見出し画像

Solidcom C1からインカムの音声を取り出して配信に使用したお話 〜ベースハブのUSB-C端子を使おう〜

今回のテーマはインカム機材の「Solidcom C1」について。

配信の現場でもお馴染みとなったSolidcom C1ですが、先日はそのインカム音声を取り出して配信に使うケースがありました。

一体どういった配信だったのか、またその取り出した方法についてまとめたいと思います。

今回のイベントについて

先日、コミュニティメンバーのなべちゃんが運営するステージイベントに参加してきました。

これはダンスサークルの発表イベントで、実はなべちゃんはじめ運営メンバーもまだ学生です。しかし、大人顔負けな機材と行動力と巻き込み力で、素晴らしいステージを運営していました。

これまで何度もなべちゃんのステージを見学してきましたが、今回は照明演出がすごかったです。今までもスゴかったのですが、照明の数もさらに増えて、より磨きのかかった演出を見せてもらいました。

今回は生配信ではなく収録だったものの、8カメ体制ですぐにでも配信ができる状況で運営がされていたのでした。

収録用にその場でスイッチングも行っており、「スクリプター」という指示担当がカメラマンに画角の指示やタイミングを伝えていきます。

この連携がまた素晴らしくて、ポジティブなフィードバックを送りながら、次のタイミングを測り指示を出していく様子は圧巻でした。

スクリプター担当のお二人

Solidcom C1 Proの活用

この規模のイベントになると、欠かせなくなるのがコミュニケーションの機材です。なべちゃんのステージでは、Hollyland社のSolidcom C1 Proが定番のインカムツールになっています。

Solidcomは1.9GHzの周波数帯を使ったインカム機材です。Wi-FiやBluetoothなどで使われる2.4GHzではないため、電波干渉がしづらいのが強みです。

最近は他社からも似た製品が出ていますが、新しいインカム時代を作った製品だと思います。皆さんも現場で見かけることも多いのではないでしょうか。

今回は9台セット×2の合計18台をパンダスタジオさんからレンタルし、メンバーに配布して活用されていたのでした。

このセットは無線子機が8台と有線子機が1台、そしてベースハブが一台のセットです。

solidcom c1はヘッドセットの一台が親機になるパターンもありますが、これはベースハブが親機として機能します。有線の子機も、ハブに接続をすれば会話ができました。

いつも思いますが、Solidcom c1は難しいことを考える必要がなく、簡単に使えるなぁと感心します。

ベースハブは一台で最大8台までの接続ができます。ただ、それ以上の台数もベースハブをカスケード接続すると運用が可能です。

ハブの裏側にはポートがあり、LANケーブルを使って接続が可能です。

接続には「4-WIRE」のポートを使った接続と、「RJ45」ポートを使った接続の2種類があります。

今回は「4-WIRE」のポートを使いましたが、マニュアルによると「RJ45」のポートの方がカスケード接続できる台数が異なるようです。

代わりにIPアドレスの設定などが必要になるので、「RJ45」の方は少しだけネットワークに関する知識が必要になりそうです。

引用:Hollyland Solidcom C1 Pro Hub 取り扱い説明書 V2.0
引用:Hollyland Solidcom C1 Pro Hub 取り扱い説明書 V2.0

Solidcom C1の音声を取り出した裏配信

そんなSolidcom C1ですが、今回はインカムの音声を取り出して「裏配信」を行っていました。

これはスイッチャーのマルチビュー映像とインカムの音声を合わせて、配信の裏側を中継するというものです。

この配信を行うためには、Solidcom C1の音声を取り出してスイッチャーに入力する必要がありました。

裏配信用に用意された機材たち

Solidcom C1のベースハブにはアナログのオーディオ端子が用意されています。一見すると、ここから音声が取り出せるように見えます。

しかし、これは一般的なオーディオ端子ではななく、他のインカムシステムと接続をするための端子のようです。そのため、通常のオーディオケーブルを接続しても音声は取り出すことができないようです。

実は前回同様の中継をした際はここから音を取り出す想定でしたが、現地でうまくいかず焦った経験があったりします…。

引用:Hollyland Solidcom C1 Pro Hub 取り扱い説明書 V2.0

代わりに用意されているのが背面のUSB-Cポートです。

USB-CポートをPCと接続することで、Solidcom C1のベースハブはUSBオーディオクラスUACの機器として利用することができます。

今回はWindowsの仮想オーディオミキサー「Voicemeeter Banana」を使い、ベースハブの音声を入力していました。加えて、その音声がPCのヘッドフォン端子から出るように設定し、スイッチャーの方へ送っていました。

今回はSolidcom C1の音声をPCに入力するのみでしたが、逆にPCからの音声をSolidcom C1に入力することもできるようです。

Hollylanda社の製品ページでは、ZoomなどのWeb会議と接続する事例も紹介されていました。

具体的な活用シーンは思い浮かべられていないのですが、更なる拡張の可能性もあることは覚えておきたいなと思いました。

引用:How to use the UAC function of Solidcom C1?


以上、Solidcom C1からインカム音声を取り出して、配信に活用した事例のご紹介でした。

同じような活用をされる方のご参考になれば嬉しく思います。

レンタルのすすめ

今回使用した機材はパンダスタジオ様でもレンタルを提供されています。

気になった方は、まずレンタルで試されてみてはいかがでしょうか。

https://bit.ly/3Bw31UJ

こちらのリンクからレンタルいただくと、私の紹介実績として今後も支援をいただきやすくなります。(※アフィリエイトはないです)

ご利用の際は、ぜひこちらからご利用いただければ幸いです!

ここから先は

0字

コミュニティ参加プラン

¥980 / 月
このメンバーシップの詳細