カーエアコンよくある故障原因
症状別に故障原因を解説
症状別に主な故障原因を解説します。故障原因は本記事記載の内容以外にもありますが、よくある事例として参考にしてください。
各症状内の事例タイトルをクリックすると、詳しい解説をご覧いただけます。
エアコン症状① においが臭い
狭い車の室内でエアコンの臭いがくさいと辛いですね。臭いの出る原因はさまざまですが、よくある事例をご紹介します。
エアコンフィルターの汚れ
以前はエアコンフィルターさえ装着されていない車も多かったですが、最近の車はエアコンフィルターが装着されていることが多いです。車のエアコンフィルター目は細かく微細な埃もしっかり除去してくれます。その分汚れも溜まりやすく、エアコンフィルターの汚れが原因でにおいを感じることも多いようです。
内気循環時は車室内の埃を吸っていますし、外気導入時には屋外の埃や虫など様々なものが付着します。一度も交換したことがないという方は、まずはエアコンフィルターを交換してみるのがいいでしょう。
新車装着されているエアコンフィルターよりボッシュ製やデンソー製の市販タイプのフィルターは高機能タイプが出ています。活性炭入りなどで脱臭効果があるものも出ています。
エバポレーターのカビ
エアコンの冷風と除湿の役割を担っているのがエバポレーターです。エバポレーターはエアコンユニット内部にあり、普段は目にすることができない場所にあります。
夏に車の下から水滴がポタポタ落ちているのを見たことがありませんか?この水滴はエバポレーターでエアコンに流入した空気を冷やす際に発生しています。真夏は冷房がフル回転のため大量の水滴が発生しています。
車は屋外に停車すると、その水分がついたエバポレーターが入ったエアコンユニット内の温度は上昇していきます。エバポレーターが綺麗であればいいのですが、長年使っているとエバポレーター自体もエアコンフィルターでとらえきれない埃で汚れが蓄積しています。このようにしてカビの発生原因である湿度、温度、汚れが揃いカビが発生します。
根本的な解決はエバポレーターの洗浄が必要です。エアコンユニットを分解して洗浄する場合は費用が高額になるため、簡易的な洗浄もご用意しています。
冷房使用時に停車する少し前にA/Cスイッチをオフにして、エバポレーターに送風を当ててあげることでカビの発生を軽減することができます。
エアコン症状② 冷えない
エアコンガス不足
車のエアコンシステム内は冷媒と呼ばれるエアコンガスが充填されています。
このエアコンガスは圧縮(高温・高圧)⇒冷却(低温・高圧)⇒噴霧(低温・低圧)⇒圧縮と繰り返しています。コンプレッサー・コンデンサー・レシーバー・エキスパンションバルブ・エバポレーターをホースとパイプで繋いで循環しています。
エアコンガスが漏れる原因は、
【ジョイント部分のOリングの不良】
自動車のエンジンルームの中をグルっと回るようにレイアウトされた機器とのジョイント部分のOリングの不良によるエアコンガス漏れ
【事故のダメージ】
事故などで車両のフロント回りが損傷した場合に、見た目には分からないダメージが発生することがあります。ほんの少しの微量な漏れの場合、「エアコンが冷えない」という症状がすぐに表れない場合もあります。
【コンプレッサーオイル不足】
エアコンシステムにはコンプレッサーオイルが充填されています。エアコンガスの充填時やエアコンガスリフレッシュ時には適正な量のオイルの充填が必要です。エアコンガス漏れと同時にエアコンオイルが漏れてしまうこともあります。
潤滑が不足しコンプレッサー内部が破損することがあります。この破損した破片がエアコンシステム内を損傷させることがあります。また、コンプレッサーが焼き付き停止すると、Vベルトでつながったクランクプーリーを経由してエンジンが止まってしまうこともあります。
【各機器からのガス漏れ】
コンデンサーやエバポレーターなどから直接エアコンガスが漏れることがあります。
他にもガス漏れの原因はありますので、エアコン修理は診断から行っていきます。
コンプレッサーリレーの不具合
車の「A/C」スイッチを入れるとリレーを介してコンプレッサーのマグネットクラッチを作動させます。
