微かに聞こえる声に耳を澄ませて 〜月組公演Eternal Voice 消え残る想い Grande TAKARAZUKA 110〜
アルカンシェルの感想の続きも書いていないというのに…
取り急ぎ月組公演の感想をば。
咀嚼力が求められる作品
幸運にも2回観劇出来ましたが、率直な感想がこれでした。
最初に観た時は?マークだらけでしたから。
2回目の観劇で朧げながらにこういうことが言いたいのか、と感じました。
幸運なことに観劇機会がまだあるので、堪能したいです。
生きづらさと向き合う
私個人はこれがテーマなのかな、と感じました。
ビクトリア女王統治下のイギリスで人よりも感受性が強すぎて悩む男女が、自分と同じ生きづらさを抱えて生きる者同士心を通わせ、思いもよらなかった事態に立ち向かう、という印象でした。
これは現代社会でも言えることかと思いますが、自分と向き合い、他者を思いやり、多様な価値観を認めあい、理解することの大切さを伝えたいのかな、と感じました。
芝居の月組を味わう演目
なかなかに難しいな、という演目をしっかり演じきるのは、さすが芝居の月組の面目躍如でしょうか。
ただ、いかんせんお役が少ない…。
好きだな、と感じる演目ですが大劇場向きではないかな、とも感じました。
いいお芝居が出来る組子が多いだけにもったいないなぁ、と感じました。
目を引いた存在
海乃さんは本当に歌が上手になりましたね。
退団公演まで成長するお姿はトップ娘役役たらしめるものでした。
後は礼華はるさんも歌が上手くなったなぁ、と。
大劇場公演ではちょっととぼけ気味のお役が続いていますが、新トップコンビお披露目公演ではカッコいいお役を期待したいですね。
個人的MVPは彩みちるさん。
食わせものの霊媒師をいい塩梅で演じていらっしゃいました。
雪組箱推しとしてはみちるちゃんの組替えは悲しかったのですが、月組でのびのびお芝居しているのを拝見すると組替えは良かったのかな、と思います。
月組の彩みちる、雪組の野々花ひまり、星組の小桜ほのかと99期生の3人が娘役二番手として活躍している三組は安定しているな、と感じます。
宝塚の王道ショー
前回の万華鏡百景色は新しい視点のショー、と感じましたが、今回の『Grande TAKARAZUKA 110!』は中村一徳先生らしい王道ショー。
あぁ、コレコレ、と感じるショーです。
『Sky Fantasy』がほぼ上演出来なかっただけに、一徳先生も気合が入っていたのかな、と感じました。
初めて宝塚を観劇される方にオススメのショーだと思いました。
お付き合いいただきありがとうございました。