
「走りながら考える」──行動と思考のバランスをとるコツ
「走りながら考える」というのは、比喩的に「行動しながら頭を使う」ことを意味しています。
行動(走る) だけだと、目の前のことに追われて状況が改善しない。
思考(考える) だけだと、何も実行しないのでやはり状況は変わらない。
結局、行動と思考の両立が大切なのですが、これが意外と難しい。今回は「走る時間」と「考える時間」の上手な使い分けについて、私なりのアイデアをまとめてみました。
行動と考えを同時にやるのは難しい
走っている最中は、どうしても“走ること”に意識が集中してしまい、俯瞰して考えるのが難しいものです。逆に、じっくり考えているタイミングで「早くやれよ」と急かされても頭が切り替わらず、煩わしく感じることがあります。
そこで生まれた提案:時間を分ける
日中の仕事時間は、なるべく“走る”こと、つまり実行にフォーカス。
通勤時間や帰宅後の入浴時間などは“考える”時間にあてる。
大きくメリハリをつけることで、行動と思考のバランスを自然に取りやすくなります。
走りながら考える=「仮説を立て、行動し、検証する」
もちろん、行動の最中にも次に何をすべきかを瞬間的に考える必要があります。これは、すぐに修正できるレベルの具体的な仮説づくりです。
一方、通勤時間や入浴中といった落ち着いた状況では、より抽象度の高い理論づくりをするのが効果的。
行動で得たフィードバックを俯瞰して整理する。
大きな方向性や方針を考える。
仮説を立て、行動し、結果を検証し、理論を修正する──この繰り返しによって、自分の中に体系的な理論が育っていきます。
外部からの知識吸収も大切
自分の行動と検証だけでは気づけないことも多いもの。
文献を読む
他人の知見を調べる
対話によるインプット
など、外部からの情報を取り込むことで理論の精度を高めることができます。こうしてさらに「自分の理論の樹」を大きく成長させていくわけです。
まとめ
行動と考えを同時にやるのは難しい
走っているときは走ることに集中し、考える余裕がない。
考えているときに急かされると、余計に思考がまとまらない。
時間を分けて両方を実践する
日中や仕事中は行動に集中。
通勤時間や入浴中などは抽象的な思考の時間に。
仮説→行動→検証→理論化のサイクル
具体的な場面でも仮説を立てる。
抽象的な理論は落ち着いた時間に練り上げる。
外部知識を取り入れて理論の幅を拡張
文献や他者の知識から多面的な見方を得る。
最終的には「走りながら考える」という理想的なスタイルを身につけるために、時間配分と情報収集のバランスが欠かせません。行動で得た経験を、静かなひとりの時間に体系化する──それを地道に繰り返していくことで、より大きな視野と深い思考を手に入れられるのではないでしょうか。