マーケティング戦略|サービス・クオリティ・モデルについて
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今回の記事では、マーケティング戦略|サービス・クオリティ・モデルについて書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。
期待と現実のギャップを分析
サービスの品質はさまざまな要因によって決定されます。A・パラシュラマンは、顧客が期待するサービスと、現実に認知されたサービスとのギャップがサービスの品質を決定するというモデルを提案しました。
サービス・クオリティ・モデル
★サービスの取引においていわゆる「ギャップ」はさまざまな面で発生しています。
★①経営者が考える消費者の期待と現実の消費者の期待との間のギャップ ②サービスについて経営者が考える消費者の期待と企業のサービス品質の仕様書との間のギャップ ③サービス品質の仕様書と現実のサービス・デリバリーとの間のギャップ ④現実のサービス・デリバリーと消費者に向けた外部コミュニケーションとの間のギャップ、そして ⑤消費者が期待するサービスと現実に知覚するサービスとの間のギャップ、などです。
★これらがサービスのクオリティに影響を及ぼすのですが、最終的にサービスの品質を評価するのは消費者であり、最も重要なのが⑤のギャップです。
★消費者が過去の経験・個人的ニーズ・他人からの口コミで形成し、期待したサービスの水準と、実際に利用した印象とを比べ、前者のほうが高ければクオリティは低く、後者のほうが高ければクオリティは高いと判断されます。
★そして消費者が期待するサービスと知覚するサービスに影響を及ぼす要因としてA・パラシュラマンらは、接近容易性、意思伝達、的確性、礼儀正しさ、信用性、信頼性、応答性、安全性、明瞭性、顧客の理解の10項目を挙げています。
サービス・クオリティ・モデルの解説
サービスへの取り組みは、お客様のサービスへの期待を正しく認識することにはじまり、そこから仕様を決定し、サービスを計画し、広告宣伝又はメニューを通じてお客様にサービスの魅力を伝え、提供という流れになります。
口コミやサービスを受けようとする必要性、過去にサービスを受けた印象は、サービスへの期待を企業側の意図とは関係なく変化させてしまい、サービスに関わるギャップ(GAP)の元になります。
サービス品質モデルでは、サービス企業はGAPを検知、調整することによって、お客様のサービスへの知覚が期待を常に上回るようにコントロールしなければなりません。
Gap1:サービス提供側の認識とお客様の期待との間に生ずるギャップであり、お客様のニーズの把握に失敗した場合などが考えられる。
Gap2:認識したサービスのイメージと実際に計画したサービス仕様、手順などとのギャップであり、お客様の期待を実際に設定したサービスに組み込むことができない場合などが考えられる。
Gap3:計画したサービス仕様、手順と実際に提供するサービスのパフォーマンスとのギャップであり、サービスを提供する準備が整っていない場合、バラツキなどが考えられる。
Gap4:事前に伝えたサービス内容と提供するサービスのパフォーマンスとのギャップであり、社内の連携、コミュニケーションの不備などが考えられる。
Gap5:お客様がイメージしていたサービスへの期待と実際にサービスを受けた知覚とのギャップである。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。