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023:「鳥籠と空」 鳥籠みたいなこの世界で 生きるのが上手になった // 窮屈な自由がちょうど心地よく空まで届かなくとも踊る --- 田中ましろ
022:「優しいだけの」 柔らかい光に 刺されるような気分で // 夕暮れに心をひたす 僕がただ優しいだけの人でいること --- 田中ましろ
021:「日々に心は」 ただ生きることが こんなに苦しいのは何故だ // 日々、日々に心は擦り減るものだからあなたに告げる Take it easy. --- 田中ましろ
020:「秋の戯れ」 夕暮れるほどに秋が 美しすぎて苦しくなる // たわむれに名を呼ぶことの儚さよ 秋のぼくらに降れ ひかりたち --- 田中ましろ
019:「僕らの色は」 世界は色に溢れすぎて 僕らの色を忘れそうになる // 笑うとき色付くものがあるように歩幅ひろげて往く秋の道 --- 田中ましろ
018 無邪気な悪意に満ちている 世界で生きるしかない僕ら // 堤防としての背中になればいい波風の立つ日の、そのための --- 田中ましろ
017 走り出すきっかけを 僕らはたぶん探していた // 腕を伸ばせばそれは祈りでふたりして海鳥追いかけて未来まで --- 田中ましろ
016 つべこべ言うやつらに 流されるなんてまっぴらだから // 夜には夜のひかりがあって生き方はすべからく僕のものだよ いいね --- 田中ましろ
015 忘れるようにできている その意味を考えている まぶしさの単位のような眼差しに目を細めたら夏の衣擦れ
014 すべてに終わりがあることに いつから気付いていたんだろう 帰ろう、と誰かが投げた言の葉の放物線がきれいだったこと
013 いつもどおり、という迷路に 迷い込んでしばらくたった 戻るときしずかに歪む日常のどこでわたしは暮らすのだろう
012 浮かない日々が 当たり前にならないように 憂鬱を体温として受け入れて 友よ あなたの未来が見たい
011 伝えたいことは まっすぐに伝えると決めたんだ 心に心を打ちつけるようにノックしてあなたに教えたい空がある
010 諦めないのは強さだと いつかの言葉をいま思い出す 何もかもあなたへの道のりだった 泣きながら笑うなんて 愛だね