そういう病みたいなの
刻め、我ガ肌二君の息吹ヲ2024
衝撃の5日間。2024年6月12日〜16日。
その日々を忘れないために、たとえ忘れてしまっても思い出すことができるように記そうと思う。
川﨑星輝くんを担当する人間が初めて触れた白狐丸シリーズ。
感想や好きなところ、考察や願いなど。全て、全てを忘れたくない。
あらすじ(見た人は飛ばして)
刻め見ていない人身内用にに念の為書くものなので見た方はスルーしてください。
登場人物
白狐丸
白き鬼。雪のように白い肌に燃えるように赤い眼をもつ見た目から、親にも捨てられ、預けられた寺にも捨てられ、見世物小屋に入れられた過去を持つ。姿違うことから、鬼と人々から恐れられ鬼狩りに追われているが、実は心の優しい人間である。追われる中で刀を抜くことを拒むようになっていた。
外道丸とたどり着いた白髪村では、毎日記憶をなくしてしまう遊女、静と出会う。純粋で優しくて偏見を持たない静と恋に落ちる。白狐丸は忘れてしまう静のために、静に自分の背中に2人の出来事を記させる。『刻め、我ガ肌二君の息吹ヲ。。。』外道丸
白狐丸と旅をしている。赤い鬼と呼ばれ、鬼狩りから逃げている。寺の生まれ。強くなりたいと寺から出てきた。道中、刀狩をする白狐丸と出会い、その芸に惚れ、仲間となる。
白髪村では常盤という遊女に出会う。静
戦で両親を亡くしてしまい、その辛い記憶を思い出したくないせいか、毎日記憶を無くす病を持っている。ある日白狐丸と出会う。
毎日記憶を無くす静だが、白狐の背中に文字を印し、毎日白狐に出会うことで様々なことを思い出している。常盤
廓で働く遊女。歩、円よりはお姉さん。自己犠牲で妹たちを守る。優しく、強い。白髪から出たことがないが、いつかこの村から出てみたいと願っている。盲の男
現代を生きる。白狐丸の物語を後世に伝えたいと思っている。目が見えない。少年
現在を生きる。白狐丸たちに関する真実を知りたくて旅をしている。今回盲の男のところまで辿り着いた。紫
廓の姉さん。金に目がない。遊女たちに恐れられている。『あたしはね、静には幸せになってほしいんだよ』らしい、『遊女たちのことは家族だと思っているよ』らしい。金に目がなく、遊女たちの扱いも雑だが、どこか憎めない。卜部
紫の廓て紫の手下?子分?ビビりでいつもへこへこ。一方で廓の遊女たちには態度が大きく、常盤たちからは嫌われている。こちらもどこか憎めない八咫烏
八咫烏団のリーダー。戦で自分の家族を殺されている。妻、子供を戦で酷い姿で殺されてしまい、あんな酷いことをできるのは人間の仕業ではない、鬼の仕業だと信じる他なかった。白髪を守るため、今日も仲間と鬼狩りをしている。マムシ
八咫烏団の2番手。自分たちが鬼から白髪を守っているという自負あり。あぶ
八咫烏団の弟的存在、可愛い。序盤から白き鬼と赤き鬼が本当にもののけであるか、白髪を守るために鬼退治をする必要があるのか、実は疑問に思っている。(青木星輝曰く、演じる松田さんは爽やかイケメン、うち(うち)に居そう)円
紫の廓で働く遊女。お姉さん。歩とは正反対のような性格。歩
紫の廓で働く遊女。男勝りな性格。『いい男見つけて幸せになる!』なんて思ってない遊女。一方衰弱した静を見て泣いてしまう優しさを持つ。瀬戸桃介
都の侍。卑怯、姑息な性格。鬼退治をすることで自分の名前を売り、天下を取りたいと考えている。自分の目的のためには手段を選ばない。
お話
・瀬戸が都から鬼狩りに白髪村にやって来る。
・その頃紫と卜部は夜、祠の前で背中に文字を刻む、白狐と静を見つける。紫は静と一緒にいるのが噂の白き鬼、白狐丸であることに気づく。紫は賞金首である白狐丸を見つけて飛んで喜び、この情報を誰かに売ろうと企む。
・瀬戸は情報収集のため、廓に出向き紫から白狐の情報を得る。
・瀬戸は卜部に連れられ、祠まで静と白狐を見にいく。
