗車で約3時間。四国ケーブルに立ち寄ることでプラス1時間。琴平を8時に出ると、志度着は13時過ぎの見込み。
ここでいったん切り替えて、最終日のプラン検討へ。松山空港から飛行機で帰京するには、松山駅か松山市駅に18:30くらいまでに着ければ大丈夫。
大まかプラン:愛媛(パターン1:最終日午後)
パターン1の場合、高松方面から松山に向かってくることになるが、その場合、志度15:13発の高松行きに乗れれば大丈夫。
大まかプラン:愛媛(パターン2:最終日午後)
宇和島方面から松山にアプローチする場合、本数の少ない予土線との接続が上手くいくかどうかがポイント。2~3時間に1本しかないが、割と都合の良いタイミングの列車があった:
窪川 13:21(予土線)16:00 宇和島 16:02(宇和海22号)17:13 伊予市/郡中港 17:29(郡中線) 17:53 松山市
各パターンの間を埋めるプランが作れるか、最終検討。
大まかプラン:徳島~香川(パターン1:最終日午前)
徳島泊から、高徳線・琴電・四国ケーブル・予讃線全部に乗って松山に抜けるのは、下記プランで一応可能。
徳島 6:01(高徳線)7:36 志度/琴電志度 7:58(志度線)8:15 八栗(自転車)八栗ケーブル 8:30(四国ケーブル)8:35 八栗山上 8:45(四国ケーブル)8:50 八栗ケーブル(自転車)八栗 9:03(志度線)9:25 瓦町 9:49(長尾線)10:25 長尾 10:31(長尾線)11:11 高松築港 11:30(琴平線)12:32 琴電琴平/琴平 12:47(南風12号)12:57 多度津 13:23(いしづち18号)13:55 高松 14:10(うずしお17号)14:26 志度(以下略)
早朝出発はリスク大だが、寝坊したら四国ケーブル見送り、大寝坊したら琴電まるごと見送りで、一応リカバリ可能。
大まかプラン:徳島~高知(パターン2:最終日午前)
とさでん交通をすべて乗りつぶして窪川13:21着のためには、後免町を8:45に出る必要あり。志度13時から高徳線・徳島線を乗りつぶすと、(特急列車に上手く当たらず)後免着は18時を過ぎ、そこから奈半利に出ても奈半利着は19:50でさすがに真っ暗と思われる(奈半利町の当日日没は19時10分台)。後免駅近くに宿が取れれば、後免6:20発から奈半利往復で後免町に8:35に着くので、一応ルートは繋がる。
プラン選択
パターン1・2のどちらも最終日に寝坊のリスクがあるが、ひとまずパターン1(反時計回り)を選択。
この時点の計画は以下のとおり:
1日目(金曜日):松山空港(空港リムジンバス)9:20 松山市 9:30(高浜線)9:51 高浜 9:58(高浜線・横河原線)10:51 横河原 10:59(横河原線)11:28 松山市/松山市駅 11:58(市内線6系統)12:11 本町六丁目 12:22(市内線2系統)12:40 JR松山駅前 12:41(市内線5系統)13:06 道後温泉 13:14(市内線5系統)13:19 上一万 13:21(市内線2系統)13:49 南堀端 13:55(市内線1系統)13:58 松山市駅 15:00(郡中線)15:24 郡中港/伊予市 15:35(宇和海19号)16:49 宇和島 17:30(予土線・中村線;19:38 若井まで日中乗車扱い)19:44 窪川 20:30(あしずり18号)21:39 高知/泊
2日目(土曜日):高知 8:25(土讃線)8:50 伊野(JR)/伊野(とさでん交通) 9:13(伊野線)9:56 はりまや橋 9:58(桟橋線)10:09 桟橋通五丁目 10:11(桟橋線)10:31 高知駅前 10:36(桟橋線)10:42 はりまや橋 10:55(後免線)11:32 後免町 11:45(ごめん・なはり線)12:59 奈半利 13:51(ごめん・なはり線)15:02 後免 15:21(南風20号)16:20 阿波池田 17:13(徳島線)19:28 徳島/泊
