アドラーの念い
はじめまして。
株式会社ADLER(アドラー)代表取締役の村山拓也です。
アドラーは、1955年創業のスポーツシューズ会社です。創業以来、野球、ゴルフ、スキー、登山など様々な靴を作ってきましたが、現在はサッカー用スパイクに特化しています。社名から海外メーカーと思われがちなのですが、奈良県生まれで生粋の日本の会社です。
これまで積極的な情報発信をあまりしてこなかったので、自分のnoteを通して、アドラーがどんな想いで事業に取り組んでいるのかについて、お話していきたいと思っています。
まずはその前に、自分のことについて、少し紹介させてください。
生まれこそ大阪ですが、小さい頃からずっと奈良県で過ごしました。
サッカーでは、U12奈良県代表、関西代表候補としてナショナルチーム選考大会に選ばれる一方、怪我に苦しんできました。中高ともにキャンプテンを任され全国大会にも出場しましたが、引き続き怪我の多い選手生活でした。
そんななかで、中学でも高校でも、良いスポーツトレーナーの方との出会いがありました。彼らに治療してもらったり、身体についての専門的なことを教えてもらったりしたおかげで、選手として続けることができました。そんな経緯からトレーナーとしてトップを目指したいという思いが強まり、高校3年生で最後の大会が終わったとき、サッカー選手としては一度区切りをつけました。
そして一浪の末、一般入試で早稲田大学スポーツ科学部に進学しました。当初はトレーナーへの道に専念しようと考えていましたが、ある方から「サッカー選手としても高いレベルでプレーした方が、トップ選手の気持ちもわかるし、それがトレーナーの仕事にも活きるはず」という言葉をかけてもらい、早稲田大学ア式蹴球部で引き続きサッカーをすることにしました。
同時に、身体の動きについて学んだことを、自分の身体で実践することも繰り返してきました。そのなかで、必ずしも理論通りにはいかないことも肌で感じ、原因を考えるなかで身体の構造や動きについての理解がより深まりました。
大学卒業後の進路は色々な選択肢があったなかで、サッカー選手として自分の力を試してみたいという気持ちが強まりました。ただし私は、「サッカー選手」をあくまで職業のひとつとして現実的に捉えていました。なので、「現役生活は最大で10年」と期間を決めて、プロサッカー選手として人としても成長し、引退後は一般企業に転職して仕事をしていくというキャリアプランを描きました。
その実現を目指して、オーストラリアへ渡り、2部リーグのチームと契約を結びました。プロ選手として7年間をオーストラリアで過ごし、最後に1年間フィンランド1部のチームに所属した後、現役を引退しました。
私は高校時代から、地元の企業であったアドラーのスパイクを愛用していました。そのご縁もあって、引退後はアドラーに参画することになりました。そして2023年より、代表取締役に就任しています。
ここから、我々ADLERの想いについてお話します。
・足、靴の重要性を伝えたい
幼少期からの履き物より、無意識的ではありますが少しずつ足のトラブルや変形を引き起こし、姿勢や歩行に影響を与え、身体の癖を作っていきます。
近年、足指の変形や浮き指、運動能力の低下など、足にまつわる問題への関心が少しずつ注目されてきています。しかし、まだまだ、身体の土台である足や足趾(足の指)の状態が身体全体に与える事実とその重要性を一般的にはあまり認識されていません。
アスリートにとってはパフォーマンスや傷(障)害に直接的な影響を与えることは言わずもがな、現代のQOLに直結する問題として我々はサッカーの枠を超えて、足や足趾、そして靴の大切さを啓蒙していきます。
・スポーツシューズ業界にイノベーションを
本来、足型は一人ひとり全然異なります。そのため、スポーツシューズの理想は完全オーダーメイドで、その人の足型にピッタリあった靴作りをすることです。パフォーマンス向上、怪我リスクの軽減や防止につながります。
一朝一石にはいきませんが、そこに我々はトライしていきたい、業界に新しい価値を訴求していきたいと思っています。将来的には様々な領域で商品展開していくつもりですが、まずはサッカーシューズから取り組んでいます。
・職人による技術(クラフトマンシップ)の継承
かつては大手シューズメーカーも国内に自社工場を持ち、盛んに製造していました。しかし今では、コストを下げるために海外で大量生産する会社が増え、サッカースパイクに関しても国内製造しているメーカーはほとんどないのが現状です。
そんななかでアドラーは、創業以来ずっと奈良で、職人の手によって作り続けています。我々はその意志を継ぎ、代々培ってきた職人の技術と誇り、ノウハウをしっかりと次世代へ継承し、さらに発展させていきたいという強い想いを持って事業に取り組んでいます。「Made in Japan」の価値やその意味をしっかり伝えていきたいと思っています。
そして「すべてのプレイヤーの未来を育む」をコンセプトに、一人ひとりの足に向き合うものづくりの文化の醸成を目指します。
まだまだリブランド中のアドラーですが、想いや活動を発信しながら、同じ想いを共有する人や、一緒に靴を作っていける人を増やしたいと思っています。
ぜひサイトやInstagramもチェックしていただけると嬉しいです。
株式会社ADLERホームページ
https://www.instagram.com/adler.japan/
Takuya Murayama
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