・実際に白狐を見て瀬戸は白狐が鬼などではなく、ただの白子(アルビノ)であることに気づく。
・村で元々鬼狩りをしている八咫烏団を言いくるめ、自分の仲間にする
・瀬戸は鬼退治の『仕込み』として、自分が静と結婚するという噂を町中に流す。遊女たちはそれを信じ慌て、常葉は外道丸に相談し、外道丸は白狐に伝える。白狐は静を助けるため、廓に姿を現す。
・廓に現れた白狐、その場から静を連れ去る。実際これはただの罠である為、瀬戸はほとんど抵抗もせず、白狐に静を連れ去らせる。『遊女が鬼に攫われた、それを助ける瀬戸』という瀬戸のシナリオ通りに進んでいってしまう。
・祠まで静を連れてきた白狐、外道丸はこれが罠であることを訴える、白狐もそれをわかって連れてきている。白狐は静に自分の背中を読ませ、全てを思い出させる。
・瀬戸たちが追って来る。白狐丸、外道丸は必死に戦う。瀬戸と白狐の一騎打ちになるが、瀬戸は剣を置き白狐を油断させ、得意の嘘で白狐を説き伏せようとする。瀬戸『ワシと組まんか?そうすれば鬼と恐れられることもない。日向に出て、静とともに暮らせば良いではないか』 一瞬の隙を見せた白狐。後ろから忍び寄ったあぶに刺されてしまう。
・白狐は倒れ瀬戸にとどめをさされてしまうかと思ったが、外道丸がなんとか助け、二人は傷を癒すため退散。静は囮として捕らえられる。
・静は祠に監禁される。瀬戸は夜の間に白狐と外道が助けに来れば静を殺すと噂を撒く。白狐たちは昼間に静を助けに来るしか方法がない。
・しばらくした夏の日、いよいよ白狐と外道丸は静を助けに来る。
・瀬戸と八咫烏団に追われる白狐と外道。
・白狐は慣れない昼間の戦いに苦戦。とうとう八咫烏団に鏡をむけられ、目も肌も焼かれてしまう。
・外道も戦うが、瀬戸に目を切られてしまい、戦うことができない。
八咫烏『ここまでするか、、、』
・白狐も外道丸も常盤も倒れている惨状。八咫烏とマムシは瀬戸が行きすぎていることに反感。そこに駆けつけた卜部、紫そして遊女たち。瀬戸がおかしいことに声を上げ始める。『ここまでする必要があったのか』『ほんまの鬼はこいつじゃ』『瀬戸、お前が出ていけ』
・みんなで力を合わせるが瀬戸は敵う相手ではなく、村の人々は次々負傷してしまう。
・監禁されて衰弱した静。瀬戸に目をつけられ、思わず泣き叫ぶ。
・静の声に反応し、肌を焼かれて倒れた、死んだかと思われた白狐が立ち上がる。
・『約束したんだ、俺が静を守るって』
・瀬戸を成敗。
・紫の手当てもあり、一名を取り留めた白狐だがその2日後、命を落としてしまう。しかし、白狐が死ぬまでの2日間、静は記憶をなくすことはなかったという。
期間を終えての感想
こんなにも本作を大好きになるつもりなんてなかった。
どうしてこんなことになってしまっているのか。期間を終えた今も、本作のことをずっとずっと考えている。
川﨑星輝くんを好きな人間として、まずは彼に最大限の感謝を述べたいと思う。本作に出会わせてくれたこと、命を削って本作にぶつかってくれていたこと、必死に考えて演じ、白狐丸の人生を見せてくれたこと、本当に感謝している。
そして座組の皆様。一人一人、本当に素敵な皆様だったからこそ、ここまで本作のことを大切に思うことができた。
星輝が演じる白狐丸。もちろん最初は星輝が演じるから見に行った訳だが、いつからか、白狐丸を白狐丸として愛し始めていたことに自分でも驚く。
細い芯で綺麗な身のこなしをする星輝、ぴったりの役であったと思う。しかしそれ以上にあなたの強みである『何事にも惜しみなく努力することができる』才能が光っていた。どこまでも追求して稽古に励む星輝だからこそ、殺陣初挑戦でありながらあのクオリティーを出すことができたのだと思う。圧巻だった。
