モルガナイト採用 アナザーネオスを現代でも使いたいビート【デッキ紹介】
初めましての方は初めまして。年1くらいでカジュアル向けの遊戯王のnoteを投稿しているとみおかです。
今回はオフ会やフリー対戦等で愛用しているアナザーネオスを主軸にしたデッキを紹介します。
1.はじめに〜アナザーネオスというカードを主軸にデッキを組む理由〜
かつての遊戯王では光デュアル(またはヒーロービート)というアナザーネオスを軸としたデッキが存在しました。
アナザーネオスは単体ではほぼ効果を持たないモンスターであるものの、HEROネーム・光属性・戦士族・デュアルという、豊富なサポートを受けられるステータスを持ちます。
簡単にサーチが効き、下級としては高い1900打点で、オネスト対応のビートダウン性能が魅力です。
また、優秀なフリーチェーン除去であるデュアルスパークで相手を牽制し、そのコストで墓地に送られたアナザーネオスをヒーローブラストで除去兼回収をすることで、コツコツとアドバンテージを得ていく戦術によって大会環境で活躍していました。
しかし、ご承知の通り現代遊戯王でのHEROというテーマは、様々な新規カードを獲得し戦術も大幅に変化していったためアナザーネオスは出番を失ってしまいました。
それでも私は、当時のようなコツコツとアドを取る戦い方が好きで、フリー対戦レベルでも良いので似たような戦術のデッキを現代で再現したいという思いから組み始め、オフ会等でおよそ2年程使い続けているデッキとなります。
時を裂く魔瞳(以下モルガナイト)という魔法カードの登場で完成度が高いデッキとなり、いつかはデッキ紹介記事を書きたいと思っておりましたが、ようやく筆を執るに至りました。
2.デッキレシピ
デッキを構築する際の注意点として、「アナザーネオスを活躍させたい」というこだわりを意識しました。
そのため、「アナザーネオスを場に出すことで機能するカード」が多めの採用で、必然的に戦術としては罠ビートの形をとることになりました。
ドローソースは様々なカードを試しましたが、このデッキが「特殊召喚を重視しない」こと「超融合のバリューや対応力等を上げるためエクストラデッキは壺のコストで失いたくない」ことを考慮して命削りの宝札と強欲で謙虚な壺に落ち着きました。(モルガナイトとの相性の良さも考慮しています)
メインデッキのモンスターが8枚しかないこともあり、強欲で貪欲な壺はベストとは言い難く不採用です。
罠は「汎用性が高い」「フリーチェーンで後引きでも使える」ものを中心に採用。かつての【罠型コードトーカー】等を参考にしています。3枚積める神の宣告と天威無双の拳とで羽根帚対策はバッチリです。
このデッキにおけるエクストラデッキは「メインデッキで対応できない範囲を補うこと」を役割としています。
優先順位としては①超融合のバリューを高める②高打点への対処③アーゼウス成立要因のエクシーズ厳選④その他必要な札…という順に考えて構成しました。
3.モルガナイトがもたらす戦術の変化
①召喚権の追加を活かす
前述した「アナザーネオスを場に出すことで機能するカード」というのは、裏を返せばアナザーネオスがいないと役に立たないカードということになります。
幸いなことに、エアーマンが現代では無制限。アナザーネオスを手札に持ってくることなど容易いことです。
しかし、召喚権をエアーマンに割いてしまったらアナザーネオスを場に繰り出すことができるのは次のターン以降…
これでは、仮にデュアルスパークや天威無双の拳を手札に抱えていたとしても、発動条件を満たすことができず死に札となります。
つまり、エアーマンスタートではどうしても妨害の用意がワンテンポ遅れてしまうのです。
しかし、エアーマン+モルガナイトという持ち方をしていればこの問題を解決することができます。
モルガナイトの追加召喚権を得る方の効果は発動した瞬間から適応されるので、エアーマンでサーチしたアナザーネオスを同一ターンに場に繰り出すことができます。
また、追加召喚権は初動に限らず試合中ずっと適用されるため、今までは基本的に1体でしかビートダウンできなかったのが、毎ターン2体のモンスターを追加できるようになり、この手のデッキの弱点の1つである「ライフカットの遅さ」を多少改善できるようになります。
エアーマン1枚でランク4が立つということになるため、オネスティネオス不採用でも高打点に対する突破手段の用意が可能です。アーゼウス成立に向かうときにも消費が少なくて済みます。
