QR決済・SIM準備からホテル・タクシー手配まで:2025年1月の中国渡航記録
はじめに
初めまして、ASIAN_FOOD_DESIGNと申します。アジアの食をモチーフとし、Zineや紙雑貨の制作、絵の制作を行っています。2013年から5年間上海に仕事で在住したことがあります。
現在はアジア各地ののアートブックフェアに毎年参加しておりシンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、台湾、韓国と訪れており、中国では2024年に上海に近い寧波でJiazazhiという書店の開催したアートブックフェア、2025年に広州近くの東莞でBiggerというBrandDというデザイン雑誌を出版する会社が主催のアートブックフェアに参加しました。
中国での滞在は他の国とは勝手が異なり、戸惑うことも多くこのnoteでは私の経験から、中国で使用されている支払いアプリや移動に役立つアプリなど滞在に必要な情報をお伝えしようと思います。
※現在中国ではビザが不要になり、2025年12月31日までが有効期間です。
中国ではGoogleやメジャーなSNSが使えず、支払いはQR決済一択なのが他の国と異なる部分です。
中国ではインターネットにグレートファイヤーウォールというネット検閲システムが敷いてあり、中国政府に対して不利益な情報を規制し、自国のSNSやITを守ることが目的としています。そのため、中国国内から海外でメジャーなSNSやサイトを見ることができません。
また、AlipayやWeChatpayといったQR決済アプリがほとんどのお店で利用されています。これらのアプリを使用することで、現地の店舗やサービスで支払いを行うことができます。
今回ご説明するのは携帯の2台持ちというやり方で、おそらくデュアルSIMの携帯なら同じようにできると思います。一台でできるやり方も後ほどお伝えします。
今後、中国へ今後渡航する度に内容をアップデートしていく予定です。
登録する銀行カードの種類や、携帯の種類、渡航時期などによって必ずしも同じようにできるわけではないことをご了承ください。また、他にもさまざまな方法があると思います。あくまでも私個人が実際中国に行ってこのように使った、という経験のシェアとお考えください。
昨年やコロナ前の経験
中国に2024年や2025年1月の渡航したときの日常的な支払いはQR決済のみでした。現金やクレジットカードを見ることはありませんでした。おそらく、コロナ禍に急速にQR決済が浸透したと思われます。実際現金を使える店はとても限られており、クレジットカードも同様です。
2024年に寧波に行った際、QR決済アプリのダウンロードやクレジットカードや電話番号との紐付けをきちんと行ったと思い現地に着いたら、きちんと登録ができていないことが発覚しました。具体的にはクレジットカードの紐付けはされていましたが、日本の携帯番号やパスポートが登録できていない状態でした。アプリも登録完了までのプロセスにわかりづらい部分があるようです。
寧波の空港には両替所もSIMカード売り場もありません。私は中国語がある程度話せるので空港からタクシーの運転手さんに事情を話し、到着した時にフェアのスタッフさんに支払ってもらうことを約束し、無賃乗車をさせてもらい、なんとか移動することができました。タクシーの運転手さんには感謝しかありません。
その時は香港の電話番号付きのSIMを持っていったため、VPN(※)は問題なく使えましたが、電話番号が香港のもののため現地でQR決済アプリに登録ができず、滞在中は仕方なく現金生活をしました。
※VPNとは、インターネットと端末を仮想的な専用線でつなぐことで、グレートファイヤーウォールから逃れることができます。
タクシーすら呼べず、お店にも入れず、唯一現金の使えるコンビニがホテルの下にあり、コンビニのみで買い物をしました。大好きな蘭州ラーメンを食べようとラーメン屋に入りましたが、断られました。現金を握りしめつつ食べれなかった悔しさは忘れもしません。
タクシーはお世話になった通訳さんが毎日彼女のタクシーアプリで手配してくれ、なんとか会場に辿り着くことができました。そしてそんな私を見かねて寧波の街の観光にも連れてってくれ、お金を払うことのできない私に寧波料理を振舞ってくれました。彼女の優しさだけで滞在が出来たというものです。
その経験があったので、万が一タクシーアプリが使えないことを想定し、2025年1月の渡航時は会場から歩ける場所にホテルを手配しました。
寧波の反省を活かし、2025年の1月の渡航では日本でできる限りの準備をしてから渡航しました。それでも、うまくいかなかったことやどのような装備が必要なのかを記したいと思います。
中国では携帯の重要度が日本以上に高くなります。
全体の流れ
大きく分けると「QR決済アプリ」、「VPN」、「中国の携帯番号」、「外国人用ホテル」、「タクシーアプリ」が中国の渡航には大事な部分です。大まかな流れは以下となります。
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