シェア
008 その景色を伝えたいと思うのは ひとつの愛のカタチ、かもね さみどりのぬるい木陰に風は来て会いたい人に会わねばな、夏
007 こころの在り処を 探す日々でした 脇役としての暮らしに飽きてきてその日、少女は窓をひらいた
003 記憶の中の春が 色褪せないのは何故だろう はなびらのひとつひとつが光るから走っても走っても春の坂
002 そこにあった日々を それでも僕は愛していたい どの過去も僕から遠ざかるばかり 四月 あなたの記憶を追えば
001 あなたのいない季節に 慣れたくないと何度も思う はじまりは春のひなたのあたたかさみたいでそれが恋だったんだ
世界は美しいか。 その問いに躊躇なく イエス、と答えられたらよかったけれど。 世界は美しいか。 否、世界は混沌に満ちている。 だから僕は、 僕というフィルターを通して 世界と向き合うことにした。 それは一片の言葉で。 それは数枚のレンズで。 混沌の中から掬いあげる、 あるいは救いだすように、 光を探す旅だ。 世界は美しいか。 答えのない、果てしなく続く旅だ。 言葉とレンズで、ひかりをすくう。 写真歌集『すくう、すくうよ。』 はじめます。