リレーは電流を受ける鉄芯に巻かれたコイルと接点スイッチで構成されています。リレーを組み込むことで電装品へ安定した電気供給や車両側のヒューズ切れなど負担を軽減しています。
リレーの不具合は、
コイル断線による作動不良
接点の粘着不良
接点腐食による導通不良
コイル・接点の焼損
などさまざまです。これらリレーの作動不良が発生した場合は、リレーを新品に交換します。
エキスパンションバルブの不良
低温で高圧のエアコンガスをエバポレーターへ霧状にして送ります。エバポレーターの出口の温度を感知してバルブの開度を調節していますが、目詰まりなど不具合を起こすと送風された空気を十分に冷やすことができなくなります。
エアコンガスの充填し過ぎやコンプレッサーからの鉄粉なども因果関係があるケースも考えられます。
エアコンが冷えない原因は、複数の症状が重なっている場合もあります。エアコンガスの補充で一時的に冷えるようになっても再発するようならしっかりと故障診断が必要です。
吹き出し口から風が出ない
エアコンを入れても風が出ないと大変です。暑い夏だけでなく、雨の日や寒い日の走行時の曇り止めも機能しなくなり運転に支障がでます。風が出ないという症状が出ましたら早めの診断と修理をお願いします。
ブロアモーター不良
室内に風を送るファンを回すモーターが不良で作動していないことが考えられます。モーターの交換が必要になります。
ブロアモーターリレー不良
こちらはコンプレッサーのリレーと同じ原理です。リレーの接点不良やコイルの断線などによりモーターに電気が送れない状態になります。この場合は、リレーを交換することで直ります。
ブロアレジスターの不良
ファンの風量を制御するための部品です。レジスターに不具合が発生すると風が全くでないという症状が出る場合が多いです。(一定の風量で固定される場合もあります)
風が弱い、風量が少ない
「あれ、最近風が弱い気が・・・」なんとなく気にはなっていたけど顕著に症状が出るまで気が付かないことも多いです。
エアコンフィルターの詰まり
車のエアコンフィルターを交換した記憶が無い場合、フィルターのつまりが原因として考えられます。自宅のエアコンと違い外気を導入する車のフィルターは埃やゴミなどが多く付着します。またフィルターの目も細かく、何層かに分かれているため微細な塵も捕まえます。
エアコンのフィルターの交換目安は1年又は10,000kmとなっていますから早めの交換をお勧めします。
ブロアモーターの不良
ブロアモーターの能力が十分でないと、エアコンパネルで設定した風量を十分に送ることができません。モーターの故障原因は、コイルやベアリング、導通などさまざまです。
エアコンパネルの不良
風量の調節が効かない場合など、エアコンの操作パネルに関連する不具合も考えられます。風量調節スイッチの不具合の他、吹き出し口の切り替えに不具合が出ていることもあります。レバーは前面からの吹き出しを選んでいても、不具合で足元やデフロスターになってしまっていると風が弱く感じるか、前面からは風が出ません。
温かい風が出ない
エアコンといえば夏場に症状を訴える方が多いですが、冬にも不具合が出る場合があります。寒い冬に暖かくすることができないと大変です。
温度調節(エアーミックスダンパー)の不良
エアコンの冷風と温風を混ぜる割合を調節している部品です。マニュアルエアコンの場合は、ワイヤーが外れたりワイヤーの不具合で作動できないことがあります。オートエアコンの場合はアクチュエーターで作動していることが多く、アクチュエーターの交換で直ります。
エンジン冷却水回りの不具合
エアコンの暖房は、エンジンで暖められた冷却水の熱を利用しています。次のような故障がエアコンのヒーターに影響を及ぼします。
サーモスタットの故障
サーモスタットに不具合があると、エンジンが温まっていないのにクーラントを冷却してしまう現象が起こります。オーバークールの状態ではヒーターの機能が発揮できません。
冷却水漏れ
ラジエータ、ホースジョイント部、ヒーターコア、ウォーターポンプなど冷却水が漏れる箇所は様々です。最悪オーバーヒートでエンジンに大きなダメージを出しかねませんので早めの修理が必要です。
症状別に故障原因を解説
