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妻の誕生日と記念日反応

記念日反応

死別してから4年が経ちますが、いわゆる記念日反応はまだ起こっています。
記念日反応とは、大切な人が亡くなった後、故人を想起させる「特別な日」の前後に心身の不調を訴える反応のことを指します。
私の場合は、結婚記念日、誕生日、命日に特に反応してしまいます。

妻とは基本的に遠距離でしたが、その分お互いに記念日を大切にしていたので、余計に思い入れが強いのかもしれません。
忙しい中でも記念日の前後はお互いに時間を作って、旅行に行ったり食事に行ったりしていました。

それを引きずってか、死別してからも記念日にはいつもよりちょっと贅沢な時間を過ごしながら、妻に思いを馳せています。
慌ただしい日常から意図的に自分を切り離す、という意味では大事な時間なのかもしれませんが、身体を休めたり美味しいものを食べたりしても、心に空いた穴はなかなか埋まらず、結局は辛い思いをして終えてしまうことが多いです。
また、記念日に時間を取れなかったり、ゆっくり妻のことを考えられなかったりすると、罪悪感を感じてしまうこともあります。

しかし、noteを始めたことをきっかけに、今回は少しでも前向きな気持ちで終えようと、妻への報告も兼ねて先日迎えた妻の誕生日のことを記したいと思います。

今年の妻の誕生日

妻が生きていれば今年で33歳でした。
ここ数年、誕生日の前後には義両親と食事に行っています。
今年は誕生日の前日に前祝いという形で妻も好きだった焼肉を食べに行きました。
今回は知人に教えてもらったお店で、初めての訪問でしたが、食事はとても美味しくて、義両親ともに大満足でした。
そして、義両親との会話は自然と妻のことが多くなり、義両親の話と私の話を統合すると、お互いに知らなかった妻の一面が垣間見れたりと、楽しい時間を過ごしました。

誕生日当日は、子どもの面会に行って、妻の好きだったアーティストの音楽を一緒に聞きながらゆっくり過ごしました。
心なしか、子どももいつもより反応がよく、一緒に音楽を楽しんでいるように感じられました。

面会後は、岩盤浴に行って疲れた身体を癒しながら妻のことを考えていました。
もし生きていたら33歳の妻はどんな人になっているのだろう、とかどんな1年間を一緒に過ごすだろうか、とかもう叶うことのない妄想に胸を膨らませていました。
やっぱり寂しさや辛さといった気持ちが上回るけど、それでも少し温かい気持ちにもなりました。

最近は予期しない出来事が色々と起こって、心が揺れ動くことが増えたけど、何かあるといつも妻のことを考えます。
この先、どんなことがあっても妻は私の中で生き続けるのだということを改めて感じた日でした。

妻へ、誕生日おめでとう。そしていつもありがとう。

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