ナゼだぁー???
私は、電車でよく席を譲られる。
私自身も、わりと躊躇することなく席を譲る方だ。
だからこそ思うのだが、普通は何か理由が無いと通勤電車で席を立ち
にこやかに「どーぞ」などと言えない。
なのに、頻繁なのだ。
ありがたいことに、本当によく譲られるのだ。
「はぁ?」「えっ?」と一瞬脳内が?マークだらけになるが、
せっかく譲ってくださったものをお断りするのも、若ぶった頑固ジジイ(ババアか・・・)のようなので、速やかに「ありがとうございます」と座らせて頂く。
しかし、謎なのだ。
出社して同僚たちに「また席を譲られたぁ」と話すと「えーっ!」となる。
そうだよな。おかしいよね。
私は50代後半ではあるが、祖母ゆずりの手入れに困らない肌のせいか、少しだけ若く見られることが多い。何と言っても、化粧をせずに勤務していても駆除されないくらいだ。
つまり「私が座っている場合じゃないわ、さぁどうぞ!」と人に思われるほどの外見ではないはずだ。
確かに腰も股関節もよろしくはないが、杖をつくことも無く歩いているし、ましてや車内で立っているだけの状態では、足腰の悪さなどわからないはずである。
なのにもっと、とんでもなくナゼナゼなのは、どう見ても、誰が見ても、私よりお年を召したオバ様に席を譲られることだ。
さすがに「いえ、大丈夫ですから」「お座りになっていて下さい」などと遠慮をするのだが、穏やかな笑顔で立ち上がる、白髪のオバ様の圧と周りの目に負け、そそくさと「すみません」と腰掛ける私。
化粧をしていない私の顔色が、具合が悪いように見えたのだろうか?
イヤ、きちんと化粧をしている時にも同じようなことがあったし・・・。
「まさか、まさか妊婦だと思われたわけじゃないよね。」と同僚に言うと
苦笑いでスルーされた。冗談に決まってるではないか!
いくら何でも、この歳で妊婦には見えないでしょ。
中年太りではあるが、そこまでお腹が大きいわけでもないし。
本当に謎だ。
しかも、そういうことが続くときには続くのだ。
コロナ前などは、一週間のうちに数回続くこともあった。
また、いつか思い出して書くこともあるかと思うが、私には「ナゼだぁ?」
という不思議なことが、ちょっと続くことがある。
悪いことではないので困りはしないのだが、周囲の人たちは、あまり体験が無いことのようだ。
この座席を譲られる話も、同世代の同僚や友人たちには珍しい話らしいが、
お陰様で私は以前より、もっと自分も席を譲るようになった。
『もしかしたら、そういうことだったのだろうか。』
座った途端に眠りこけたり、スマホに夢中になって車内の人たちの様子や
乗り込んで来た人たちの状況や様子を、まるで見て多くなった多くなった私に「もっと周りを見ろ」「辛そうな人や困ってる人はいないか」
と気付かせてくれたのだろうか?
「ナゼだぁー」「何でだぁー」と思って書いていたら、意外なところに着地した。やっぱり書くことで自分の気持ちが整理されることってあるんだな。
この場所をこんなふうに使って良いものかはわからないが、ちょっとだけ自分を納得させることが出来た。
まだまだあるモヤモヤを、書いていけば少し整理出来るかな。