スーパーヒーロー戦記を初日に見そびれて、特撮オタクとしてレールから外れて気づいたこと

はじめに

 特撮オタクの私はとある時期から映画を初日に見に行く習慣ができていたにも関わらず、昨日(7/22)に上映開始した「スーパーヒーロー戦記」を諸事情により見そびれてしまい、さらに特大サプライズの内容を視聴前に知ってしまい、相当なショックを受けました。そのショックの内容と、ショックにより気づいたことを書き連ねていきたいと思います。

特撮映画を初日に見に行っていた経緯

 特撮映画を初めて初日に見に行ったのはヤマトタケル(1994)の舞台挨拶からとなる。幼少期は映画見に行くのに親が当然同行する必要があるため、親が熱心なファンでもない限り初日に見に行くことは不可能だった。しかも幼少期に見に行った特撮映画といえばウルトラマンの一部リメイク版とかゴレンジャーの爆弾ハリケーンぐらいで、それ以後は大学に入るまで全く見に行かなかった。
 でもって五星戦隊ダイレンジャーの劇場版で劇場版限定のオジャル大王が登場して、劇場へ見に行けばよかったと後悔して以来、カクレンジャー以降の戦隊の劇場版はほぼ毎回劇場で見るようになった。その2ヶ月後、就職活動の一環として東京での面接があったため、その帰りにパソコン通信のオフ会でヤマトタケル(1994)初日上映+舞台挨拶観賞会に参加した。
 余談だがヤマトタケル(1994)の内容としてはキングギドラみたいなヤマタノオロチが出てきたことと、藤岡弘さんの舞台挨拶後にお客さん一名が「変身!」とか叫んで変身ポーズやってて驚いたことぐらいしか覚えていない。申し訳ない。特に後者のインパクトが強すぎたw
 話を戻すと、ゴジラはなぜかFINAL WARS以降しか見に行っておらず、ウルトラシリーズのほうも劇場皆勤ではあるものの初日に見に行ったり見に行かなかったりだったのだが、ガオレンジャー以降の戦隊映画とライダー映画(Vシネクスト除く)はどんなサプライズがあるかわからなかったので必ず初日に見に行くようにしていた。あの過去ヒーローをディスることで定評のある春映画ですら、ネタバレが怖くて初日に見に行っていた

スーパーヒーロー戦記初日に見に行けなかった事件

 でもってスーパーヒーロー戦記も公開初日に見に行く予定にしていた。その一方で私自身6月下旬ぐらいに新型コロナウイルスのワクチン接種を予約できた。1回目が6月30日、2回目が7月21日である。でもって私がワクチン接種したところ、1回目は何ともなかった。2回目も接種初日は特に何もなかったが、用心のため有給を取り1日家にこもっていた。
 で、2日目の7月22日。スーパーヒーロー戦記公開初日でもある。朝起きてみたらどうも体がだるくてなんかおかしい。熱も37.3度出ていて、映画館では37.5度以上だからセーフとはいえ映画館の職員さんに余計な心配と迷惑かける可能性があると思い、用心のため見に行くのを直前でやめ、映画ネタバレ防止のためネット断ちを開始した
 でもって朝食をとり解熱剤を飲んで寝て、さらに昼食をとり解熱剤を飲んで寝てみたが、症状が一向に改善しない。そこで前日にフォロワーさんがワクチン接種2日目の副作用で苦しんでて「看病してくれる彼女ほしい」とかツイートなさっていたことを思い出し、緊急事態につきネット絶ちを破りツイッターを見てみた。
 するとそこではトレンドからして特大サプライズのネタバレ含む劇場版ネタバレの嵐であり、そもそも公式が率先して特大サプライズのネタバレをしており、こちとら激しい悔しさに飲み込まれた
 でもって先のフォロワーさんのツイートで「ワクチン接種後、3日目には熱が落ち着いた」って話を聞いて安堵した。
 ちなみにその後いったんふて寝してまた起きて熱測ったら38.2度になっており、きつい中カレーを作って食べて解熱剤飲んで寝て翌朝になったら37.3度ぐらいに戻り、さらにラジオ番組を聞いたりフォロワーさんのライブを見たりして、接種4日目には多少フラフラしつつも外出できるぐらいまでに回復し、5日目にはほぼ完治した。

