
Photo by
kyatapy
「be senior [junior] toは、受験文法では頻出の鉄板」はもしかして本当なのか?
『英語のハノン』の横山先生が「be senior [junior] toは、受験文法では頻出の鉄板」とツイートされていて(現在は削除),私は次のツイートで反論しました。
2005年発行の『アップグレード』の「はしがき」では、be senior to Aが大学入試でも実用英語でも重要ではないと、データに基づいて指摘されています。もう16年も前に出た本です。それを、予備校で長くやってこられた横山先生が「受験文法では頻出の鉄板」とするのはどういうことでしょうか。
— 田中健一/ある英語講師 (@TNK_KNCH) December 27, 2021
もしかすると『アップグレード』が発行された2005年以降は「頻出の鉄板」なのかもしれないな…と思い直したので調べてみることにしました。本当に「頻出の鉄板」なら謝罪しなければならないですね。
検証には「Xam(イグザム)」の2011年~2020年を使用します(私が現在所有している分)。
フリーワード検索で「senior」を検索し,「be senior to」の知識が直接問われているものを洗い出しました。結果は次の通りです(見落としがあるかもしれません)。
〈2020年〉出題なし
〈2019年〉大阪歯科大,関東学院大,九州国際大
〈2018年〉神奈川工科大
〈2017年〉福岡大
〈2016年〉芝浦工業大
〈2015年〉出題なし
〈2014年〉東海大,広島国際大
〈2013年〉出題なし
〈2012年〉東京電機大,酪農学園大,長浜バイオ大
〈2011年〉駒澤大,専修大,城西大
【合計】10年間で14題
うーん…。どうでしょうか…。
「頻出の鉄板」というパワーワードから受ける印象は人それぞれかと思いますが,私の感覚だと「毎年十数校で出る」くらいに感じるのですが,皆さんはどうでしょうか。
ここでふと思いついた「be capable of doing」はどのくらい問われているのでしょうか。be able to doとの使い分けが「鉄板」視されていそうな表現です。
皆さまからのお布施はありがたく頂戴いたします!