【観じて想う#021】春は芽吹きのとき
ここ数日、日中は20度を超える日が続くが、時折吹く風にまだまだ「うららか」一辺倒の春はもうちょっと先だな、と思ったりもしている。
同時に、春霞の風景や景色のみならず、世情がぼんやりと見えるのは私だけだろうか。
梅の盛りは過ぎ、次は桜だとメディアや街中のディスプレイも桜色に染まっているのを横目で眺めながら、
『春には/だからxxするのが(当たり前)』
といった感覚が、ほとんどない。
全身がぼんやりとしている。
徹頭徹尾ぼんやりとしているー可笑しな表現だが。
目の前の、(恐らく)当たり前が、別世界のように見えてならない。
ただ、「あ、これがホンモノの世界だな」というものは、今この私の中で蕾の状態であることを確信している。
そろそろ地に育つ植物達が芽吹く頃だが、その前に寒気の再来があるらしく、もうひと踏ん張りのよう。
私の蕾も、そのあとに、きっと、悠々と花開くことだろう。
<今日の美>