症状別に主な故障原因を解説します。故障原因は本記事記載の内容以外にもありますが、よくある事例として参考にしてください。
エアコン症状① においが臭い
狭い車の室内でエアコンの臭いがくさいと辛いですね。臭いの出る原因はさまざまですが、よくある事例をご紹介します。
エアコンフィルターの汚れ
以前はエアコンフィルターさえ装着されていない車も多かったですが、最近の車はエアコンフィルターが装着されていることが多いです。車のエアコンフィルター目は細かく微細な埃もしっかり除去してくれます。その分汚れも溜まりやすく、エアコンフィルターの汚れが原因でにおいを感じることも多いようです。
内気循環時は車室内の埃を吸っていますし、外気導入時には屋外の埃や虫など様々なものが付着します。一度も交換したことがないという方は、まずはエアコンフィルターを交換してみるのがいいでしょう。
新車装着されているエアコンフィルターよりボッシュ製やデンソー製の市販タイプのフィルターは高機能タイプが出ています。活性炭入りなどで脱臭効果があるものも出ています。
エバポレーターのカビ
エアコンの冷風と除湿の役割を担っているのがエバポレーターです。エバポレーターはエアコンユニット内部にあり、普段は目にすることができない場所にあります。
夏に車の下から水滴がポタポタ落ちているのを見たことがありませんか?この水滴はエバポレーターでエアコンに流入した空気を冷やす際に発生しています。真夏は冷房がフル回転のため大量の水滴が発生しています。
車は屋外に停車すると、その水分がついたエバポレーターが入ったエアコンユニット内の温度は上昇していきます。エバポレーターが綺麗であればいいのですが、長年使っているとエバポレーター自体もエアコンフィルターでとらえきれない埃で汚れが蓄積しています。このようにしてカビの発生原因である湿度、温度、汚れが揃いカビが発生します。
根本的な解決はエバポレーターの洗浄が必要です。エアコンユニットを分解して洗浄する場合は費用が高額になるため、簡易的な洗浄もご用意しています。
冷房使用時に停車する少し前にA/Cスイッチをオフにして、エバポレーターに送風を当ててあげることでカビの発生を軽減することができます。
エアコン症状② 冷えない
エアコンガス不足
車のエアコンシステム内は冷媒と呼ばれるエアコンガスが充填されています。
このエアコンガスは圧縮(高温・高圧)⇒冷却(低温・高圧)⇒噴霧(低温・低圧)⇒圧縮と繰り返しています。コンプレッサー・コンデンサー・レシーバー・エキスパンションバルブ・エバポレーターをホースとパイプで繋いで循環しています。
エアコンガスが漏れる原因は、
【ジョイント部分のOリングの不良】
自動車のエンジンルームの中をグルっと回るようにレイアウトされた機器とのジョイント部分のOリングの不良によるエアコンガス漏れ
【事故のダメージ】
事故などで車両のフロント回りが損傷した場合に、見た目には分からないダメージが発生することがあります。ほんの少しの微量な漏れの場合、「エアコンが冷えない」という症状がすぐに表れない場合もあります。
【コンプレッサーオイル不足】
エアコンシステムにはコンプレッサーオイルが充填されています。エアコンガスの充填時やエアコンガスリフレッシュ時には適正な量のオイルの充填が必要です。エアコンガス漏れと同時にエアコンオイルが漏れてしまうこともあります。
潤滑が不足しコンプレッサー内部が破損することがあります。この破損した破片がエアコンシステム内を損傷させることがあります。また、コンプレッサーが焼き付き停止すると、Vベルトでつながったクランクプーリーを経由してエンジンが止まってしまうこともあります。
【各機器からのガス漏れ】
コンデンサーやエバポレーターなどから直接エアコンガスが漏れることがあります。
他にもガス漏れの原因はありますので、エアコン修理は診断から行っていきます。
コンプレッサーリレーの不具合
車の「A/C」スイッチを入れるとリレーを介してコンプレッサーのマグネットクラッチを作動させます。
リレーは電流を受ける鉄芯に巻かれたコイルと接点スイッチで構成されています。リレーを組み込むことで電装品へ安定した電気供給や車両側のヒューズ切れなど負担を軽減しています。
リレーの不具合は、
