火時計流ネトマ攻略術⓪「安定段位MAX理論」
昔書いた「天鳳位への道のり」というイキリnote(黒歴史)にて触れた、私の天鳳攻略の要となった「安定段位MAX打法」の核となる理論部分について大公開します。最後まで無料で読めますので鼻で笑うのもよし、参考にするのもよしです。それではどうぞ。
1「安定段位MAX理論」概要
この章では私が持つ天鳳攻略イメージを話します。これがそのまま件の理論になるとお考えください。
結論から言うと「それなりの安定段位にして打数でゴリ押しする」というものになります。安定段位が高まれば十段にいけるケースも増え、打数を重ねていればどこかで瞬間的な上振れを引いて天鳳位になれるだろうという考えです。また、安定段位が高い方が安定10段以上の上振れを引きやすくなるという点も忘れてはいけません。
もし安定10段あるとすれば十段時の50%で昇段できるわけですが、そんな人間は今のところ存在しないので目標はもっと下がります。実現可能かつ天鳳位が現実味を帯びてくるのは安定8.8くらいかなと考えています。これなら九段時の44%で十段に昇段でき、十段時の15%で天鳳位になれます。何戦かかるのかという問題はありますが、数値だけ見れば約2回に1回十段になれるというのが希望を持てるポイントです。
では、安定段位を高めるにはどうしたらいいのでしょうか?
私の答えはラス率を下げることです。トップ率(あるいは連対率)を上げるという考え方もありますが、ご存知のとおり天鳳はラスのペナルティが重く安定段位が大きくぶれる1番の原因となります。
リアル・ネット問わず、麻雀を打つ時はみんなトップを目指して打つと思います。でも私はラスを引かないことを優先的に考えて打ちます。トップを取ってptを増やすのではなく、ラスさえ引かなければ1~3位のどれかに自動的に順位が分布されて勝手にptが増えていく、そんなイメージでやっています。
トップ率を.010上げるのとラス率を.010下げるのとでどれだけ安定段位に差が出るか考えてみたことはありますか?
1位 .250
2位 .250
3位 .250
4位 .250
安定段位7.0
これはよく見る安定段位の一例ですが、
1位 .100
2位 .100
3位 .700
4位 .100
安定段位7.0
これでも安定段位は7.0で変わりません。ポイントは「安定段位は1位・2位・4位の比率で決まり、3位は安定段位に直接的な影響を及ぼさない」ということです。
この性質を利用してトップ率とラス率が動いたときにどれだけ安定段位に差が出るのか検証してみましょう。表にまとめたものがこちらになります。
トップ率が.010上昇するたびに安定段位が固定で0.24上がるのに対し、ラス率はトップ率以上に安定段位の上昇幅があり、またラス率が下がるほど伸びていきます。これは段位に関係なく1位が+90pt固定なのに対し、ラスは段位によってpt変動するのが原因でしょう。
他に目につく点としては「トップ率を.050上げるのとラス率を.050下げるのとでは安定段位に1段以上の開きが出る」、「トップ率を.050上げるのよりラス率を.030下げる方が偉い」といったものがあります。
トップ率を.010上げるのとラス率を.010下げるのとでは労力はさして変わらないはず。それならラス率を下げる方が効果的だろうと思ってこちらの方向性に舵取りしたわけです。
では、ラス率を下げるにはどうしたらいいでしょうか?