そしてこれは毎回星輝の演技を見て思うことなのだが、星輝を観に行っているはずなのに、演技をする星輝を見て『川﨑星輝』だと思う時間が無い。そしてそのことに気づく暇もないくらいこちらが没入して、カーテンコールで出てくる役の姿をした星輝を見てやっとそのことに気づく。どんな役であっても、役の人、今回あであれば白狐丸としか思えないくらい、細部まで白狐丸になることのできる星輝に毎回脱帽する。
散れ刻済の世界でこのノートを書いているが、散れ刻済で再度刻めしたいというのが観劇した人の総意だと思う。更に大切になった刻めをもう一度だけでいいから見せていただきたい。どうぞお願いします。(ついでに今回公演があった2作だけでなく、他の作品も全て再演を熱望します。よろしくお願いいたします。)
私の大好き
好きなシーン、好きな場面、好きなキャラクターやその仕草をつらつら思いついた順に書く。(書かせてください)
『刻め!!!!!!!!!!』
言わずもがな。初日、度肝を抜かれた。あまりにも座長で。OP
呆れるほどに好き。何度でも見たい。何度でも。舞台でありながらOPがあり、アニメのように進んでいく。シリアスであるのにコミカルで愛すべきキャラクターが登場する本作にピッタリだ。アニメのようにあまりにもスピード感のある人間離れした殺陣が行われている、テンポよく場面が代わり、サクサクと話が進んでいく、シリアスとコメディーのコントラストがはっきりしていて使い分けられている、のに、自分の目の前で全てが実際に行われているという、脳では到底理解しきれない体験をしていた。
廓チームが綺麗に踊った後、白狐外道と八咫烏団が階段上から入ってきて、少し殺陣→八咫烏弾の紹介になるのがたまらなく好きだった。(あと卜部の音ハメすごく好き)
瀬戸の紹介、初日でまだ何もわからない我々でも、あの、『人を斬った刀を見て血を拭い、その血を舐める瀬戸』の描写だけで圧倒的なカリスマ悪を感じる。静の口上(?)
『これは恋の話だと思う』から始まるのに、話の中で白狐丸の説明をし、白狐丸の姿を見ることで『そんな恋の話だ』で締め括られるのがとても好き鬼狩りが始まった所以を少年に説明する所
狐のお面を被った白狐が祠の前に現れ、世間(黒のフラッグ)に巻き込まれて『鬼』として誕生し、お面を取る部分。毎度毎度あまりにも美しくて『想像しただけで惚れちまいそう(cv:円)』だった。八咫烏団が鬼狩りを始めたきっかけのシーン
あぶがアンサンブルの加納さんを刺すんだけど、倒れ方の迫力がすごくて、綺麗で一発でファンになってしまった。私的最注目ポイント。白狐丸と外道丸の出会い
遊ぶような楽しさのある殺陣のシーン。二人とも若く、未来をみているような明るさがあり、大好きなシーン。
べんしん(若き日の外道丸)は刀狩をしていた白狐丸に何度負ても挑み続ける。2刀を始め、挙げ句の果てには『1本はお前にくれてやる』と言い出すべんしん。目の前の白狐に勝ちたいということ以外考えていないべんしん。あまりにも純粋て無垢で、邪念がなく、恥ずかしさもない。可愛いと思わざるを得ない。
(そして最も簡単にバタフライツイストをする白狐丸、、、早すぎて見えない、おかしい、綺麗すぎる、身軽すぎる)アドリブ『『『たのしい』』』
大根拝借ゲドちゃん
日に日に過激になる外道丸紫卜部の『へえ〜』
卜部の棒
盗人(外道丸)追いかけてくる遊女三人娘
みんな可愛いもの持ってきてるのに、一人だけ完全に鎌もって臨戦態勢の歩、『遊女にしとくのもったいない(cv:常盤)』だった。
少年が白狐丸の息子、天刻丸であること、そして盲の男が外道丸であることが判明し、2人で旅に出ることを決意した場面。天刻丸の少年っぽい、嬉しくて仕方ないとでも言わんばかりいっぱいの笑顔で苦しくなった。外道丸もさぞ嬉しかったことだろう。
罪のない人をたくさん斬ってしまい、剣を抜かないと宣言する白狐丸。
外道丸『てめえ死にてえのか』
白狐丸『それが定めなら』
