徒然なるアナログ生活〜今日の1枚〜VOL.41 22.09.01
秋の開幕 今日の1枚
ご挨拶
なーつのおーわーりぃーーー
なーつのおーわーりぃーーには
ただめちゃくちゃかなしくなーーーるの…♪
(森山直太朗/夏の終わり より改変)
夏が、終わりますね。
あっという間の夏の終わり。今年の夏いかがお過ごしになりましたか?
私はライブに行ったりしましたが、ろくに遊びもせず、友人各位に会うこともわすが…
虚しい悲しさに溢れた9月1日を迎えております。
さてさて、ご無沙汰してますが、秋はレコードの秋。レコードの日なんてものも気づけばあと2ヶ月。
レコードを楽しむ秋。そんな季節を迎えるにあたって、へばり気味のサボり気味を解消したく筆を取ります。
秋の初弾。まずはこいつからお届けです。
The Rolling Stones/It's Only Rock'N'Roll
74年作。ストーンズ初めての完全セルフプロデュース。(ミックとキースの変名 グリマー・ツインズ名義)
そしてミック・テイラー最後の参加作品でもある。
実にシンプルなコンセプトで、「ロックンロール」
お決まりだったホーンセクションを廃し、バンド音のみ。ゆえにこのタイトルなのだろう。
内容に言及する前に、本作の評価について記しておこう。
はっきり言うと「駄作」に分類されてしまうだろう。
中古市場でもUKオリジナルがそこそこの値段で買えてしまうくらいには。
またランキングもUKで初登場2位、USで1位となるもロングセラーには結びつかず、商業的には失敗している。
長いキャリアを持つストーンズでもこの時期はかなりバンドの状態が良くなかった。集中力を欠いていた、というかキースの薬中ぶりがマックス頂点に達していた。
結局ミック・テイラーはキースの所為で脱退するわけで、メンバー間の調和も難しい時期に入っていたのかもしれない。
そんな中で出来た本作。
確かに「かつての姿は見えない。」というのが正直なところではある。
「ベガーズバンケット」「メインストリートのならずもの」「レット・イット・ブリード」の名盤3連発があまりにもインパクトが大きかっただけに、「山羊の頭のスープ」に続き本作もまた評価は低めである。
とはいえどそこは腐ってもローリングストーンズ。
ストーンズの物差しに図れば物足りないのは事実でも、セルフプロデュースのチャレンジから生まれた本作。聴きどころは多分にある。
個人的によく聴く1枚でもあり、名盤と評価する人がいてもおかしくないと考える所存。
では、内容のお話。
全編に渡ってミックとキースのストーンズ節は炸裂している。だれがどう聴こうが紛うことなきローリング・ストーンズ。
なので出だしの3曲はリフも心地よいし、バンドのサウンドでグイグイ押してくる感じに期待感が膨らむ。ミック、キースのギターの掛け合い、チャーリーの軽快でありながら要所を〆るドラムプレー、カッコイイ場面は沢山出てくるし、ジャガー節も健在。
「エモーショナルレスキュー」、「ブラックアンドブルー」なんかより余程かっこいい。
おいおい、それじゃあただの名盤じゃねぇか?!
そう思ったでしょう??笑
事実聴きながら書いていて、なんでこれが売れなかったんだ?とは思うw
とはいえやはり筆者も名盤と言い切ることは、はばかられる。何故か…。
長い!!!!!
冗長過ぎ!!締りがない!!メリハリ!!
という具合にダラダラしてる印象が否めない。
10曲で48分
10分なげぇ…。1曲1分ずつ長ぇんじゃ…。(cv千鳥ノブ)
ストーンズのロックならばスパッと終えて欲しいのに、やたらと長い…。
ましてやタイトルにロックンロールと謳っておきながら5分、6分の曲はダレる…。
筆者はプログレの民でもあるので、14分とかの曲を平気で聴ける。
しかし、同じリフに同じコーラスが2分近く続くとなると話は別だ。笑
バラードは特に洗脳されてくる感すらあるw
そしてロックンロールに拘りすぎる余り、逆に纏まりを無くしており、パッケージとして、アルバムとしての魅力が薄くなっている…。
この無駄に長ったらしくなったことに関しては、正直に言えば
いらんことしおって…。
という感想である。
この辺りもバンドの集中力の無さを現しているのかもしれない。
結果としてセールスは振るわず、今や安売り叩き売りの本作。
個人的には好きな1枚であり、愛すべき駄作、とでも言おうか、愛着ある作品ではある。
駄作を愛せ なんて言われたりもするが、本作はまさにそんなやつかもしれない。
決して悪くないし、興味があればサブスクにあるので聴いて欲しい。後に繋がるストーンズサウンドもアチコチ顔を覗かせていて、面白みはある。
本盤はココナッツディスク吉祥寺店さん、通称ココ吉で購入。
まさか帯付きであるとはおもわず、そしてお買い得価格だったので光の速さで購入決定。
探していたので僥倖だった。
ココナッツディスクにはいつも夢がある。
さて、といったところで本日ここまで。
秋の夜長差し迫る中、レコードをお供にお月見なんてのも乙かも。
天気さえ良くなれば…。
日常の片隅に名盤を。
次回はシリーズでお届けする予定なので、是非また遊びに来て欲しい。
それでは!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?