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読書が好きな事業会社のマーケターが選ぶ、マーケティングのおすすめ本【物語編】

マーケティングの仕事をするようになって早3年。

「マーケティングって、広告のこと?SNSで宣伝すること?」

と思っていた3年前の自分に贈る気持ちで、読んでよかった本をまとめます(書いていたら少し長くなったので、このnoteでは「物語形式の本」をメインで選びました)。


1. コトラーが教えてくれたこと 女子大生バンドが実践したマーケティング

マーケティングとは何か?
この本にはこう書かれています。

「可能な限り顧客と社会を幸せにする優れた価値を提供するためのプロセス」

「マーケティングとは?」への答えはいろいろありますが、気に入っているもののひとつです。

どんな本なのかを一言でいうと、「もしドラ」のマーケティングバージョン。


印象に残っているのは、主人公が目的である「たくさんのお客さんを集めてライブをする」ために、「実質的サービス」と「本質的サービス」を考えたこと。

マーケティング用語の、「機能的便益」と「本質的便益」に近い考えだなあ思います。

「便益」についてのおすすめ動画 ↓

目次
第1章 ビジョンとミッション―なぜ、何をしたいのか。
第2章 現状分析―強み、弱み、チャンス、ピンチ、ライバルについて。
第3章 ターゲットオーディエンス―向き合う相手はいったい「誰」なのか。
第4章 ポジショニング―どう差別化して、何に見られたいのか。
第5章 4つのPのマーケティングミックス―何を、どう、社会にもたらすのか。
第6章 実施計画とマネジメント―いつ、誰が、何を、いくらかけてやるのか。
第7章 実行と評価―どう世界を幸せにしたのか。

~続編~
コトラーが教えてくれたこと2 女子大生が変えたブラック企業のマーケティング戦略


2. ドリルを売るには穴を売れ

印象に残っているのは、お店を改善するためのアンケートをお客様に取るときに、「他のお店ではなく、このお店に来店される理由はなんですか?」と聞いていること。

今になって思えば、マーケティング用語の「USP(Unique Selling Proposition)」「バリュープロポジション」「POD(Points of Difference)」を聞いていたんだなあと思います。

PODについてわかりやすいnote ↓

気になった方は、fuyunaさんのブログもご覧ください♪

目次
序章 “マーケティング脳”を鍛える
第1章 あなたは何を売っているのか?― ベネフィット
第2章 誰があなたの商品を買ってくれるのか?― セグメンテーションとターゲット
第3章 あなたの商品でなければならない理由をつくる― 差別化
第4章 どのように価値を届けるか?― 4P
第5章 強い戦略は美しい

~続編~
売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略


3. 100円のコーラを1000円で売る方法

10年前の本ですが、マーケティングの本質は変わらないんだなあと思います。

この本でわたしが学んだのは、「お客様の要望を聞くこと」と「お客様の課題を解決すること」は違うということです。


お客様にアンケートやインタビューをすると、「もっと〇〇してほしい」や「××になるとうれしい」との意見をいただけます。

ただこの要望を叶えたからといって、お客様が喜んでくれるとは限らないのです。

理由は2つ。
1. お客様は「自分の本当の要望」を言語化できない
2. お客様の要望を満たしても、お客様の期待を超えることはできない

本のなかには、「お客様の期待を超えて初めて価値になる」と書かれていました。

目次
1. アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?― 事業の定義
2.「お客さんの言いなりの商品」は売れない?― 顧客絶対主義の落とし穴
3. 顧客の要望に100%応えても0点― 顧客満足のメカニズム
4. 値引きの作法― マーケットチャレンジャーとマーケットリーダーの戦略
5. キシリトールガムがヒットした理由― バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略
6. スキンケア商品を売り込まないエステサロン― 競争優位に立つためのポジショニング
7. 商品を自社で売る必要はない― チャネル戦略とWin‐Winの実現
8. 100円のコーラを1000円で売る方法― 値引きの怖さとバリューセリング
9. なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか― コミュニケーションの戦略的一貫性
10. 新商品は必ず売れない?― イノベーター理論とキャズム理論

~続編~
100円のコーラを1000円で売る方法2


4. その他のおすすめ本

どれも読みやすいので、マーケティングを学びはじめの方にもおすすめです。


USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

自分が欲しいものだけ創る!スープストックトーキョーを生んだ『直感と共感』のスマイルズ流マーケティング

「心」が分かるとモノが売れる

なぜ「つい買ってしまう」のか?~「人を動かす隠れた心理」の見つけ方~

「顧客消滅」時代のマーケティング ファンから始まる「売れるしくみ」の作り方


* * * * *

マーケティングは、マーケターだけがするものではない。

スーパーやコンビニで働く人もしているし、八百屋さんで野菜を売っている人もしている。

マーケティングをする人が共通して行っていることは何か?

ひとりでも多くの人に、より喜んでもらえるための工夫」だと思う。

お店で働く人は、商品の魅力がよりお客様に伝わるようにPOPを作ったりポスターを作ったりする。ひとりでも多くの人に商品を手に取ってもらえるように。


紹介した本が、一人ひとりが自分の環境で工夫するヒントを見つけるきっかけになったらうれしいです。

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ひらともや
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