食べ物、誤解とそのパワー
食べ物の概念は、恐らく経済的利益、感情、更には富や贅沢を見せびらかすことなどと関連付けることにより、歪められてきました。しかし食べ物とは、車の燃料、毎晩携帯電話を充電するバッテリーと同等だということを忘れてはいけません。
ばかばかしい？ そうでもありませんが、ほとんどの人達にとってこのシンプルな概念は彼らのその信念体系を脅かし、とても感情的な反応をさせます。でも想像してみてください。もしあなたがガソリンスタンドまで運転して行って、「これは美味しくないから」と言って車への給油を拒んだり、昨日日光を浴びたからと言って、植物が日光を浴びるのを拒んだりするのがどれほどクレイジーなことか！
「洗練さ」の中で、栄養がほとんど、または全く含まれていない、しかし気分は良くさせてくれる（快適な食品）を私達は優先させ、体とウェルビーイングのために必要なものを拒否しています。私達は体の中のあらゆるシステムを育むシンプルで自然な食品よりも、味や見た目、独創性をより好んでいます。私達は体と一体であるのに、どうして手をかけようとしないのでしょう？
答えの一部は、私達が何年もかけて創り上げてきた、「自分」と「私の体」があるという奇妙な二重性にあると推測します。体にいいものではなく、私が食べたいものを食べる。明らかに自分と体が同じものだということを忘れてしまっています。人は「私」が住んでいる体を犠牲にして、美味しく便利な食べ物で頭を満足させているのです。
わかりますか？ 論理的なレベルでは意味をなさないでしょう。しかし社会の中で深く損なわれた個人として、食べ物は「逃げ道」となっています。私達は仕事、長時間の通勤、子供と過ごす時間がないこと、うまく達成できないことへの不満に気付きたくないだけなのです。そこで私達は食べ物に目を向け、次の食事は何を食べるか、明日は、金曜の夜は、日曜の夜は何を食べるかなどを空想しています。
ですからいかに健康的に、スリムに、活動的に、そして適切になれるかとアドバイスを求めて人々が私の元へやって来ても、私が食べ物について話し始めると、その好奇心と関心はいくつかのパターンを持った抵抗へと変わります。大抵の反応は「疑い」（医者に良いと言われたことと違ってる）、「怒り」（私は機械じゃない）、または「皮肉」（あなたと違って私は食べ物を楽しむ）などです。
どうして私の元へやってきた人達はこのような反応をするのでしょう？ それは回答があまりにも簡単なため、自分が本当にそうしたければ、自分にもできるという現実に直面したからです。
恐らくほとんど達成不可能と思われるような複雑な答えは、自分には出来ないというような、一種慰めの感情を与えたことでしょう。しかしその代わりに、これは信じられないほど簡単で、（挑戦しようともしない）うまい言い逃れすら見つけられないという事実に直面しなければならないのです。
自然で、未処理の食べ物を食べましょう。体の活動を持続するために食べましょう。体に供給し、健康的なプロセスを維持するために食べましょう。あなたという有機体、体に住むあらゆる生命体の栄養となり、補完する食べ物を食べましょう。こうすればあなたは繫栄し、病気になることはないのです。これは特別な人類にだけ出来るようなことではありません。
そうです、あなたは正しく読み、健康とバランスのために食べるのです。退屈しのぎのスナックではなく、傷心のためのアイスクリームではなく、寂しい時のチョコレートではなく、昇進した時の豪華なディナーではなく、ストレスだらけの一週間が終わった後のお酒ではなく。惨めさを減らし、一人の人間として完成された感じを味わうためでなく、人生の燃料としての食べ物を。
そして不幸な結婚生活、不満のある仕事、夢見ていたものとは違う人生、こういうものは食べ物では解決はされませんが、確実に悪化させます。（不幸で病気なのは、ただ不幸であるよりももっと酷いと思われます）
その代わり、適切な食べ物、体への燃料として与えられる食べ物は、あなたの人生を変化させられます。明日の朝目覚めて、前の日よりも15歳も肉体的に若返ったと想像してみてください。エナジーに溢れ、素晴らしい一日にする意欲をもってベッドから起き上がることを想像してみてください。 ぼーっとすることなく、ネガティブな感情、心に曇りがないところを想像し、ティーンエージャーのように性欲を感じていることを想像し、散歩したり、走ったり、ダンスしたりしたくてわくわくしていることを想像してみてください。これが適切な食べ物があなたのためにしてくれることです。でも、どうやって？
