コロンブスと猿の惑星 すぐに「差別的」と反応するのは西洋中心主義じゃないか?
コロンブスっていう曲のMVについて、猿の惑星オマージュなのではないかと考えてみました。Xでもポストされている内容で、別に目新しいものではありません。
裏のメッセージで「みんな、暗黙の了解として西洋文明が優れてるって、思っちゃってるじゃん」ていう皮肉をこめたMVだったのでは、と解釈してみます。
投稿してみようという発端は、同僚がこのバンドのファンで、大変ショックを受けている様子。私も歴史的評価や関連しそうな作品を調べてみていました。
なんだかショックが大きいのは、最近「推し、燃ゆ」を読んだからです。
私はファンではないものの、罵詈雑言が飛び交う状況にはショック。
差別的な意図は無かったという作品だから、一面的な解釈だけじゃなくて、メッセージを受け取るよう読んでみた。創作物は作者にも意図しないメッセージ(ブラックボックス的)が宿るものです。
本題、たとえば、500万年前の祖先(類人猿だとして)に何かを教える(啓蒙)としたら、負の側面が既に知られているコロンブスなどの人物ではなく、架空の理想的人物を登場させるしかなさそうです。だれもが暫定的に「正しい」ことしかできないからです。
(キャンセルカルチャー、とくにラーメンズと小山田圭吾さんを思い出します‥)
表の読みとしては、新大陸での残虐行為をハッピー寄りにやってみたということだと思います。
一方、物語の裏で何を語ろうとしているのか。
(さすがにメジャーアーティストの作品で、表だけでこんなに無配慮なMVは通らないだろという基本的信頼感に基づいています。あと、スポンサーのコカコーラが仕事してるはず)
裏のメッセージについて。
MVの最後、足元にあった石製の何かが、かつての文明?という引っ掛かりがあり、映画・猿の惑星オマージュでは?と考えてみています。(石にはbabelと刻まれているというコメントがありました。私は解像度が低くて読み取れませんでしたので真偽は不明です。)
類人猿らしき集団が、かつて滅びた文明から学び(または滅ぼして支配側にまわった)、いまは清潔な建物で楽しく暮らしているようにみえるからです。
猿の惑星では、「未来で猿が人類を使役する物語」でした。本MVのなかでも、コロンブスたちが西洋文明(象徴的なのはピアノ)という「優れたもの」を授けている描写であるとみえますが、実は類人猿たちがさらに「優れた何かを持っている」という説も成り立つと思います。
暗黙の了解で、ピアノのほうが優れていると思ってしまうのは、私たちの無意識にある思い上がりだと気づくときかもしれません。
と、ここまでネイティブアメリカンの知恵が西欧の啓蒙思想に多大な影響を与えたのではないかという書籍を読み、影響を受けている中での解釈でした。
よって、このMVは、現代の西洋至上主義的な考えを試すこと、乗り越える試みであるとも読みました。
類人猿たちはコロンブスが去った後に、何ら変わらず今まで通りの暮らしを選ぶ可能性もあります。快適に暮らしているから。
「きのう、なんかけったいな服着た野蛮人が来たけど、あれなんだったんだろ」みたいな‥
史実にあるように、病原菌を持ち込んでいないことを願います。
今回、動画は取り下げ、謝罪文章も公開されたようです。世界的な非難もこの先あると思いますが、生きているうちは訂正できるので、The Rolling Stonesが過去の差別的な曲について謝罪した例もあるように、学び続けるほかないと感じています。差別的な意図はなかった、でも、表現を間違えたという訂正は勇気のいることです。見守りたいです。
自分のnoteに書くのも論点がまとまらない&述べられることはあるのか?という意識で及び腰でしたが、批評的な何かってこういうことかな?と訳のわからない使命感により投稿してみました。
批判的なコメント歓迎です。