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徒然なるアナログ生活~今日の1枚~VOL.43 22.09.16 テーマ別名盤探訪oasis編②
めーぐるー めぐる 季節のなかぁーでぇー
(松山千春/季節の中で)
季節は秋。わたしの心は襟裳岬。そう、何も無い…。
どうも皆さんおはこんばんにちわ。ご機嫌いかがですか?
9月も半ば、残暑はあれど猛烈でない分、いくらか過ごしやすくなりました。デブに優しい季節です。
さて、本日はテーマ別名盤探訪。oasis4作品復刻リリース記念としてお届けしておるシリーズの2本目をお届け。どうぞお付き合いください。
oasisにとっての『RUBBER SOUL』
売れたのに過小評価のアルバム
過小評価?!いや駄作だろ!
とか、
過小評価なんてもんじゃねぇわ!名盤だわ!
とか、
賛否は色々あるけど、筆者は過小評価されてる1枚で、傑作アルバムだと思ってるのが今回のお題。
意外と良いのよ?
本日の名盤探訪、そんなoasis史上最大の異色作(発売当時)とされた1枚をご紹介しよう。
Be Here Now
![](https://assets.st-note.com/img/1662963541571-FA8GSB0nL2.jpg?width=1200)
大ヒット作にして、超名盤「(What's The Story)Morning Glory?」の2年後にリリースされたのが本作。
意欲的な変化もみられ、前作までのイメージを脱却しようと試みたような変化の1作。
セカンドやサードアルバムやの運命かもしれない。
3rd。いかにも難しい立ち位置。そう、比較される面において…。過小評価されがちな立ち位置。
これはoasisに限った話じゃなく、アクモンはじめ、1stが名作なバンドすべてに共通だと思っている。
収録内容
D'You Know What I Mean?
My Big Mouth
Magic Pie
Stand By Me
I Hope, I Think, I Know
The Girl In The Dirty Shirt
Fade In-Out
Don't Go Away
Be Here Now
All Around The World
It's Gettin'Better (Man!!)
All Around The World (Reprise)
12曲72分。
oasisにしては、というか過去2作と比べるとボリュームがある。
というか長ぇ…。
冗長な感じが見え隠れ…。
作り込み具合は増しており、加えて音楽的な方向性がやや変化しつつある。なのにミックスが微妙…残念な点はその2点だ。
結構これは大事な要素ではなかろうか!
と思っていたら同じように捉えてらっしゃる方がいたのでご紹介。
JMXさん 「ろくおんげいじゅつ倶楽部」より
オアシス『BE HERE NOW』はどうしてこれ程までに駄作扱いをされなければならなかったのか?
上記のブログの作者JWXさんとは友達になれると思う。
たぶん。しらんけど←
筆者は好きなのでよく聴くタイトルである。
が、確かに酷評されるのもわからんではない…
けれど筆者は傑作であると信じている。
ということで本日も3曲ピックアップして、その内容を深くみていこう。
良作も佳作もあるんだよ!!
なんだか魔法少女が言ってそうなタイトルになったが、他意はない。絶対にだ。
ということで早速1曲目。
D'You Know What I Mean?
まずは開幕の1曲目。
一聴してまず気が付くのは、サウンドのヘビーさ。
前作までのサウンドとは一味違う始まりに筆者は期待を感じざるを得なかった。
重く歪み、ダークな雰囲気。
今までのoasisになかったロックサウンド。
ノエルがフライングVを弾いているのも目を引く。
新しいoasisの姿が垣間見える1曲だが、ミックスがちと微妙。ギターに寄りすぎて全体的にアンバランス…。そしてリアムのボーカル、というより声が荒れている。
当時のリアムはヤクにアルコールにと荒れ放題。
その弊害としてoasisの要だったあの歌声が通らなくなっていた。その点はやはりマイナス。
とはいえクールでダークなこの曲の存在感はアルバム中随一。
I Hope, I Think, I Know
軽快なoasisらしい1曲。
打って変わってこちらはブリットポップの味わい。
軽快なロックナンバーでノリの良い良曲。
ギターサウンドが軽くなり、リアムのボーカルもマシな感じ。
ブリットポップ感が強めで、個人的にこの曲のギターフレーズは大好物。冴えてる、というより、安定感のあるフレーズ。
アルバム中唯一と言っていいキャッチーなナンバーで心地よい爽快感がある。
この曲もやはりミックスが難点…。
ベースどこーーー?!ってなるw
ギグジーのベースラインが完全に埋もれている。ギター強すぎ。リミックスしたらもっと良くなるはずなんだが…、そこがちょいとマイナス。
Stand By Me
oasis屈指の名曲
名曲オブ名曲。
oasisのバラードでリアムがボーカルを取っている中で断トツ。
なによりもこの曲だけやたらとミックスがいい。
リアムのボーカルも抜けが良く、いい頃のリアムの声が出ている。
非常に良くできた1曲で、しばらくベスト盤に収録されなかった理由がわからない。いまだに色褪せぬアンセムの一つだ。
アルバムを支える骨子としてものすごい強度を誇る名曲。
長さは長いが、そんなことを微塵も感じさせないくらいだし、冗長な感じは皆無。
表題曲をはじめとする他の収録曲も悪くはないし、ジョニー・デップが客演していたりと、聴きどころも面白味も多分にある傑作。
寸評
さて、主に聴いてもらいたい3曲を挙げたが、いかがだろうか。
上記の3つは曲の長さも程よく、いい具合である。また出来も良い。
しかしながらアルバム全体で見た時に、やはり他の曲の冗長さが目立ったりするし、トータルの完成度は前作には及ばない部分が多い。
しかしながら、新しい姿を模索しようと志し、インド楽器っぽいサウンドを取り入れたり、サイケな瞬間があったり、SEを多用してみたり、唯一無二の作品を目指した軌跡は十二分に感じられる。
本文のタイトルとしてビートルズの「RUBBER SOUL」を引用しているが、まさに当時のビートルズが新たな扉を開けたように、彼らもまた新たな境地を目指したのではなかろうか。
その意味で本作は「ROBBER SOUL」と立ち位置は同じように感じてならない。
評価は目指したそれとはかけ離れたかもしれなしが、傑作であり、決して駄作などではない。
苦言があるとすれば、ベースが聴こえないミックスに対してだけ。
ミックスの良し悪し、プレイの良し悪しはあるにせよ、良作揃いの内容には揺るぎがない。
個人的にはそう考える一作だ。
帯に短し、襷に長しだっていいじゃない
さて今回の名盤探訪、いかがであっただろうか。
名盤というと厳密には違うかもしれないが、個人的名盤として。
このアルバムを評価する時に、筆者はよく「帯に短し、襷に長し」と評することが多い。
やや半端で、冗長気味に感じ入る瞬間が確かにあるが、でもそれもまた一興であろうし、帯にも襷にもならないからと言って、捨て置くには上等すぎる。
使い方次第でどうにでもなる。
聴き方ひとつでどうとでも受け取れる。
そんな半端もんもたまにはいいじゃあないか。
解釈が1つなんて死ぬほど退屈でつまらない。
といったところで、本日はここまで。
次回でoasisシリーズ最終回。
秋の夜長、駄文にお付き合いいただければ幸いです。
ラストはもちろんあの1枚。
また次のエントリーでお会いしましょう。
それでは!!