機材を導入して、ZoomISOを仕事の配信でも導入中です
今回のテーマは、Zoom会議の映像音声を配信用に取り込むソフトウェア「ZoomISO」です。
参加者の映像・音声を個別に取り出すことができ、配信を効率化することができます。安定性も向上してきたことから、仕事の配信でも導入を始めました。
今後、参加者ごとの音声コントロールにもチャレンジしたいと思います。今回はそんなお話を紹介します。
ZoomISOとは?
「ZoomISO」はZoom会議の映像音声を、配信用に取り込むソフトウェアです。元々はサードパーティのツールでしたが、Zoom社が買収したことで今では公式ツールとなっています。
色々な機能がありますが、最大の特徴はZoom参加者の映像・音声を個別に取り出せることです。
通常、参加者ごとの映像取り出すには複数のPCが必要になってきます。ところがZoomISOを使うと、1台のPCから別々の映像を取り出すことができます。
この恩恵はPCの台数が減ることもそうですが、オペレーションが単純化することも大きいです。パソコンが複数あると頭の切替が必要にですが、1台なら操作もシンプルになります。
私はZoomのオンラインイベント配信が多く、以前から注目していたツールでした。徐々に検証を進めていたのですが、いよいよ仕事で受けている配信でも導入を始めたのでした。
実際に使ってみると、1台のパソコンに集中できるようになり、配信中の安心感が高まった実感があります。
ZoomISOの詳細は、以前にもテストの様子を紹介しているので、良ければご覧ください。
安定性が向上
仕事でも導入をし始めたのは、検証を続ける中で安定性を感じることができたためです。
1年前にも試す機会があったのですが、その時は動作が不安定な印象でした。今ではそんなこともなく、長時間の配信でも安定して動作をしてくれています。
最新のバージョンでは目立ったバグも修正され、より安定感の向上が感じられたので本格導入することにしました。
また、NAB Showに向けたZoomのコンテンツでは、ZoomISOが筆頭に紹介されており、今後のアップデートも予告されていました。Zoomの注力が感じられたのも安心する点です。
ネックはMac専用と初期投資
便利なZoomISOですが、最大のネックはMac限定ソフトウェアなことです。残念ながらWindows版はありません。
更に、最新版のサポート範囲はApple Silicon搭載機のみです。少し前のIntel CPUを搭載したMacはサポート対象外となります。
そして、追加のハードウェアも必要です。というのも、Apple SilliconのMacは一般的に出力できる画面の数が少なく、それを拡張しないと旨みが出てきません。
例えば、以下の機材のような出力画面を拡張する機材が必要になってきます。
SDI出力の機材を導入
ただ、先日ご報告した通り、私のメイン映像スイッチャーはSDI端子の機材になりました。↑のデバイスはHDMI出力なので変換が必要になってしまいます。
そこで、公式紹介しているもう一つの方法を導入しました。こちらは価格感が一気に上がるのですが、直接SDIで出力することができます。
また、先の機材は仮想的に画面出力を増やす方法ですが、こちらはビデオI/Oを使った方法でより信頼性が高いようにも思えます。
ということで、今使っているのがこちらのデバイスです。箱の中に「Decklink Duo 2」というSDI出力デバイスが入っています。
お値段もそうですが、まぁまぁ大きな機材です。ラック2段分ほどの高さがあり、結構存在感があります。
今の所は非常に安定しています。また、最小構成のM1 Mac miniでも負荷は問題なさそうです。
試しに4映像を出力してみましたが、CPUもメモリもそこまで負荷は向上しませんでした。これなら、出先でもM1のMacbook Airで安定的に使えそうですね。
音声コントロールにもチャレンジしたい
せっかく環境を揃えたので、積極的に活用していきたいと思います。これから取り組みたいのは、音声を参加者ごとにコントロールすることです。
ZoomISOは参加者ごと別々に音声を出力することができます。つまり、ミキサーに個別に入れれば、参加者ごとの音量調整をすることができます。
マルチチャンネルに対応したオーディオインターフェイスを繋げれば、そこからミキサーに渡すことができます。
探してみると、8系統の出力に振り切った面白いオーディオインターフェイスもありました。こんな機材もあるんですね。
これを使えば、最大8名分の音声は個別に出力ができます。
ただ、せっかく元がデジタルなのに、一度アナログに出力するのも微妙かなと思っています。音量・音質の変化やトラブルの原因にもなり得ますし、ケーブルの取り回しも大変です。
ということで、今は直接USBからマルチ入力ができるミキサーを検討中です。そうすれば、音の変化をできる限り抑えて、個別の調整ができます。
他にもミキサーを検討している理由はあるので、また別途記事を作成したいと思います。