3日目(日曜日): 徳島 6:01(高徳線)7:36 志度/琴電志度 7:58(志度線)8:15 八栗(レンタサイクル)八栗ケーブル 8:30(四国ケーブル)8:35 八栗山上 8:45(四国ケーブル)8:50 八栗ケーブル(レンタサイクル)八栗 9:03(志度線)9:25 瓦町 9:49(長尾線)10:25 長尾 10:31(長尾線)11:11 高松築港 11:30(琴平線)12:32 琴電琴平/琴平 12:47(南風12号)13:19 児島 13:35(快速マリンライナー33号)14:05 高松 14:10(うずしお17号)14:25 志度 15:13(うずしお18号)15:30 高松 15:50(いしづち17号)18:26 松山 18:37(空港リムジンバス)18:59 松山空港
各所に乗り継ぎ待ちが多い(特に3日目の琴電各線の待ち時間の積み重ねでで徳島6時発になったのが痛い)が、ルートは繋がった。本四備讃線絡みの連絡線も組み込み済み。4月19日、羽田-松山往復の航空券を予約。4月20日、高知と徳島の駅近くに宿を予約。
ちなみにパターン2だと以下のような感じ:
1日目(金曜日):(13:58までパターン1と同じ)松山市 13:53(市内線1系統)13:56 松山市駅 14:00(市内線1系統)14:09 JR松山駅前/松山 14:23(いしづち22号)16:54 高松 17:15(うずしお23号)17:30 志度 17:48(高徳線)18:28 高松 18:40(快速マリンライナー56号)19:09 児島 19:27(南風23号)20:01 琴平/泊
2日目(土曜日):琴電琴平 8:12(琴平線)9:13 高松築港 9:19(長尾線)10:01 長尾 10:07(長尾線)10:42 瓦町 10:52(志度線)11:14 八栗(レンタサイクル)八栗ケーブル 11:45(四国ケーブル)11:50 八栗山上 12:00(四国ケーブル)12:05 八栗ケーブル(レンタサイクル) 八栗 12:50(志度線)13:07 琴電志度/志度 13:27(うずしお15号)14:16 徳島 14:43(徳島線)16:42 阿波池田 16:44(土讃線)18:33 後免/泊
3日目(日曜日):後免 6:20(ごめん・なはり線)7:28 奈半利 7:36(ごめん・なはり線)8:35 後免町 8:45(後免線)9:22 はりまや橋 9:28(桟橋線)9:39 桟橋通五丁目 9:49(桟橋線)10:08 高知駅前 10:13(桟橋線)10:19 はりまや橋 10:28(伊野線)11:14 伊野(とさでん交通)/伊野(JR) 11:55(あしずり3号)12:47 窪川 13:21(予土線)16:00 宇和島 16:02(宇和海22号)17:13 伊予市/郡中港 17:29(郡中線)17:53 松山市 18:00(空港リムジンバス)18:29 松山空港
乗り継ぎは、こちらの方が自然。ただ、徳島・高知と比べて、後免での宿探しに不安があったのがパターン1選択の決め手。
プランニングやり直し
宿の予約を終え、改めて計画に組み入れ損ねた路線が無いかチェックしていたところ、大問題が発覚。
「向井原~伊予大洲(旧線)が入っていない!!」
伊予市~伊予大洲の所要時間が延びる(実乗時間で約30分増)のは吸収可能かもしれないが、本数の少なさが問題。
パターン1で旧線に乗るには、初日の伊予市駅で16:25まで待つ必要があり、宇和島着は18:55。もはや予土線で高知県に抜けること自体不可能。プランに余裕がない中で、宇和島~窪川~伊野(推定4時間)が2日目にずれ込んだら、琴電+四国ケーブルを断念せざるを得ない。
伊予市16:25発の前の便は13:24発。いっそ伊予鉄乗車をまるごと最終日に移してサクッと伊予市入りしてしまいたいところだが、伊予鉄本町線は平日のみ運転なので初日乗車必須。初日の伊予鉄を市内線だけにすれば13:24の旧線列車に乗ることはできるが、予土線の本数が少ない(宇和島17:30発の前は12:18発)ため、予土線以降は元のプランに収束してしまい、伊予鉄の鉄道線乗車を最終日に回すことは不可能。
パターン2で旧線に乗るには、最終日の宇和海22号を八幡浜か伊予大洲で降りれば20分弱で乗り換え可能。伊予市到着は18:11。しかしここから郡中港線→空港リムジンバスと乗り継ぐと空港到着は19:14で、ちょっとでも乗り継ぎでトラブったり列車やバスが遅れたりしたら、19:45の飛行機に乗れなくなってしまう。
さて、どうする。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?