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大宮で点染テンセイ少女。というグループに会って考えさせられたよ

結構最近までアイドルがキライだった。
といっても、いい年なので最近の幅が数年に渡るのだが。

90年代の様々な楽曲が溢れる時代に青春時代を送った老害にとって、00年代以降の特典商法に汚染されたとしか思えない、同一グループが独占するチャートは見るに堪えなかったし、ネットに毒され「お遊戯会」と揶揄されるグループを(Λ・エ・Λ)(Λ._.Λ)(Λ・エ・Λ)(Λ._.Λ) ウンウンそだそだとキャッキャと喜びながら見ていた。

同居人や知人の影響で、下火のころのモー娘。や声優アイドルグループなどに接するようになり、峯岸みなみやももちなどの個々人の面白さに触れるにつれ、アイドルへの偏見も無くなっていき、でんぱ組.incにハマったことにより色眼鏡は外せたのだと思う。


8月も終わるころ、ゆるキャラ不足を補うため、大宮のハンズへと出かける。
ゆるキャラを堪能し、駿河屋でヲタ活を堪能し、昼食をはみ出るほど食べたところでお財布がギブアップ。
銀行の列に並んだところで、ソフマップ前からミニライブの楽曲が聴こえてくる。

同居人がソワソワしだしたので、観に行くように促し僕は待ち列待機。
並びながら聴いた感じだと生歌っぽいし上手く聞こえる。
少ないお金をおろし、財布にしまったところでミニライブは終了したっぽい。残念。

ステージ近くで同居人と合流。
ホクホク顔をしているので、なかなか良いステージだったのだろう。聴けなくて残念ではある。
点染テンセイ少女。というグループらしい。もちろん聞いたことは無い。
へそ出しチャイナルックといった感じのセクシーでもあり可愛らしくもある衣装のアイドルグループ。衣装以外はメイクも髪型も統一感がないのも面白い。
…動いているところ見たかったな…。

チェキ会があるようで、準備の時間なのか、メンバーの子がチラシを配っている。
「黄色の子かわいいね」
「めっちゃかわええだ!」
女子高生に憧れるモテない男子中学生のような不審な雰囲気を出す二人に気付いたのか、黄色い子が笑顔で手招きをしてくる。

軽く回りを確認し、僕たちに向けられた笑顔だと確信し、おずおずと近づく。
「観てくれたんだね!ありがとー!!」
笑うと目がなくなるかわいいお姉さん。
20歳前後年下だろうが、しっかりした感じと包み込むような雰囲気はお姉さん。
人見知りで硬直している二人に優しく自己紹介をしてくれ、その場でツイッターをフォローする。

空士ヒマリさん。
元自衛官。
自分の周りに元自衛官という人はあまり聞かないが、アイドル業界では普通なのだろうか。
この後、もう一度ミニライブをやるという情報を聞き、ステージ前を去る。

2時間半後か…。
暑いし早めに帰りたいところではあるなぁ…。
同居人を見ると、CDの予約ブースをチラチラ見ている。チョロ子なのですっかり惚れて物欲が支配しているようだ。確認するまでもなく2回目のミニライブは観ることになった。

ヲタ活で時間をつぶし、16時ちょうどにソフマップ前に戻る。
歩道の隅で縮こまってミニライブを堪能。カラフルな衣装と、バラバラな系統のメイクがアイドルアイドルしてない楽曲と相まって非常に愉快。そしてみんな歌が上手い。

ツイッターなどでたまに見かける地下アイドルの動画や、どんなときも口パクを貫くグループしか(多分意図的に)見てこなかった僕にとって、でんぱ組.incのえいたそや今回の点染テンセイ少女。、など、歌が上手いという事実が衝撃的だった。
最近?のハロプロなんかもライブ映像観ると上手いよね。

ミニライブはあっという間に終わり、まごまごもごもごしながら時間をかけてCDを予約(同居人が)。
メンバーの子たちはチェキ会の準備と並行して、チラシを配ったりファンとあいさつを交わしたりしている。
話しながらチラシの裏に何か書いてもらっている。なにを書いているかわからないが、同居人はそれがとても羨ましいらしい。

もらいに行けばいいじゃん?って思うかもしれないが、それが出来るなら何十年もコミュ障やってない。
その場で一歩踏み出しては、他のファンの気配を察知して戻す行為を繰り返しているうちにタイムアップ。チェキ会の列に並ぶ同居人。

空士さんとのチェキを握りしめ、ホクホク顔で戻り、2枚目のチェキをもらうため再度列へ並ぶ。

一服して戻り、ステージの近くで列を眺めて待つ。
入れ替わり立ち代わりステージを行き来する女の子たち。十二分にタイミングを計り、何度も何度も躊躇しながらヒマリさんに近づく。
「すみません…うちのちびっこがチラシの裏に書いてあるの欲しいって…もらってもいいですか?」
「あーーーぴよこちゃん!書いてなかったねー!!」
名前覚えてる。すげぇ。

メッセージを書いてもらいながら、いろいろ話してくれたけど、相変わらず緊張しすぎてほとんど覚えていない。なにか失礼なことを言っていなければいいが。笑顔で目がなくなるのかわいいなぁとしか…。

早速浮気して水色の子とチェキを撮って戻ってくる同居人。
「二人ともかわええだぁ」
写真を並べてご満悦。ヒマリさんのサイン入りチラシを渡して号泣。
「今日はいい出会いがあってよかったねぇ」
「うん。みんな可愛かっただ」
電車内でメンバーのツイッターを漁りながらの帰路でした。


帰り道、売れるアイドルと売れないアイドルの違いはなんなのだろうとずっと考えていた。

今回出会ったグループは目を惹き歌も上手かった。コンセプトも面白い。テレビで見るような人たちと遜色ないように見える。
多分僕が知らないだけで、歌が上手く、見た目もいいが売れていないアイドルはいっぱいいるのだろう。

本人や事務所の努力だけではどうしようもない世界のようにも見えるし、かといって努力しないとどうにもならない世界に見える。

普通の仕事の方がよっぽど楽そうだ。
努力すればある程度結果はついてくるし、ダメでも道筋が途切れるようなことはほとんどない。まぁトップレベルに行くためにはまた違うのだろうけども。

あの子たちが、どんな覚悟をして、どのレベルに到達するのを目標としているかはわからないが、僕のことなんか一切合切覚えてないよ知らないよってレベルになってくれたら、ちょっと寂しいけどうれしいな。
そうなったら大きなステージの隅っこの方で、僕は黄色の、同居人は何色になるかわからないけどペンライトを振りたい。

点染テンセイ少女。の皆さん、楽しい時間をありがとうございました。

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