コロナ禍にて公開初日に集客することの危険性

 で、振り返ってみると。今回の映画は特大サプライズがあるんじゃないかとファンの間では予測されていた。なぜなら(詳しくは伏せておくが)、特撮ファンの間で何かしらの違和感が共有されていたからである。そして、その予測は的中した。そこまではよくあることであり、過去においては各種特撮ニュースサイトがこぞってネタバレ記事をUPして、未視聴のファンの逆鱗に触れていたことは記憶に新しい。
 しかし、今回はツイッターでネタバレがトレンドとしてUPされていることに加えて、公式が特大サプライズについてネタバレしており、未視聴勢の私としては愕然とした。
 TLのネタバレについてだが、ネタバレの基準は人それぞれな部分もあると思うのでここではその正否については問わない(例えば公式が公開していたらツイッター上でネタバレしていいと考える人もいれば、私みたいに独自のネタバレ公開基準を設けている人もいる)。なので百歩譲って仕方ないと考える。
 またコロナ禍前であれば特大サプライズを仕掛けて公開初日に見に行かせようとする仕掛けも、長所短所あれど特に問題はないと思う。
 しかしコロナ禍の真っ只中、しかも第5波が来て感染爆発を起こし東京都での感染者数1000人以上・病床使用率100%超という大パンデミック状態において、特大サプライズを匂わせて公開初日に見に行かせようとする仕掛けは、初日に人を集めて密を形成してしまうため
 感染拡大の要因になりやしないか
と非常に危惧している。また、公式が特大サプライズを初日公開直後にネタバレする行為についても、未視聴勢に対して
 「コロナ禍ガン無視してでも見に行けばよかった」
と後悔させ、
 コロナ禍よりも娯楽優先する思想を招いてしまうのではないか
とも思った。
 今回は首都圏在住のファンにとって初日初回上映視聴への敷居がものすごく高くなっている感がある。いつぞやの緊急事態宣言みたく映画館が休業していれば上映中止になり都心と地方の格差がなくなる。しかし、今回は映画館が営業しているため、コロナ禍がどういう状況だろうが初日公開の日程は変わらない。一方、首都圏在住のファンは映画館での感染対策が万全だとしても、映画館との間の往復移動にて公共交通機関を使った際に感染する恐れがある。徒歩だと距離が遠い人が多数であり、車を使うとしても東京五輪で道路規制が敷かれているため移動が困難である。となると自転車を買うぐらいしか手段がないが、自転車も雨が降ったら使えない(当日は晴れだったから良かったが。)しかも首都圏の映画館は多少広いとはいえ、人口が多いのですぐ人が満員になってしまう。そのため初日に見に行こうとすれば他の映画館への遠出、下手すれば越境する必要があり、これまた感染拡大を招いてしまう恐れがある。
 なので、感染拡大を本当に防止したいのであれば、公式は公開延期という判断も検討すべきだったのではないかと考える。(とはいえ玩具展開の件もあるので公式だけの責任というわけではないが。)
 とか考えていくうちに熱が38.2度も出たこともありだんだん腹が立ってきて、感染拡大を幇助するぐらいならオタクやめようかという考えにまで発展してきたわけである。(体調が回復したのもあってか結局オタクやめたのは3日どころか1日も続かなかったわけであるがw)

レールから外れてわかったこと

 で、特撮オタクというレールから1日弱外れてしまったわけであるが、なんか自分は
 特撮オタクでなければならない、
そして
 特撮オタクとしての模範を示さなければならない
とかいう
 変な義務感
に駆られて、以下のような行為に走っていた感があった。

・本当に欲しいかどうか微妙だけど今買わなければもう二度と買えないグッズを買う
・ネタバレ知るためだけに映画を見に行く
・マイペースでコミュ力ないにも関わらず特撮コピバンに入ろうとしたり、セッションを開催しようとしたりした(いずれも未遂)

 また義務感というわけではないが、貪欲がひどすぎてギター教室の発表会で演奏して、翌日に戦隊なりきりTシャツ着て東京マラソン完走した後、夕方にトランペット発表会で演奏するという無茶オブ無茶をやったこともある。なんか無意識的に特撮オタクの神にでもなろうとしていた部分があったように思った。無意識的にステータスを気にしていた節があったためか、影響力のありそうな特撮オタクの方々の発言に対して相当神経質になっていたとも反省している。
 これがアイドルマスターミリオンライブシアターデイズというソシャゲだと、トップランカーの皆様のおかげで「会社勤めがベースにある自分のライフスタイルはトップランカーに不向きなのでマイペースでいいんだ」って思えてる部分があるので、周年イベントでは1位目標をめざさずに1000位目標で走ってるという芸当ができているので、神になろうなんて発想は浮かばないし、トップランカーの方々については当初こそ無茶しないでほしいとか心配していたが、今では本人承知の上だし自由利くしまあ大丈夫かと思い看過している。

 特撮オタクの神になろうとしていた理由を考えたところ、この自称オタクという名のオタク文化へ浸食しようとするリア充に対して、オタク文化は何ぞやということを説くインフルエンサーになろうとしていたんじゃないかとか自己分析している。しかし、自分のオタク論がたとえ合っていたとしても、周りに流されることを良しとし運だけを頼りにする巷のオタク論に染まった面々は、巷のオタク論に裏切られるとかで痛い目に遭わない限り、目が覚めないんじゃないかと思っている。

