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駆け出しマネージャーになる君へ、予算策定には気を付けろ!

こんにちは。僕です。

Sierから所謂Web(自社サービス)系に転職して、PMなどリーダー職を経て、3年間ほど事業責任者と取締役を兼任し、今は新規事業の企画・開発を行っています。

今回は、そんな僕が事業責任者(マネージャー)に就任した経緯、事業責任者だった頃の心境や苦悩を振り返ります。

あくまでも個人的な視点で書いてますので、その旨ご理解ください。

1.事業責任者までの道のり

僕が事業責任者として指名された経緯についてのお話です。

当時の会社の状況を簡単に言うと、業績が横這い成長が見れない事に投資家が「いつ上場するんじゃ!」とキレて、取締役を総取っ替えするとのことで、そこで僕に白羽の矢が立ったってお話です。

エンジニアとして中途入社して、主な業務は開発で、PL・PMの役割も担っていたので俗に言うプレイングマネージャーでした。
そんなある時、代表が新規事業のプロジェクトを立ち上げると言う事で参加者を募り、そこで手を挙げたのが僕だけでした。
その新規事業はローンチするまでには至りませんでしたが、その後にも新規事業プロジェクトにも参画して、事業立ち上げにも携わりました。

そこでの働きが認められてか、会社の主要事業の事業責任者(小さい会社なので事業責任者になると必然的に取締役にもなる)として任命されました。

2.予算策定で「やってやろう!」は馬鹿野郎

事業責任者は、売上や原価・粗利、経費などのPLなどの数値を管理していかなくてはなりませんし、事業計画を短期、中長期と作成して随時メンテナンスしながら遂行しなければなりません。

当然、人材の採用や育成も考えていなくてはなりません。

上記以外にも多くのことを見なくてはならないのですが、今回は予算策定に絞ったお話になります。

当時は前述の通り、会社としては上場を目指していたので、○年後に上場する為の売上目標が「最低でも○億はやって欲しい!」のような形でトップダウンで降りてくる状況でした。

当時の僕は「やってやろう!」と言う思いだけで、売上目標を承諾して、その数字になるように、過去の売上実績から、12ヶ月で少しずつ成長させる目標達成する計画を立てていました。

自分なりには、それっぽいことをしてたつもりでしたが、やってることは数字をいじってるだけなんですよね。その数字には何の根拠もないのです。

そのような予算策定ですので、普通は承認は降りないと思うのですが、当時の経営会議は予算を確定することが目的となってしまっており、各事業から上がってくる予算に対して根拠を求めるような問答はありませんでした。

当然ですが、そのような目標達成の根拠(=戦略)がない予算ですと、1Qから苦戦を強いられ、未達、未達、未達...と日に日に借金が嵩むばかりで返済することができなくなっていきます。

今思えば、無知故の愚行でしかないですが、当時はそれでも何とかしようと必死で踠いていましたね。

結局、その後も挽回する事ができず事業責任者の職務を下りることになりました。

そして後任として、前職でも実績の人が入社したのですが、その人は予算策定でトップダウンで降りてくる売上目標と折り合わず即日退職しました。

当時は即辞めていった真意が分かりませんでした。

その後は、会社も上場に囚われるのを止め、現実的な売上目標の元で目標達成しました。そして目標達成した事業責任者は救世主のように扱われていました。

その時に僕が感じたのは、売上責任を負う人の実績(目標達成)がすべてだと言う事です。例え同じ売上だとしても、達成率が80% と100%では100%が評価され、その人の実績となります。逆に80%は何の実績にもならない。それは80%の方が営業利益が高くても同じです。

事業責任者など売上責任を負う人は、目標達成した実績が自身のブランディングに繋がります。

当時の僕は、経営として上場は絶対条件であるのと、期待してくれた代表への想い、無知が故の根拠のない自信から、降りてきた売上目標に対して「やってやろう!」と言う気持ちだけで何とかしようとしていました。今思い返せば本当に馬鹿だなと思います。

これから事業責任者になる駆け出しマネージャの人がいましたら、本当に予算策定だけは慎重に実施してください。

分からなければ「分からない!」と言ってください。難しいのであれば「難しい!」と言ってください。販促費が足りないのであれば「販促費が足りない!」と言ってください。人が足りないのであれば「人が足りない!」と言ってください。

「何とかなる!」のなら、その根拠を示してください。「何とかする!」のなら、その根拠を示してください。

売上責任を負う人の「やってやろう!」は馬鹿野郎です。

以下は、事業責任者の予算策定で失敗してきた僕の教訓です。

・1Qでコケて、2〜4Qで取り戻すのはできない。

・獲得率、注文率を短期で上げることはできない。

・CACなど獲得コストを短期で下げることはできない。

・メディアの成功事例を真似ても再現できない。

・正しい予算を決めただけでは予算達成できる組織はできない。

・他事業の未達予算を根拠もなく引き取ってはならない。

などなど。

そして以下は事業責任者から下りた後に見つけた記事になります。

マネージャーとして大事なことが書かれています。ぜひ読んでみてください。

スドケンさんのブログには、「数字さえ達成すればいいという考え方は、沢山の弊害を生みます。」と書かれています。本当にその通りだと思います。

ただ数字を達成しなくていいと言う意味ではないと理解してまして、今回僕が言いたいのは、売上責任を負う人は、目標達成したか否かが評価や信用に直結するのも事実であり、目標達成は予算策定の善し悪しで決まると言うことです。

繰り返しになりますが、あくまでも個人的な視点で書いていますので、ネガティブな内容になっていたりもすると思いますが、その旨ご容赦ください。

以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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