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大分遠征(初日①)

早朝、羽田7時50分発のANAに乗り9時半過ぎに大分空港に降り立った。狙った通り天候は良好でとても暖かい。大目的はくじゅう連山の日帰り登山だ。先月、屋久島の宮之浦岳日帰り登山を行った際に知り合った山の達人の方が「くじゅうはいいですよ、くじゅうはいいよ」と何度も絶賛されていたので行ってみたくなった。「10月下旬から11月上旬の紅葉の時期が最高」と仰っていたが、今回少し早めの10月中旬のトライとなる。

今日は久住の宿に前泊し、明日早朝から登る予定なので、そのまま空港からレンタカーで宿に向かってもよかったが、まだ時間が早いので宇佐神宮に行くことにした。

ほとんど信号のない山道を1時間ほど走り、宇佐神宮に11時ごろ到着。人の少ない参道を歩き、石段を昇って参拝した後、駐車場近くの観光館文福で昼食をとった。いろいろメニューがあったが、カラ・てん定食(唐揚げと鳥天ぷらのセットで1300円)にした。注文するとすぐに出てきた。異常にはやい。高菜にだんご汁、茶碗蒸しもついていて美味しかった。奥の席にご老人たちが13人ほど食後にぼーっとされていて、お店のご主人が話しかけているのが聞こえてきた。「え、老人会なんですか?いや、若妻会と青年会かと思いましたよ」と言って、ご老人たちを喜ばせていた。流石だなあと思った。

宇佐神宮から宿泊予定地の久住まで車を走らせた。爽やかな青空が広がり、時折日差しが眩しいくらい。大分自動車道から由布岳もよく見えた。途中、ソフトクリームを食べ、パン屋に寄ってザラメパンを買って、ちょうど15時に宿についた。

赤川温泉スパージュ。外観もいいし建物内も綺麗。食堂も広くて気持ちが良い。今回初めてagodaを使って予約したが、4日前の予約で5300円(素泊まり)で安い。オーナー(韓国の方)もとても感じがよかった。宿にも温泉(内風呂と露天風呂)があるが、近くの赤川温泉赤川荘の無料チケットをくれた。「うちの温泉よりジェンジェン良いでしゅよ」とオーナーが笑顔で言うので「そうでしゅか、行ってみましゅ」と少し言葉がうつってしまいながらこたえた。

赤川荘は宿から車で5分もかからなかった。硫黄の匂いがする。通常大人の入浴料は1000円でちょっと高いが、受付のおじさんに、宿でもらったチケットを渡すと「あっ、あっ」となぜかちょっとうろたえながら、「どうぞどうぞ」と入れてくれた。

脱衣所から、風呂場に入ると、青白く濁った内風呂の湯がなんとも良い。ゆっくり浸かると湯はなかなかの高温で芯から温まる。長湯はできないので、外に出ると、滝が見え、露天風呂が4つに分かれていた。それぞれ温度が違い、滝に近づくにつれて冷泉になっている。

岩をつたって歩いていると一瞬ギョッとした。鎌首をもたげた土赤色の蛇がいたからだ。動かない。種類はわからなかったが、サイズは小さいし、まあ大丈夫だろう、と見なかったことにする。でも、湯につかっていると後ろから泳いできたりしないかと時々振り返ったりしたが、まあこれも自然の醍醐味だと思うことにした。

熱い温泉と冷泉を交互に入る。これを繰り返しているといわゆる「整っていく」感じがしてめちゃ気持ちがいい。滝の音を聴きながら、マイナスイオンを浴びて、少し色づいた木々を眺めながらゆっくりつかっていると、本当に幸せだなあと思えてくる。青空に浮かんだ白い雲がゆっくりと流れていく。心も体も緩んでいく。

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