地球戦隊ファイブマン配信応援企画「ファイブマン配信応援します!」第2話「父の仇!母の仇」感想
はじめに
そんなわけで地球戦隊ファイブマン第2話「父の仇!母の仇」の感想を書きたいと思う。
20年前のトラウマ
第1話ラストで登場した地球戦隊ファイブマン、その正体は星川五兄妹であることが今回語られるが、ファイブレッドである学兄さんが銃を構えたポーズをとり20年前の出来事をガロア艦長に思い出させたり、学兄さんが終始敬語を使っていたりするあたり、学兄さんが相当怒り心頭であることがよくわかる。
でもって怒っていたのは学兄さんだけではなく、健たち弟や妹も怒っていて、彼らの無謀さを見て我に返り通常の学兄さんに戻るわけだが、それだけ20年前のトラウマが深く20年間辛さに耐えてきたということがよくわかった回だった。
教師休業
そんなわけで星川五兄妹はニュータウン小学校崩壊をきっかけに、教師を休業してゾーンとの戦闘に専念することとなる。悲しむ生徒たちだったが、上空を飛びいつ襲ってくるかわからないバルゴールの群れを見るとそんな状況でもないと皆悟ったのだろう。しかし中には例外がいるもので…という話はまた後に語られることとなる。
この廃墟となったニュータウン小学校や、上空を飛ぶバルゴールの群れなどの絶望的な描写が、オーレンジャー第34話でも見られる長石監督十八番の演出であるように思っている。
前線基地
ゾーンがどこかの観測所を占拠して前線基地を作ったようだが、観測所ということもあって山の頂上、しかも長い階段を登らなければならず(当然ファイブマシンによる正面突破は無理だし、バイクとかがあったとしても登頂は無理なので)、演者さんがきつそうという印象を持った。
序盤の撮影だったためか今後の撮影の大変さを演者さんに身体で理解してもらうためにスタッフの皆さんが階段を登らせたのかもしれないが、ただそんな背景より先にきつそうっていう感想しか浮かばないw
人の心を持ったロボットの悲哀
シドン星の悲劇から20年後、ようやく両親と幼馴染の仇に出会えて、静かに怒りを燃やす学兄さん。しかし怒っていたのは学兄さんだけではなかった。健、数美、文矢、レミ、皆怒り心頭だったのである。
彼らは敵の前線基地を目の前にして敵を倒すチャンスと思い突撃するが、学兄さんとアーサーG6は無謀な彼らを制止する。
しかし健は制止を振り切った。「アーサーの説教は聞き飽きた。ロボットに人間の心はわからない」とまで言う始末。
教壇に立つ者、いくらロボットとはいえ心を持った者を差別するのはいかがなものかと思うが、それだけ彼らが我を忘れていたんじゃないかと思っている。
そんな彼らに対して、心を持ったアーサーG6が傷ついてしまうシーンが印象的だった。
思えばアーサーG6は従来のサポートキャラとは一線を画すものがあったように思う。デンジ星の使者である長官格なアイシー、バイオ星の使者であるピーボ、ラウンドベースの番人だったマグ、グラントータスのマネージャー的存在だったコロン…彼らはいずれも戦隊メンバーと接していた期間が物語開始以降であった。
しかしアーサーG6は第1話である20年前の時点からすでに存在しており(いつ製造されたかは不明だが)、星川夫妻の親代わりとして五兄妹を育て続けたのである。その様子はエンディング映像にて文矢とレミの入学式に同行していることからも垣間見ることができる。
アーサーG6の親代わりができることから相当優秀であり、心を持っているといっても過言ではないように思う。そんなアーサーが心なき差別で傷つくのは自然の摂理と言えよう。
しかしアーサーも単に親代わりというプログラムに従っているわけではなく、仇敵であるゾーンの撲滅は達してほしいけど、それ以上に星川五兄妹が生き延びてほしいという気持ちが強かったんじゃないかと推測している。そんな親心を否定されて、ロボットというだけで差別されるあたり、悲哀が漂っていると思う。