コイル断線による作動不良
接点の粘着不良
接点腐食による導通不良
コイル・接点の焼損
などさまざまです。これらリレーの作動不良が発生した場合は、リレーを新品に交換します。
エキスパンションバルブの不良
低温で高圧のエアコンガスをエバポレーターへ霧状にして送ります。エバポレーターの出口の温度を感知してバルブの開度を調節していますが、目詰まりなど不具合を起こすと送風された空気を十分に冷やすことができなくなります。
エアコンガスの充填し過ぎやコンプレッサーからの鉄粉なども因果関係があるケースも考えられます。
エアコンが冷えない原因は、複数の症状が重なっている場合もあります。エアコンガスの補充で一時的に冷えるようになっても再発するようならしっかりと故障診断が必要です。
吹き出し口から風が出ない
エアコンを入れても風が出ないと大変です。暑い夏だけでなく、雨の日や寒い日の走行時の曇り止めも機能しなくなり運転に支障がでます。風が出ないという症状が出ましたら早めの診断と修理をお願いします。
ブロアモーター不良
室内に風を送るファンを回すモーターが不良で作動していないことが考えられます。モーターの交換が必要になります。
ブロアモーターリレー不良
こちらはコンプレッサーのリレーと同じ原理です。リレーの接点不良やコイルの断線などによりモーターに電気が送れない状態になります。この場合は、リレーを交換することで直ります。
ブロアレジスターの不良
ファンの風量を制御するための部品です。レジスターに不具合が発生すると風が全くでないという症状が出る場合が多いです。(一定の風量で固定される場合もあります)
風が弱い、風量が少ない
「あれ、最近風が弱い気が・・・」なんとなく気にはなっていたけど顕著に症状が出るまで気が付かないことも多いです。
エアコンフィルターの詰まり
車のエアコンフィルターを交換した記憶が無い場合、フィルターのつまりが原因として考えられます。自宅のエアコンと違い外気を導入する車のフィルターは埃やゴミなどが多く付着します。またフィルターの目も細かく、何層かに分かれているため微細な塵も捕まえます。
エアコンのフィルターの交換目安は1年又は10,000kmとなっていますから早めの交換をお勧めします。
ブロアモーターの不良
ブロアモーターの能力が十分でないと、エアコンパネルで設定した風量を十分に送ることができません。モーターの故障原因は、コイルやベアリング、導通などさまざまです。
エアコンパネルの不良
風量の調節が効かない場合など、エアコンの操作パネルに関連する不具合も考えられます。風量調節スイッチの不具合の他、吹き出し口の切り替えに不具合が出ていることもあります。レバーは前面からの吹き出しを選んでいても、不具合で足元やデフロスターになってしまっていると風が弱く感じるか、前面からは風が出ません。
温かい風が出ない
エアコンといえば夏場に症状を訴える方が多いですが、冬にも不具合が出る場合があります。寒い冬に暖かくすることができないと大変です。
温度調節(エアーミックスダンパー)の不良
エアコンの冷風と温風を混ぜる割合を調節している部品です。マニュアルエアコンの場合は、ワイヤーが外れたりワイヤーの不具合で作動できないことがあります。オートエアコンの場合はアクチュエーターで作動していることが多く、アクチュエーターの交換で直ります。
エンジン冷却水回りの不具合
エアコンの暖房は、エンジンで暖められた冷却水の熱を利用しています。次のような故障がエアコンのヒーターに影響を及ぼします。
サーモスタットの故障
サーモスタットに不具合があると、エンジンが温まっていないのにクーラントを冷却してしまう現象が起こります。オーバークールの状態ではヒーターの機能が発揮できません。
冷却水漏れ
ラジエータ、ホースジョイント部、ヒーターコア、ウォーターポンプなど冷却水が漏れる箇所は様々です。最悪オーバーヒートでエンジンに大きなダメージを出しかねませんので早めの修理が必要です。
エアコンのしくみやエアコンガスの補充、冷えない、臭いなどの故障の修理・対策についてご説明しました。
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