剣も抜かず、死ぬことにすら恐れを持たなかった白狐丸が、静に出会い、どうしてもなんとしても生きたい、生きたかったんだなと思うと苦しくて仕方がないよ、、、、、静も病を持ちながら、白狐の生きる意味になるなた生きたかったし、その静を守るため、静の生きる意味であり続ける為に生き続けたかった白狐丸、、、、、死ぬまでの2日間だけだったなんて、、、そんなの、悲しい。静と白狐が初めて出会い、白狐が静の優しさに触れる日。静のことを信頼できそうな気がして、嬉しくなったのに、静が『忘れてしまう』ことを知り、こうしてあったことも、ここで話したことも明日には忘れてしまうことに気づいたときの顔と声が苦しくてつらくてずっと脳裏に残ってる。
常盤と外道丸を斬った刀の血を横たわる常盤の着物の裾で拭う瀬戸。初日震え上がった。おかしい、あの人絶対におかしい、月が綺麗だと血が欲しくなる人間(鬼)だ。
瀬戸に目を切られた外道丸が目が見えなくなって常盤を自ら斬ってしまう場面。外道丸に斬られた時にはまだ常盤は意識があり、必死に外道丸に手を伸ばそうとしてあと一歩のところで手が届くのにそれを遮り、瀬戸にトドメをさされてしまうの苦しくて見ていられなかった。外道丸に斬られただけでは死なずに済んだんじゃないか、とつい考えてしまう、願ってしまう。
日が沈み、月が上がり、一番星が月の子供のように輝く頃。
考察
ちょっとした考察や細かい気になりポイントをいくつか
狐のお面
鬼として追われることとなった説明のシーン。最初狐のお面を被って祠の前に現れた後に世間(黒のフラッグ)に揉まれて出てきた時にはお面を取ってるの綺麗で大好きだったんだけど、お面をつけていた意味はなんだろう、、?刻めてお面が出てくるのはあともう1度。静と白狐が出会い、背中に文字を書いている時?文字を読ませてるとき?に上手に出てくる遊女3人娘がお面をしながら蝋燭を持って歩いてくる所だったと思うんですが。散れを見たらなんとなく世間のことかな〜とか、それぞれの心の中にいる鬼のことかな〜とか思いましたが、これについてはまだ考察しきれてない、もっと考えます。八咫烏団『鬼はまだ本性を見せとらん』
序盤であぶが白狐丸と外道丸が本当に鬼かと疑うシーン。八咫烏は絶対に鬼だと言い切るが、その理由に『あの鬼はまだ本性をみせとらん(刀をまだ抜いていない)』と言うものがある。今作で本当に鬼であった瀬戸。一度白狐を仕留めたと思ったところで逃してしまった時、急にあぶや八咫烏に罵声を浴びせ、瀬戸の『本性』があらわになる所であ、、、本性を現した『鬼』だ、、、となる。ここの瀬戸の迫力がすごい、客席にいながら毎度あぶと一緒に震え上がっていた。どうして紫と卜部を憎めないのか
紫と卜部ファンめちゃくちゃ多いと思うんですが。これは何故かって話で。だって卜部は初登場シーンから遊女にめちゃくちゃ怒鳴るし、ちょーハラスメントオジだし、初見うえ〜〜〜となった人も多いはずで。紫も遊女に当たり強く、歩脅して働かせていうこと聞かせて、金のために遊女を売ってるのは他でもなく紫な訳で。それなのに何故こんなにも人の心を掴んでいるんでしょう??それはもちろんOP紹介シーンからもわかるようにこの舞台の面白を担っていたコンビであるからということもあるんだろうが、、
やっぱり紫の最初のセリフ『(静に向けて)あんたの姉さんさ』がすっごく優しかったり、静を追いかけた後の『私はね静に幸せになって欲しいんだよ』『静が初めてきた時のことを覚えてるかい?』の声が本当に優しくて、白狐を見つけた時に金になりそうと踊りながら言う『静には幸せになって欲しいんだよ』が100%の悪には聞こえなかったんだよなーー涙多分。
卜部は最後まで長いものに巻かれているだけだったのに最後には勇気を出して『みんなでこいつ倒すぞ』になってくれた訳だし。静と天刻丸は話せた?
