作る人と使う人でいいものを作っていくための場作りと、そのリーダーシップ
こんにちは。DeployGateの藤﨑です。
先月、作る人と使う人の間に誰かを挟んではいけないという話をしていました。最近ではこの話を、我々自身DeployGateを開発する中でも実現すべく、直近いくつかのお客様にご協力いただき、Slackでフィードバックを受けながら開発をするということを試み始めています。
年末年始を挟みつつゆっくりとした立ち上がりですが、既に自分たちが気づけていなかったポイントに関する直接のフィードバックをいただいたり、それに対して意図を伝えたり、確認したり、といったやり取りがとてもスムーズに行えるので、作る側としてもとても良い体験ができています。
その一方、Slack上でのフローとしてのやり取りだけでは要望を管理することができず、ご報告いただいた方からも状況が見えないので、これをもっと別の使い勝手の良い仕組みにできないか模索しています。
欲しいものは、単純な機能要望と管理のシステムなので、とにかくミニマムにやるならスプレッドシートです。しかし、我々が大事にしている「ユーザーと共に」作るという視点でこれを効果的に機能させるようとすると、不足する要素が出てきます。
例えば、要望を書きやすくするためにフォームをカスタマイズできること、要望の発生源を明確にできること、投稿された要望に対して同士でコミュニケーションや投票ができること、影響度や重要度を判断して付与できること、チーム側の反応やステータスを反映することができること、実装が完了したときに要望したユーザーに対してリリース情報の案内ができること、などなど。これを「招待した人のみ」でやりたいという点がもう一つハードルを高めています。
DeployGateチームは、普段のタスク管理にClickUpを使っています。最初、これを使って近いものを実現できるのではないかと試しましたが、「機能に対する投票」を実現することができませんでした。この投票機能は彼らの機能要望には上がっていて、その機能要望はCannyを使って実現されていました。ということで、今はCannyを使ってやりたいことを実現できるかを試行し始めています。
そんな感じで、この要望管理の部分はまだ明確に「これがいい」という所まで至ってないんですが、なにか良いツールやサービスがあったら是非知りたいと思っています。 あるいはもっとこういう形でやってシンプルに上手くいっているよという話があれば是非知りたいです。Twitter や note のコメントなどで教えていただけると助かります。
プロダクト周りのお話はこの辺りで、引き続き会社の話です。
今月は会社に新しいメンバーが一人増えました。さらに、会社にとって新しいチャレンジをする動きも出てきて、この先で必要な取り組みをしっかり見定めつつ進めていくといういい動きが始まっています。その中で、どうすればもっとチームとして全力で突き進んでいくことができるような動き方ができるのか、今の組織に足りていない機能や、十分に効率化できていないことに、漠然とした課題感が出てきていました。
そんな今月、3月からCPOのhentekoが育休に入ることもあり、普段のサイクルからは少し前倒しの形で経営合宿を開催しました。「合宿」といっても、今回は全員リモートでの開催です。
今回の合宿では、事前に経営チーム内でマネジメントに関する課題図書をいくつか挙げていました。それを通じて「我々に足りない能力」を見つけ出し、どう解決していくかということを合宿内で検討する予定でした。
しかし、自分自身この課題図書を読み進める中、確かに新しい知見は多々ありながら、どうも現状にクリティカルに当たる感じが得られませんでした。どうしてしっくりこないのか。この漠然とした「なんか違う」感を少し掘り下げて考えることにしました。
課題図書は主にマネジメントの本でした。そして、ここで見ている能力やスキルというものは、どちらかといえば「手段」です。それになんらか課題を感じるということは、その先に本来目指したいと思っている姿があるはずです。ではその姿とは?それを目指す目的は?ここまで来て、理想の姿がとても抽象的で、目指すゴールが言語化されていないという気づきがありました。
これまで、我々経営チームで向かう方向を議論しながら大きく方向が違ってきたことはありません。しかし、それはたまたま近しいモチベーションを持つ我々の向いてる方向がなんとなく一致していただけで、こうしていざ、どこが次の目的地なのかを明確に置こうとすると、実は握れていないことが多いかもしれない。我々経営チームは、直近どこに辿り着きたいんだっけ?
ここのところ、プロダクトとしての目標を設定したり、指標を置いたり、試行錯誤をしながらモメンタムを作ろうと試みていました。しかしその場を作る経営チーム自身がしっかり目指す目標や指標を持っておらず、何ならバリューも体現できていない状態となると、だいぶ歪な状態だったといえます。まずは私たちがしっかりチームとして、1+1+1が4や5になるような状態にならないといけません。
合宿当日は、そんな現状認識の共有から議論を重ね、とにかく「ミッションの実現に向けて、私たち自身がバリューを体現しつつ、次々と目標達成を祝いながら、素早く前に向かっていく」ということを実現してるのが、いま我々が理想とする経営チームだよね、という経営チームの1年後のビジョンを持つところまで辿り着きました。「次々と目標達成を祝いながら、素早く」というところが結構大事で、直近の私たちのチームの中で課題と感じている部分の解消がここに凝縮されています。
それから、もう一点大事だと思っているのは、我々全員が「いまチームを良くできることは何か」と常に問い続ける姿勢を持つことが重要だと感じました。それによって常にアップデートされ続けるということが、強いチームであり続けるための大事な要素だと思います。具体的な行動としては、各々が常に発言をためらわないこと、定期的な棚卸しの場を持ってどんどん振り返って改善を重ねることが必要だなと思っています。
今回の合宿で出てきた部分はこのぐらいで、目指すところが見えてきたので、ここから現状とゴールを洗いだして、具体的に必要なファンクションは何か、障壁となっていることは何か、僕らが持っていない能力についてどのようにそれを補強するか、ということを施策として進めていく感じです。
ということで今月のnoteは、ざっくりプロダクトと会社の両方を振り返って進捗共有するような形になりました。どちらもまだ道半ば、作りかけの状態です。そんな状態を、これからチームの中にも外にもどんどん共有していきます。いろんな人を巻き込みながら、フィードバックを得て改善していくのは、プロダクトも会社も同じ。それを自分達がまず実践していきます。
まだ2月ですが、どちらも今年に入ってからすでに大きな変化が起き続けているように感じています。今月、私自身も30代最後の年を迎えました。しっかりアップデートしていくぞ!