 なのでもはやオタクの神になるのは難しいとみなして変な義務感を捨てはしつつも、特撮オタクという肩書きがなくても本当にやりたいことを精査する必要があるんじゃないかと思い、オタク活動の棚卸をしてみた。
・現役作品(TV):
 見るの普通に楽しいので、今まで通りリアルタイム視聴して、見そびれたら録画or見逃し配信利用(TTFC、つべ)
・過去作品配信:時間取るけど感想書くのも見るのも楽しいので続行
・雑誌:
 最近買ってないけど買いたいときに買えたら買うが、できれば電子化を利用して物理的占有面積を圧縮する
・書籍:玉石混交してきている感あるので欲しいものだけ買えたら買う。
・ミニプラ:飽和してきたので選別する。
・CD・BD・DVD:買える範囲で買う。
・CSM・フィギュアーツなど:
 本当に欲しいものだけ選別して買える範囲で買う。「今買わなければもう二度と買えないし、買わなければ愛情が足りない」の煽りに惑わされない
・楽器・運動器具・ゲーム:
 特撮以外にも汎用性あるので買いたいときに買える範囲で買う。

 公式のスポンサーへある程度投資しないと作品の制作費を捻出できず作品が作れないので、ある程度の投資は必要だと思う。しかし、天井ガチャへの投資のようにただひたすら尽くす的な投資は公式にカモにされるだけなのでやめることにする。
 例えばスーパーミニプラシリーズで戦隊ロボのリリースが続いているので、ひたすら投資すればそのうちスーパーミニプラ・スターファイブみたいな製品も出てくるだろうと期待していたところが私自身あった。しかし、今までの経験からして戦隊ロボを買い続けてもスターファイブより先にスーパーミニプラ・ジェットイカロスver.2とか出してくるんじゃないかと思っている。ガンプラなどがいい例であり、ガンプラにいくら投資してもHGガンダムレオパルドが出ないのと同じようなものである。(といいつついつでも買えるとか思いガンダムエアマスター発売当時に買いそびれたが)。

 あとnote執筆とか動画作成チャレンジとかに時間かけすぎなので、省力化をどこかで図る必要があると思っている。これ書くのに連休中ほぼ使いこんでしまい、途中で寝落ちすること多数だった。

 結論としては特撮にどっぷりのめり込んで余計なもの買い込んだり、映画見られなかった時にストレス溜めたり、コンテンツ作成に時間かけすぎて他のことができなくなったりするのは趣味として本末転倒だからやめよう、とか思っている。

おわりに

 そんなわけで特撮にハマりすぎないようにしてただの一特撮オタクとして楽しもう、ということに軌道修正することにした。
 しかし、オタクの間でコミケ中止やニチアサ中止などにより五輪に反対していた動きがあったにも関わらず、東京五輪の開会式の行進曲にゲーム音楽が使われた途端に、自称オタクを中心とした層が掌を返して五輪開会式を楽しんでいた。現政権はおそらく、東京五輪を機に大パンデミックが発生した場合、選挙のときとかに「ほらみろ東京五輪なんてやるべきじゃなかったじゃないか」とオタクから批判があったとき、東京五輪でゲーム音楽を流すことにより「でもあんたら東京五輪の開会式楽しんでいたよね?」と反論することで、オタクに東京五輪を批判させないようにしていたんじゃないかと推測している。
 一方、私自身は開催地決定の頃から一貫して東京五輪に反対でありゲーム音楽が使われたぐらいで全く楽しめなかった(*1)。そのため私は自称オタクの節操のなさを目の当たりして
 やはりオタクやめよかな
と再び思った。しかしオタクの中には周りに流されるような自称オタクと、周りにバカにされながらもオタクを貫く狭義でのオタクと二通りあり、自分は自称オタクとは別だと思うことにしてオタクを続けることにした。 

 とはいえこういう考えになれたのも、スーパーヒーロー戦記初日見そびれてオタク趣味から距離置いたからかもしれないと思うと、実はスーパーヒーロー戦記って私にとっては

「オタクに批判させないための五輪開会式ウイルス」に対するワクチン

だったのかもしれないとか思っている。ワクチンがウイルスの症状とよく似た状態を作り出してウイルスの抗体を作り出しているという意味で。そう考えるとスーパーヒーロー戦記は2021年のこのご時世においてとんでもなく意義のある作品だったんじゃないかとか思っている。ので、結局スーパーヒーロー戦記を結局見に行くことにしたのである。その話については別途することにする。

 以上、最後に、私がオタク休業中って宣告したため心配なさった方々、ご心配をおかけして本当に申し訳ございませんでした。

(*1) 東京五輪については最近になって「感染拡大の原因になるからやめてほしい」という考えに至ったため猛反対していた。しかし、7/25(日)に外出したところ、道路の交通量がかなり減っており、東京五輪見たさに民衆がテレビにくぎ付けになっているのではないかと邪推している。
 もしこの仮説が本当であれば、感染拡大防止の一策としての東京五輪自体には賛成である。しかし、それならそれで現政権が「テレビにくぎ付けにして外出を抑制する効果があるので東京五輪開催します!」と大々的にアピールしなかったことに憤りを感じる。現政権とIOCがただひたすら感動が大事としか言わなかったため、民衆が「五輪やるから感染対策しなくてもいいんだ」と気を緩めてしまい、第5波を招いてしまったことは非常に問題である。
 なので東京五輪開催については見るかどうか別としても反対というわけではなくなったが、感染防止を優先しなかった現政権とIOCのやり方には大反対である。

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