火時計流ネトマ攻略術「あとがき」
当記事は「火時計流ネトマ攻略術」のあとがきに当るもので、シリーズを終えての感想や総評を述べていきます。
内容は時間をかけて推敲しただけあって満足のいくものです。実戦中なんとなく感覚で打っていたものを言語化して説明する作業は中々大変でしたが、自身の麻雀を整理することは自分のためにもなったので凄く良い経験ができたと感じています。
少し変わった表現をしますが、私の麻雀を世界の大陸で例えるならオーストラリアだと思っています。SNSという外界の影響を一切受けなかったおかげで独自の価値観・生態系を形成することができました。異国の文化を覗いてみるという風に考えればそれなりに刺激的だったのではないでしょうか。
全体を通しての当初のメインテーマが「時間制限のあるネット麻雀でいかに最適化して打つか」というものでしたが、書いている途中であれも大事だったなこれも重要だよなというのが次々出てきてシリーズに追加されていきました。「ダマテン放銃対策」「地蔵ラスは悪なのか?」「戦略と戦術」などが該当します。メインテーマからはずれる回がだんだん増えてしまったことで一貫性が薄れて取っ散らかってしまった感が否めませんが、おかげで自分が攻略中に大事にしていたことは大体伝えられました。時間制限の見直しやラス回避ルールの変更が起きない限りはずっと使える「賞味期限が切れることのない記事」が作れたと思います。
プロ野球の故野村克也監督の野球哲学に「知識がピンチを救う」「能力のある選手に勝てる唯一の方法は知力で戦うこと」というものがあります。天鳳位になった当初は自分には麻雀の才能があったなどと浮かれていましたが、今冷静に振り返ってみると自分が天鳳攻略でやったのはこれだったと思います。ここでいう知力とは「単に麻雀の知識を得ることだけに留まらない」というのは記事を読んでくれた方には理解できるはずです。
これは今までの人生を通じて感じていることなのですが、他者より抜き出るのに必要なのは天才的な頭脳ではなく言われてみればそりゃそうだよなと思える当たり前のことにいち早く気付けるかどうかです。そういう意味では読者の方は知識という点でアドバンテージを得たことになります。
しかし、麻雀で勝てるようになるためには多くの理論・知識を詰め込み、多くの経験をすることでその理論と知識が本当に使えることを確認し、実際に使えるようになる必要があります。本シリーズは私が経験から得た知識を限りなく書いているわけですから、読んだ人は少なくとも私と同等の知識を得たことになります。しかし経験は一朝一夕でできるものではありません。私の書いたことに「なるほど」と思う部分があっても、ご自身の大切なptがかかったネット麻雀という戦場において100%信用できるかどうかはまた別問題ですからね。これは経験を積んでいくことでしか追いつけない部分だと思います。
嬉しいことに現役の九段や十段の高段位者で記事を買ってくださっている方が結構いるので、もし本シリーズで得た知識のおかげで目標が達成できたと感じるようなことがありましたらその際はぜひ「火時計ノートを読め」と宣伝していただければこれ幸いです。
最後に今後の活動の話を。
「火時計流ネトマ攻略術」自体はこれで終わりですが、シリーズに追加しようとしたものの中で流石に内容がそぐわないと思って候補からはずしたネタがいくつか残っているので単発ものとして投稿しようと思っています。
それから戦術記事とは別の新シリーズも始めようと思っています。執筆作業は遅々として進まないくせに書きたいネタだけは次々溜まっていくみたいな感じになってしまっているのでまずは新シリーズの方から始めるつもりです。こちらは無料公開する予定なのでよければ気軽に読んでみてください。
それでは今までご愛読ありがとうございました。
また新シリーズでお会いしましょう!