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その先に寄り添う「ちょっと直し」

 衣グループによる「ちょっと直しの会」がありました。
 以前は愛用していたけれどサイズやデザインの合わなくなってしまった服、捨てるにはもったいないハギレなどちょっと手直ししたり、組み合わせることで、素敵な一品に生まれ変わります。
 今回は工芸グループの勉強会で、ステンシルで染めた生地を活かしてバッグを作りたいSさんと、ご自身がほっそりされたことでサイズの合わなくなったスカートのサイズ調整をしたいYさんが参加しました。また、格安で購入した高級ブランドのシャツを自分の体形に合わせて補正中のNさんも参加しました。
 Yさんのスカートは、まず試着してサイズを確認します。調整のやり方は幾つもありますが、ご本人の今の体形、年齢なども考えあわせて一番身体に沿う形で補正。実はYさんの場合、ここでやり方を教わったら、自宅で他のスカートも補正するつもりです。それを聞いた衣グループのHさんは、体形に沿うだけでなく、より簡単にサイズ調整する方法も考えてくれました。

ウエストを詰めるとともに、腰回りがふっくらするようにダーツを寄せました
少しゆとりを持たせて補正

 バッグを仕立てたいSさんは、裏地もご自分で用意して参加。「何を入れる?」「マチは必要?どのくらいの幅にする?」「肩から掛ける?手に持って歩く?」など等、こちらもどんな風に使うかを聞きながらデザインや縫い合わせる手順を考えます。生地に負担のかかりやすい持ち手は耐久性も考えて、表地と裏地のツートンでおしゃれな仕上がりになりました。

工芸グループの勉強会で作ったステンシル作品

素敵なバッグに仕上がりました

 衣グループのメンバーでもあるNさんはシャツの裾を大胆にカットして丈を縮め、カットした裾地を両サイドの脇に付け足して身頃幅をゆったりさせました。袖丈も長すぎたのでカフスをはずして袖をカット。ご自分の身体にぴったりと無理なく着こなせるシャツに仕立て直しました。


シャツの裾をカット。後ろ身頃を長めに。袖もカットして、カフスも少し短めにしました

カットした裾地をサイドに足してゆったりさせました

 どの人の「ちょっと直し」も“ちょっと”ではなくて、そこから先のその人の暮らしに寄り添える「直し」を相談者と一緒に考えてアドバイスしてくれる、素敵な勉強会でした。

文責H


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