静は白虎が死ぬまでの2日間、記憶を無くすことがなかったとのことだが、それ以降は記憶があったことはなかったのだと思う。外道丸いわく、静は白虎が死んでから血縁のあった都に移ったとのことで、その都で天刻丸を出産したのだろう。果たして天刻丸は静と母子として話したのだろうか。静の中に天刻丸の記憶はあるのだろうか。天刻丸の中に母としての静の姿はあるのだろうか。こればかりは我々が知る由もなく真相はわからないが、静の病や現在自分のルーツを探している天刻丸の姿をみると、残念ながら母子として話すことはできなかったのではないかと考える。(何かの機会で静と天刻丸が話せていたことを知り、『話せたのか、そうか、話せたのか』と言ってみたかったが、散れ刻にてその夢も敗れました。)白狐丸にとって外道丸は居場所?
静を救いに廓へ向かおうとする白狐丸を必死に外道丸が止めるシーン。外道丸があの女(静)のことは忘れて、一緒に別の居場所を探そうと誘う。
外道丸『探そうぜ、おれらみてえなはぐれものでも受け入れてくれる場所はどっかにあるって』
白狐丸『ない、そんな場所はどこにもない、なかった。俺を受け入れてくれる場所なんてどこにもない』『外道、お前もか』
ここがとんでもなく苦しい。
自分がやっと見つけた居場所(静)に対して理解をしてくれない外道丸に苛立ち、悲しさまで覚える白狐丸。白狐のことが大事で、だからこそ今回は白狐のことを自分が守りたいと思う外道丸。2人だけで世間から外れて生きてきた中で、今回はお互いにお互い以外に大切がある状態であることを理解しきれていなかったからこの場面になったのではないかと思う。
白狐にとってやっと巡り会えた自分の生きる意味を理解してもらえず、外道が今まで出会ってきた周りの人たちと同じだと思ってしまったこの場面、とても苦しかった。外道、お前もかのセリフが悲しかった。
喧嘩別れのように外道丸をおいて白狐丸は廓に向かい、罠にハマってしまう白狐、戻ってきた白狐と静をまだ叱る外道。白狐はこの状況に焦る外道に『少し時をくれ』と必死で頭を下げる。白狐は先のシーンで外道もまた今まで出会ってきた人たちと同じであったと悲しく絶望するが、帰ってきた時に外道がまだ白狐を待っていてくれたこと、外道が自分と逃げるために叱ってくれていることに私は愛を感じた。そしてそれは白狐もまた同じであったのではないか。自分が『少し時をくれ』と頭を下げると、その必死さを汲み、外を見張りに行く外道丸。外道はどこまでも白狐と共にするつもりであり、少なくとも白狐は外道にとっての居場所であったことをここまで感じられるシーンはなかったと思う。
最後に
散れ刻まで終了。本当にお疲れ様でした。
刻めについてnoteを作成し、本当は散れ刻についても別noteを作成したかった所ですが、散れ刻は鑑賞回数も刻めに比べて少なく、また私の虚な記憶からの感情ベースでの記載だけになるかと思いますので、今回は書かないことになるかと思います。
川﨑星輝くんのファンとしてチケットをとり、観劇した本作。
終わるころには作品の、全キャラクターの、そして今回の全キャストのファンとなっておりました。それくらい魅力的な演目とキャストの皆様でした。
刻め大千秋楽、座組全員からのコメント。私が、私たちが今回の公演を大好きで仕方なかったのと同じくらい、座組の皆様が本作を愛していることを痛感して嬉しくて仕方なかったです。
魂を削るような殺陣、演技。その1秒1秒が一人でも多くの人の心に残ったことと思います。本当に。ほんとうに、、!
今作に出会わせてくれた星輝、本当にどうもありがとうございました。
白狐丸に会いに通った六本木、俳優座劇場。仕事をしながら、自分のスケジュールをこなしながらで、体力も限界。疲労回復ゼリーを飲んで、クエン酸水を飲みながらでしたが、そこまでしてでも、なんとしてでも1回でも多く、白狐丸に、外道丸に、白髪村のみんなに会いたかった、ただそれだけでした。
何度でも言いますが、今回白狐丸に白狐丸サーガに出会うことができた私の人生、最高です。静(あわつまいさん)もSNSでおっしゃってましたが、いつかどこかでまた同じキャストで再演!なんてことにならないかなーと願っています。そのときはきっと幕が開く前から号泣ですね。
これからの人生、いつどんな時満月をみても白狐と静のことを、刻めのことを思い出して月の音を聴いていたいとそう思います。
ps 別noteで私の外道丸への愛を語りたい