「バチェラー・ジャパン」全シーズン視聴済みの筆者が選ぶ、バチェラー好きにオススメの漫画3選
【レビュアー/おがさん】
2021年11月25日、全人類が待望(?)していた番組がAmazon Prime Videoにて配信されました。そう、「バチェラー・ジャパン シーズン4」です。
「バチェラー・ジャパン」を知らない方のために公式の言葉をお借りします。
『バチェラー・ジャパン』とは、成功を収めた1人の独身男性=バチェラーのたった一人のパートナーの座を勝ち取るために、性格もバックグラウンドも異なる複数名の女性たちが競い合う「婚活サバイバル番組」です。
※「バチェラー・ジャパン」公式フェイスブックより引用
シーズン4を観る前に、前作のシリーズ「バチェロレッテ」について知ってもらった方がより楽しめます。「バチェロレッテ」では、1人の独身女性(=バチェロレッテ)が男性のパートナーを選ぶという男女が逆転した構造になっていたのが特徴的でした。
その「バチェロレッテ」にて最後の二人に残るも選ばれなかった黄皓(こうこう)さんが、シーズン4ではバチェラーとなって選ぶ側に回るという胸熱すぎる展開が繰り広げられます!
今回はそんな「バチェラー・ジャパン シーズン4」をより楽しめたり、先の展開予想のために視聴のお供に是非読んでいただきたい漫画を、「バチェラー・ジャパン」シリーズを全て視聴済みの筆者がお届けします。
選ぶということは、選ばれない人を決めるということ『五等分の花嫁』
「バチェラー・ジャパン」では複数名の女性からたった一人のパートナーを選ぶことになります。そんな苦悩を一緒に楽しめる漫画があります。『五等分の花嫁』です。
貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!
※『五等分の花嫁』(春場ねぎ/講談社)Kindle書誌情報より引用
五つ子なので彼女たちは似た容姿をもちますが、性格はバラバラです。姉妹の全員に推せるポイントがあるため、自分の推しを見つけることが容易にできるでしょう。筆者の推しは中野三玖(なかの・みく)です!!
五等分の花嫁はラブコメではありますが、五つ子の誰かとの結婚式から始まるため、読者は結婚相手を予想しながら読み進めていく楽しみもあります。
元々、主人公の風太郎は姉妹から嫌われている状態からスタートしますが、一人一人と向き合い、彼女たちをサポートし、そして日に日に好意を抱かれるようになっていく…。全員から好意を抱かれている状況になった時、初めて自分の意思を決める事が必要になるでしょう。
選ぶということは、選ばれない人を決めるということ。
その時に判断基準となるであろう部分が、風太郎から見えないところでの人間性です。
全員が風太郎を同じく好きになった状況で、姉妹が仲が悪くならないように自分を押し殺したり、陰ながら風太郎を支えたり奮闘する姿も描かれます。目立っていないように見えても、支え続けてくれたり、他人を思いやれる人の存在に気づくことができるか…。
ちなみに「バチェラー・ジャパン シーズン3」では、酔っ払ってしまったバチェラーを気遣い、水田あゆみさんがお酒をジンジャエールに変えるよう指示していたシーンがありました。
「バチェラー・ジャパン シーズン4」を観る上でも、そんな影ながら支えてくれる思いやりのある人の行動も注目してもらえるとより一層楽しめるのではないかと思います。
バチェラーで勝ち残る人を推測するには『H2』を読むべし!
あだち充先生の不朽の名作野球漫画『H2』。「バチェラー・ジャパン」とは一見関係なさそうなこの漫画をなぜオススメするのかと思われるかもしれませんが、『H2』には「バチェラー・ジャパン」で勝ち残るための真理が描かれたシーンがあります。
3巻にてヒロインの古賀春華(こが・はるか)に言い寄る、昔の男と名乗る人物が現れます。その人物と主人公・国見比呂(くにみ・ひろ)とのやりとりが以下です。
国見「モテないだろ、あんた。」
昔の男「な。おれがモテないって?はっはっは 春華教えてやれよ。おれが中学時代もらったラブレターの数を。」
国見「男にモテないだろって聞いたんだぜ」
昔の男「そんなもんにモテて何になるんだよ!」
国見「やっぱりな」
※『H2』(あだち充/小学館)より引用
古賀春華はうんざりしていますが、昔の男はそれに気づかず過去のモテアピールをしています。
このやりとりは、バチェラーのなかでも全く同じことが言えます。番組冒頭では15名の女性が一箇所に集うことになるので選ばれるために必死で、お互いに蹴落としたり陰口を言ったりするシーンもあります。
しかし、同性同士でそんな貶め合うだけの関係性ではチャンスをモノにできないことが多いのです。つまり重要なのは同性にもモテるかどうか。
事実、同性にモテない参加者は過去のシーズンを振り返っても、最後まで残りにくい傾向にあります。異性だけでなく、同性をも惹きつける人間的な魅力を持つ人こそが選ばれていくのです。
「バチェラー・ジャパン シーズン4」を観る上でも、同性にモテるかどうかは重要な鍵になるのではないかと感じます。容易なことではないとでしょうが、他者に対する気遣いは忘れないでいてもらいたいと思います。
バチェラーの恋愛スピードに疲れてしまったあなたへ『それでも歩は寄せてくる』
「バチェラー・ジャパン」は、およそ2ヶ月間を通して行われる短期間の婚活サバイバル番組です。参加者全員が恋愛モードに突入しているので、その現場の雰囲気からか通常よりも恋愛スピードは早いです。
「え?もう好きになったの?」ということもしばしばありますし、「さっきまで別の女性のことあんなに好きって言ってましたやん」ということもザラにあります。
そんな超速で移ろいでゆく恋愛に疲れてしまったあなたにオススメなのが『それでも歩は寄せてくる』です。
将棋の初心者である田中歩(たなか・あゆむ)は将棋部部長の八乙女うるし(やおとめ・うるし)に一目惚れしますが、決めていることがあります。それは、将棋で勝って告白することです。
『それでも歩は寄せてくる』(山本崇一朗/北尾まどか/ねこまど /講談社)より引用
思ったことをそのまま口に出す歩にうるしも常にタジタジですが、実力差のある将棋では一向に勝てず、告白できずじまいです。
互いの好意に気づきながらも、先輩と後輩という一線を越えない二人の進展はまるで将棋の歩の動きのように非常にゆっくりしたものになっています。
「バチェラー・ジャパン シーズン4」を観て超速の恋愛スピードに少し疲れてしまった方は、『それでも歩は寄せてくる』を読んでゆっくりと育まれる二人の純粋で一途な想いに心を癒されてください。
以上、3作品の漫画をオススメさせていただきました。「バチェラー・ジャパン」の視聴のお供にぜひ読んでみてください。
「バチェラー・ジャパン シーズン4」配信スケジュール
「バチェラー・ジャパン シーズン4」は全く予想ができない大波乱の展開を迎え、今後の展開からも目が離せません! みなさま、良いバチェラー生活を!