Daisy Seed事始め（第２回）

2024年1月4日 11:30

Daisy SeedでPure Dataのパッチを動かすには、２つの方法があります(2023/12/20調べ)：

いずれの方法も、Pure DataパッチをDaisy Seedで実行可能な形にコンパイルした後、Daisy Seedに流し込む、という形になります。Heavy Compiler Collection (hvcc)により、このようなことが可能となっています（参考資料3）。

今回は、手順が簡単な「plugdataを使う方法」について、MacOS(Intel)での実際を記載します。

なお上記のいずれの方法も、Pure Data Vanillaの一部のオブジェクトはコンパイルの対象外です（後述）。cyclone等、追加でインストールするようなライブラリも対象外です。

今回は簡単な動作確認だけをしたいので、何も操作しなくても音が出るような、単純なテスト用Pure Dataパッチを用意した。

注)パッチのファイル名や保存場所のパスに半角スペースが含まれないようにすること。

下記サイトよりplugdataをダウンロードする。MacOS、Windows、Linuxがサポートされている。

plugdataを起動し、テスト用Pure Dataパッチを開く。
Settingsのアイコンからメニューを表示し、Compile…を選択する。

"Toolchain not found"と表示される場合は、Toolchainをダウンロードする。

Compilerの画面の左メニューより"Electro-Smith Daisy"を選択し、各パラメータを設定する。

Daisy SeedをUSBケーブルでPCと接続する。
Daisy Seedをブートローダーモードにする。
ブートボタン(右)を押したままリセットボタン(左)を押し、リセットボタン(左)→ブートボタン(右)の順に指を離す。
plugdataのCompilerの画面で"Flash"ボタンを押す。
"Export successful"と表示されたら完了。
ログにはwarningがいくつか表示されるが(多分)問題ない。また、ログの最後に表示されている下記エラーも無視して良い。

dfu-util: Error during download get_status
make: *** [../../libdaisy/core/Makefile:330: program-dfu] Error 74

Pure Dataまたはplugdata上でテスト用パッチを実行した時と同じ音がDaisy Seedから出力されていればOk。

Settingsのメニューから"Compiled mode"を選択し、そのチェックマークをONにすると、Daisy Seed用にコンパイル不可能なオブジェクトがパッチ中にマーキングされるようになる。
コンパイル可能／不可能なvanillaオブジェクトについては、参考資料3を参照のこと。

Version history
v1.1 : 2024/01/22 ModSaw.pdの波形をDC offsetの無いものに変更
v1.0 : 2024/01/04 公開

いいなと思ったら応援しよう！