【素的視点から#048】ココロが歌う
前々回の拙ブログで音楽界のレジェンドについて書きました。
その中でのトニーベネットとレディガガの新譜について触れたのですが、先日、ラジオを聴いていたら、CNNの番組でお二人のコンサートのドキュメンタリーが放映されたそうで、そのダイジェストがYouTubeに上がっているとのことで、早速視聴しました。
5年前にアルツハイマーと診断されたトニーベネット、記憶障害があり家族のケアなしでは日常生活が難しいそうです。
ところが、メロディを聴くとピアノに合わせてスッと艶やかな歌声を響かせる、まるで魔法にかかったように(上記youtubeの4:55あたりから)。
症状の影響なのか、それまでちょっと寂しそうだった表情が、ピアノの音で、顔も全身も喜びで満ちていく姿に、こちらも同じく嬉しく楽しい気持ちになります。
このドキュメンタリーのオリジナルは95歳の誕生日にして、彼の最後のコンサートまでを追っているそうですが、このダイジェストだけでも、その素晴らしさがよく分かります。
幕が上がるまでは、本人も家族も相当ナーバスだったようですが、一旦ステージに上がれば往年のthe greatest show man!
しかも、コンサート当日までレディガガの名前を思い出せずにいたトニー、ライブ後半に彼女を舞台に呼ぶ際に、はっきりと”Lady GAGA!”と。
ドキュメンタリーでは、アルツハイマーの方でも脳の様々な箇所が全体として機能することで、自身の才能が蘇らえることは可能というお話もありました。
なにより、このトニーの姿に多くの人が勇気づけられますね。
少しの切なさを感じさせて終わるビデオなのですが、脳の機能もさることながら、やはり、トニーはココロで歌っていたのだと、私は思いました。