しかし学兄さんだけはアーサーの意見に同意し、無謀に走りピンチに陥った健たちを救っており、単にプログラムに従っているだけではない、差別されようがどうされようが健たちを守りたいというアーサーの思いが伝わってくる。
心を持ったロボットといえばライブマンのコロンを思い出すが、アーサーG6はさらにその設定を発展させたように思う。
初の本格的戦闘
でもって銀河闘士と初めて本格的に対決することとなるのだが、必殺技が兄弟戦士・ブラザーアタックと呼ばれるもので、各メンバーが個人武器により代わる代わる攻撃し、レッドが止めを刺すという構成は今までになく非常に斬新だった。個人武器による止めはGTクラッシュやマスキークラッシュなどがあり、一斉攻撃はデンジ稲妻落としやバイオエレクトロン・サーカスループなどがあったが、連続攻撃は初である。とはいえおそらく前年から考えるにバズーカ砲が出るまでの必殺技なんじゃないかと予想したが…
その後銀河闘士が完全に倒されず、ゴルリンという巨大化獣により吸収合体されて巨大銀河闘士が誕生するシステムは個人的に非常に気に入った。今までだと敵が倒されて復活巨大化するパターンがチェンジマンから5年連続続いており、敵が倒されても復活巨大化したら等身大戦で戦う意味ないやんとか思っていたので、このシステムはうれしかったりする。
そしてファイブロボの初合体。臨場感あふれる演出が本当に見ごたえあり、バンク映像として何回見ても飽きなかった。スカイアルファが変形するとロボの操縦席にレッドが現れ、さらに他のメカが合体すると搭乗者が現れるという仕掛けは今までなかっただけにありがたかった。またブラックとイエローが操縦席で正面ではなく横を向くという仕掛けも、リアリティあふれていて興味深かった。
でもって超次元ソード。必殺技名がこの時点ではなく、決意を叫びながら止めを刺すシーンがなかなか趣深かった。思えばガンダムなどのリアルロボットは必殺技の名前を叫ばず(ZガンダムにてガンダムMk-2に乗っていたカミーユがカートリッジとか叫んでいたぐらい?)、ただひたすら敵を倒していたんだが、リアルロボットのテイストを輸入してきたんじゃないかとも思っており、新たな試みとして異文化を取り入れる方向性はものすごく正統派だと思った。
終わりに
以上、第2話を語ってきたわけであるが、第1話がラストの名乗りまでの背景を語った話だとすると、第2話は初の銀河闘士との戦いなど基本フォーマットを示した回であるように思った。
おまけ
ちなみに私事だが、本放送当日は高校の卒業式と第一志望大学の合格発表と英語クラブの卒業打ち上げが立て続けに行われており、リアルタイムでは放送見られず知人にビデオを借りて見たのが最初となる。
高校の卒業式ではクラスメイトから意中の相手に告白しろと煽られたが以前に二度も断られていたためなんかやる気をなくした一方(というか大学の合格発表があったからそれどころじゃなかった)、英語クラブの後輩の女子からバレンタインデーにおけるありがとうチョコみたいな花束をいただいたという思い出が強烈に残っている。ありがたや。
大学の合格発表は…父親と同席すると合格するジンクスがあったので同席してもらったが、それでも第一志望学科から第三志望学科まで全てダメだった。直前にヘルメット被ったサークルの学生からチラシをもらったのがジンクス崩壊の原因とか考えていたが、今振り返るに単に私の受験勉強の要領が悪かったのと、初のセンター試験で簡単な問題が出ていかにミスをなくすかが勝負の鍵であり、難しい問題で有利になる私にとって不利だったと思っている。ちなみに第二志望の大学受験が翌日だか二日後だかに行われたが、その結果は後日話そうと思う。
で、意気消沈していたものの、英語クラブの友達で盛り上がっていた打ち上げに途中参加して気分がかなり晴れた。夜遅くまで遊びまくったんだけど、第二志望の大学どうやって受験したんだろうかと今振り返ると思う。
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