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旅の振り返り 東ヨーロッパ縦断編① ベオグラード〜ブダペスト

前回

旅のきっかけ

今回の旅のきっかけは研究留学プログラムの一環でセルビアに短期留学することになったことでした。せっかく航空券代を払うし、大学を休めるチャンスでもあったので、留学終わりに1ヶ月くらいヨーロッパを旅して帰ろうと決めたのです。

もともとバックパック旅への憧れもありました。僕は体力があまりなく、何方かと言えばと大人しいタイプの人間です。人からお前は温室育ちだなと言われたこともあります。なので、昔から弱い自分へのコンプレックスと、強い人間への憧れがありました。バックパック旅をしたら少しは強い人間になれるかなと、淡い期待を抱いていました。旅をしたから人間的に強くなるとか偉くなるとか、そんなことはないのは承知ですが。

出発

出発地はセルビアのベオグラードです。学生寮の友人たちに別れを告げ、ベオグラード発ブタペスト行のバスに乗り込みます。

ドナウ川を渡って出発

今回の旅ではバスを主な移動手段としていました。スマホから簡単に予約でき、電車や飛行機と比べると安価です。予約も簡単ではあるのですが、初めての移動手段はやはり緊張します。陸路で国境を越えるのも初めてだったので、手続がうまくいくか不安だったのを覚えています。

インターネットが今ほど発達していない時代に旅をするのは、とても大変だっただろうなと思います。移動手段と宿の確保も、現地に到着してから情報収集するしかなかったのでしょうか。でもきっとその分、現地の人や他の旅人との交流も盛んだったのかなと想像します。極端な話、今は誰とも話さずに旅を完結できますからね。

到着

セルビアとハンガリーの国境もすんなりと通過し、ブダペストに到着です。到着したバスターミナルは予約していた宿がある市街地からは数キロ離れていました。あまり下調べをせずに出発してしまったので、宿までの電車と換金方法がわからず、結局重い荷物を持って数キロ歩きました。

普段から散歩は好きな方なので数キロくらい歩けるだろうと気楽に考えていたのですが、夏の暑い時期に石畳の道を歩くのは想像以上に大変で、宿に到着したときにはもうクタクタでした。スーパーに食材を買いに行く元気もなく、出発前に留学先の上司が持たせてくれたアップルパイを夜ご飯に食べました。正直、出発前は余計な荷物になるなと思ってあまり喜んではいなかったのですが、人生で最高のアップルパイでした。写真にも残ってないし、記憶で補正されているのでしょうから、最高のアップルパイです。今思えば、いろんなところでたくさんの人に助けてもらったなと気付かされます。

次の日は、ブダペストの街を1日かけて散策しました。宿を出発し、古い街並みを抜けると、ドナウ川に到着し、その対岸にブダ城が現れました。鐘の音が鳴り響くとっても素敵な世界でした。ありきたりな表現ですが、絵本みたいな世界でした。勇気出して来てよかったなと思いました。

ブダ城の隣のゲッレールト山からの景色

学生の身分だったのでお金もたくさんあるわけではなく、ぶらぶらと散策するのがメインでした。高級そうなレストランで生演奏している音楽団を、柵の外からこっそり鑑賞したのをなぜか今でも覚えています。

ブダペストのような大観光地に1人、もともと人混みは得意ではないのもあり、あまり落ち着かず、結局、その後は河辺でぼーっと座ってすごしました。クルージングが人気のアクティブのようでしたが、河辺で座っておくほうが僕の性に合っているようでした。

ドナウ川の河辺


ハンガリー編はここまでです。次の目的地へのバスも、到着したバスと同じバス停から出発でしたが、今回はバス停まで電車で行けました。ちょっとした成長です。

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