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【ココロの旅#94】"暖簾に腕押し"-素的視点から

こんにちは、今が盛りの桜のそばでバラも咲いていました。まさに美の競演、艶やかな熱気が伝わってきそうです。

●暖簾とスルースキル

暖簾に腕押しーこれは"手応えのないこと・張り合いのないこと"を指しますが、実際に"暖簾に対して腕を伸ばして押そうとする姿・絵図"を想像すると、手応えがないどころか滑稽だと思いませんか。

この言葉は本来、腕押しとそれを意に介さない暖簾の在り様を冷笑的に表現したものですが、この「意に介さないスキル」、昨今では「スルースキル」として、ある意味必須のスキルとなっているようです。

日常生活では、実際の腕押し(場合によっては犯罪です!)ではなくても、しばしば権力や立場を利用した不当で不公平な「腕押し」がありますよね。

腕を伸ばした当の本人が、おっとっととそのままつんのめって倒れてくれると良いのですが、現実は口頭・態度・状況など形は違えど、それらによって不快な思いをしたり、なぜか自責の念を抱いたり、苦い記憶としていつまでも残ったりと、とても切ない。

そんな事態に陥らないための「スルースキル」、ウェブには様々なスキル習得法があり、それらをざっと眺めてみましたが、自身の気性からして習得はまあ無理(理解するのも実践するのも面倒臭い!)、習得した頃にはもう不要になっているだろうしなぁ...

つまるところ、「物事の本質を見抜き、目の前にちらつく狭小且つ歪曲した見せかけの事実に惑わされないような自己をつくる」ということのようですが、これが即できるのであれば・・・私は『ココロの旅』など出ていない(できないからこそ、新しい世界が開けたとも言えますが)。

また、「攻撃は最大の防御」などと、若気の至りで過去にはやってみましたが全くの徒労でした。もっと建設的なことにエネルギーを使う方が良いと実感するし、そも、攻撃が攻撃として機能していたのか疑問でした(苦笑)。

はて、はて、一体何なんでしょうか?

●素敵視点から

では、どうするか。

ふとラジオから「(京都)二条城の桜が満開です🌸」というメッセージが。
私は3月の上旬まだまだ桜の蕾が硬い頃にその辺りを歩いていたのですが、このメッセージにそのお城の立派なお堀を思い返し「おぉ、これだ」と思いました。

ご存じの通り、お堀は敵の侵入を防ぐためにあるもの、これを自身の周囲に張り巡らすイメージ・感覚を持つと楽に外の攻撃に対処できるかもしれないと思いました。

(以下は私個人の勝手な解釈であることをお断りしておきますが)
このお堀はこちらとあちらの境界線を示すものではなかったか、お堀は城の内(聖)と外(俗)清濁併せ吞む「水」で区切るという機能を持っていたのではないか(本来の結界は聖俗の区切りを示す仏教用語)。

このお堀イメージを使うと、お城(私自身)への敵意ある訪問者はどうぞお堀の水にドボン、それ以外の方は正門から(人によっては裏門もあり?)お越しくださいませ、となる。

大事なのは、自身を聖域とみなすこと、他の何物にも侵すことのできない領域であることをまずは自覚することかと思っています。
誰もが、己という一国一城の主であるわけですから。

<今日の美>
前回のカバー写真は紅白桃でしたが、こちらはトルコ桔梗の紅白一枝バージョンです。

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