それは放銃率を下げることです。ここでも自分がアガり相手の手を潰すことでラス回避につながるという考え方が出てくると思います。ただそんなに上手くいくものでしょうか?リターンのあるところにはリスクが付きまとうのが世の常です。アガリにいくという行為はその分放銃(ラス)のリスクを背負うことになります。実際、長期でトップ率.280以上かつラス率.220未満の成績を残しているプレイヤーはダブル天鳳位の3人しかいません。あの3人と同等の雀力を持っている確信があるという方ならそれで構いませんが、リスクを避けつつリターンだけ得ようなんて旨い話はないと考えるべきです。「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、あれはアグレッシブな人が自己の行為を正当化するための都合のいい言い訳だと思っています。それが真実ならサッカーでDFなんて置かずに全員FWをやればいいという話になるじゃないですか。「最大の防御は防御」に決まってます。
少し熱くなってしまいました。話を戻してラスになる1番の原因は何だろう?ということを考えた時、真っ先に思いついたのは「高打点への放銃」でした。ちゃんと検証したことはありませんが、検証するまでもなく経験則でこれだろうなという思いがあります。したがって、放銃を減らせればラスも自然と減るだろうと考えました。
放銃を因数分解すると(自分が)「リーチ前の放銃」と「リーチ後の放銃」に分けられますが、「リーチ後の放銃」は不可抗力でどうしようもないので改善可能なのは「リーチ前の放銃」となります。「リーチ前の放銃」もさらに(相手の)「リーチに対しての放銃」と「リーチ以外に対しての放銃」に分けられますが、どちらも大事です。
「リーチに対してはベタオリすればいいだけなんじゃないの?」と思うかもしれませんがそんな単純な話ではありません。それなりの知識やテクニックを身に付ける必要があります。こういった部分を改善することによって放銃率が下がり、連動してラス率も下がるものと考えます。
じゃあ放銃率を下げるために具体的にどうしたらいいのかというと、これまで私が戦術noteで述べてきたようなことをやればいいとなります。記事を購入済みの方は今回の内容を踏まえて改めて読み返すとより理解が深まると思います。
ここまでの話をまとめると、
「放銃率が下がる=ラス率が下がる」
「ラス率が下がる=安定段位が上がる」
「安定段位が上がる=高段位になれる」
そして十段時の一瞬の上振れに期待するという流れになります。これが私の思い描く天鳳攻略イメージです。
2 成績の自己評価
上記の理論に加え、ひつじさん(15代目天鳳位)の場況判断力・手組力・高打点力を見よう見まねで取り入れたものが私の麻雀であり、行き着く先は自然と面前守備型になりました。本章では、この麻雀の結果出た成績について自己評価を行います。
私の鳳南での成績は約2200戦で
1位 .267
2位 .265
3位 .260
4位 .208
安定段位9.5
放銃率 9.74%
となっています。トップ率が高いわけではないので安定段位はラス率に大きく依存したものになっています。先程の検証表を見ればイメージが湧きやすいと思います。なので、この成績が上振れとなるためには「実力以上に放銃回避・ラス回避していること」が条件になると考えます。
ちなみに安定段位MAX理論+ひつじ麻雀を取り入れてからの成績は約1600戦で
1位 .262
2位 .278
3位 .266
4位 .194
安定段位 10.4
放銃率 9.36%
となっています。
この成績は実力である!と言い張りたいところですが、流石にラス回避の上振れを引いたんだろうなと今では思います。じゃあ、この成績は完全なインチキで真の適正なラス率は.230~.240くらいなのかといったらそうは思っていません。自分のアガリの可能性を潰してでも放銃回避の道を選択するなど既存の麻雀セオリーから逸脱した独自の守備理論を構築し、ラス回避に力を入れてきました。ラス回避に関しては一家言持っている自負があります。なので感覚的な答えにはなりますが、適正ラス率は.210くらいあるんじゃないかと思います。まだ数百戦の短期ですがサブアカの挙動を見てる限りでもそれくらいかなという感じがします。
「適正ラス率が.210のところ、短期で上振れを引いてラス率2割未満の成績を出せた」これが今現在の私の考えです。
こういうことを言うとまた「イキリ勘違い野郎」などと思う人も出てくるでしょうが、勘違いではないと思う理由もあります。
野球には「打撃は水物、守備と走塁にスランプなし」なる格言があります。バッティングはプロの世界でもヒットが出る確率が3割を越えれば一流と言われるくらい当てにならないもの(裏を返せば7割もアウトになるということ)だけど、守備や走塁に不調はないというものです。この考えはそのまま麻雀にも当てはまると思っていて「所詮2割程度しかないアガリは当てにならないけど、守備は嘘をつかない」と考えています。ここまで言い切ってしまうのはなんか語弊がありますね。
「好不調の波が激しいアガリに比べて、守備は好不調の波が少なく、安定していて、当てになる。」これが1番しっくりくる表現な気がします。
この考えが根底にあるのと、そのためにそれなりのことをやって、それなりの手応えを感じて、それなりの結果につながったという思いがあるのが私の自信の源となっています。
最後に第3章として今まで明かすことのなかったこの理論を公開する気になった経緯を話そうと思っていましたが、理由が多すぎるので割愛することにします。本当に様々な思惑が重なりあって公開することになった次第ですが、1つ理由を挙げるとすればこの理論をすんなりと受け入れられて、かつ方向転換までできる人は稀だろうなと思ったからです。特に男性プレイヤーの約70%が拒否反応を起こすだろうと考えています。直近の戦術記事を購入している方には意味が伝わるはずです。
既存のセオリー麻雀と比べて覚えるべき技術は少ないですが、いくつかの障壁はあるし、性格によって向き不向きも出てくると思います。それでもこの理論を信じて突き進み新たに天鳳位となるプレイヤーが出てきてくれたらそれは考案者冥利に尽きるというものです。今後の麻雀の発展のために自分にしかできないような別角度からの発信をこれからも続けていこうと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
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