後ろの妨害に対しても、エアーマン→エアーマンサーチ、追加召喚権でそのエアーマンを出せば、魔法罠破壊効果が狙えます。
つまり、モルガナイト適用化でのエアーマン召喚がかなりバリューの高い行為であると言えます。
さらにこれらは、命削りの宝札・強欲で謙虚な壺の特殊召喚縛りが付いている状況でも可能であることが大きなメリットとなります。(ランク4は立ちませんが)
単に展開力を上げたい、ライフカットを早くしたいだけであればヒーローアライブや自己特殊召喚可能なモンスターに頼ることもできますが、モルガナイトは既存の光デュアルのコンセプトを歪めることなくそれらを達成できるという点が魅力的なのです。
②ドローフェイズのドロー枚数増加
また、ドローフェイズ2ドローもこのデッキと相性が良いです。
後続が作りにくい低打点罠ビートであるが故に、ほとんどの試合でターンを重ねた長期戦になることが必至で、本来はターンを重ねれば重ねるほど、場の妨害札の量が減り、リソースも厳しくなります。
その「ターンを重ねる」行為が起こる度に+1枚ドローができるようになれば、リソース面での確保は勿論、さらに大袈裟に言えば山から解決札を拾える可能性が2倍になるということです。
このデッキで言えば超融合による盤面解決や罠の構え直しの可能性を高められます。
また、「アナザーネオス」と「アナザーネオスを場に出すことで機能するカード」をセットで用意しやすくすることにも貢献します。
妨害札や除去札を確定サーチすることができないこのデッキだからこそ、こうした考え方が重要となります。
一番のパワーカードである命削りの宝札をツモることができれば尚良しです。
このように、モルガナイトがいかにこのデッキと相性が良いかがお分かりいただけたと思います。
4.その他採用カードについて
●シャドーミスト
単体では打点が低く、ビートダウンには貢献しないカードですが、「超融合を伏せて相手ターンに使いたいが、命削りの宝札のデメリットでエンドフェイズに手札がゼロになってしまうため、超融合の発動コストが用意できない」という場合にこのカードが光ります。
本来手札が無くなるはずの命削りの宝札と、手札コストが必要な超融合を両立させる小技です。
●リキッドマン
初動で引いても微妙なカードですが、試合中盤には積極的にサーチしたい1枚です。
墓地釣り上げからランク4成立が主な狙いで、モルガナイトが適用されていない試合では貴重な展開札です。モルガナイト適用中でもエアーマンからサーチすれば計3体モンスターを並ばせられます。
ランク4を狙わない場面でも、エアーマンを蘇生して魔法罠破壊、アナザーネオスを復活させてデュアルスパークの構え直しが狙えます。
超融合やミラクル・フュージョンで素材にすることで、②のドロー効果で罠を引き込む手段としても活躍してくれます。
●天龍雪獄
場に干渉する除去が多くなりがちなので、墓地に触れる手段が欲しくて採用。他のカードが対象を取る除去が多いため、対象を取らないこともポイントです。
・月鏡の盾
このデッキはとにかく高打点がキツイ。ドロソでめくった際の選択肢として1枚欲しいです。
・ヒーローブラスト
墓地にアナザーネオスがいない状況も普通にあり得るため、打てないこともそこそこあります。
「光デュアルと名乗るからには入れておかないとな…」という後ろ向きな採用理由ですが、アナザーネオスを3枚使い切った時の保険として1枚欲しいには欲しいです。対象取らないのもギリ採用できる理由です。
・フェニックス
このデッキではHERO2体でリンク召喚しようとすると合計打点が下がるため、基本リンクモンスターは使わないのですが、大捕り物で奪ったモンスターを処理するために欲しい場面があります。素材指定が緩いリンクなら何でもいいのですが、魔法罠の除去手段が少ないこのデッキではフェニックスが良いと考えました。
5.最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
現代遊戯王では1枚1枚のカードパワーが高く、大味なアドの取り方をするデッキが増えてきました。
そんな時代の中、あえてアナザーネオスに目を向けるのも一興ではないでしょうか。
個人的には、下級モンスターによるシンプルなビートダウンと罠の打ち所を考え相手の動きを止めてコツコツアドを取る戦術が、使えば使うほどプレイングに気づきが生まれて面白さが出てくるデッキだなと思います。
少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
それではまた、どこかで。