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悪戯短篇小説「河童の一日 其ノ六~河童vs家電量販店~」
河童だって音楽が好きだ。文字どおり、音を楽しんでいる。といっても、川のせせらぎとか鈴虫の鳴き声とかじゃなくて、普通に人間の好む音楽を河童も聴く。エミネムとか。NO MUSIC,NO KAPPA LIFE.
ただしイヤホンがすぐ駄目になるので困る。河童は年がら年中濡れているから。むしろ乾いたら死ぬ。特に耳は急所ヘッドソーサーに近い場所だから、乾いたら致命傷だ。
かつてイヤホンを防水加工しようと思
悪戯短篇小説「河童の一日 其ノ三」
僕ら河童は漢字で書くと「河」の「童」ということにいつの間にかなっているが、これも河童がこうむっている風評被害のひとつである。河童だからといって、もちろん「童=子供」ばかりなんてはずはなく、河童にもジジイやババアはいる。最近はむしろそっちのほうが多いくらいで、河童業界もご多分に漏れず高齢化社会なのである。少子化問題が日々深刻さの度合いを増している。
それでも河童に「童」の字が当てられているのは、そ