適切な食べ物、それはあなたの体を再調整するための素晴らしい始まりとなるでしょう。細胞レベル、ホルモンレベル、神経レベル、筋肉、骨格レベル、あらゆるレベルにおいて。これが二重性のない、あなたなのです。これら全てのシステムが「あなた」なのです。あなたのマインドとは、これらのシステムが最適に、または準最適に働いたものが反映されただけなのです。
これはあなたの人生における、本当の重要な変化となるでしょう。一度満足感への瞬時の必要性から抜け出せれば、一度これらのバランスの崩れによって攻撃されていた可哀想な脳が、否定的な考えや言葉によってあなたに爆撃しなくなれば、一度あなたの心臓が臓器と人生に酸素を送り込めば、よりよい人世へと影響を与えたことになります。
実際のところあなたの人生の環境は変化していませんが、あなたが変化したのです。これから戦闘に向かう戦士だと想像してみてください。完全装備で馬もあり、自由に使える最高の武器を持っているのはどんな感じがするでしょう？ 戦闘の見通しについて、もっとポジティブになれますよね？ では棒切れだけを手にして戦闘に向かうと想像したら、もう明らかに敵に会う前から精神的に敗北しているでしょう。戦闘の状況は同じですが、変わったのはあなたなのです。これが食べ物、健康がその中核としてあなたのためにすることなのです。
あなたに伝えられることの全て、そしてあなたの頭に叩き込みたいことはこれです：自分の人生をコントロールしなさい。「最新の研究」に耳を傾けるのを止め、相談に来た人と同じように肥満で不健康な医師の言うことを聴くのを止めなさい。気の利いたもの、新しいサプリなどの形で手早く治せるようなものを与えようとする人の話を聞くのを止め、食べ物や何かいろいろなものを売りたいだけのメディアに耳を傾けるのを止めなさい。
最も緊張と困難のある経路を選ぶことによってコントロールしましょう。価値のないものは楽にやって来ます。それは価値のあるものが手に入れづらいからではなく、そこに要する努力に対して精神的な抵抗があるからです。もし食べ物の上に感情を乗せることが出来るのなら、バランスのとれた食事を採ることには全く努力が要らないはずです。それは自分が「逃した」ものに、より「価値」を乗せている感覚で、そしてこれが良い食べ物を摂取することを難しくさせています。食べ物それ自体は、食べることが簡単なものでも、難しいものでもありません。
これから私は、これまでとは違う食べ方について書いていきます。これまでとは違ったアプローチ法です。健康のために食べること、痛みをコントロールし、減らすこと、体重を減らすこと、精神的な明瞭さを持つこと、更にはてんかんのようなもの、その他の病気や状態をコントロールしたり、減らしたりすることについて書いていきます。
私は医師ではありません。そして医師でないことがハッピーだと思っています。そうでなければ誰も健康にしてくれない学校で教えられたこと、古いデータを繰り返すだけになってしまいますから。
また、ベースラインに到達するためのエクササイズ法についても書いていきます。（これ以降で説明していきます。）この社会におけるエクササイズのパラダイムには共感できないので。
私が書くことは、主流の考えから離れ、そして自分の体で実験した人達に基づいたものです。もう時代遅れだと考えられる研究や調査結果について書くこともありますが、それらはビジネスとなり、その高次の目的を失う日まで、臨床的価値を持っていました。
最も大切なことは、私が個人的に挑戦したことについて書いていくことです。健康的に、充実し、一度は願った痛みのない生き方を探し求めて、10年以上かけて開発してきたアイディアやメソッドを。医師達にはそれは到達不可能だと言われてきました。
もしどのように食べるか、どのようにエクササイズするか、痛みなしでどのように生きるか、またライフハッカーについて質問があれば、送ってください。このやり方であなたに関連する内容を創ることが出来ます。読んでくれてありがとうございます。