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MagewellのNDI to HDMIコンバーター 「Pro Convert for NDI to HDMI」を使ってみた感想

今回のテーマはNDIのコンバーターについて。

NDIからHDMIへの変換に、Magewell社のコンバーター「Pro Convert for NDI to HDMI」を使ってみました。

他製品に比べると割高に感じるコンバーターですが、使ってみると質実剛健な安心感を感じる製品でした。

使ってみた印象や気に入った点などを紹介したいと思います。

NDIコンバーターは選択肢が少ない

これまでNDIを検証してきましたが、その中で意外と選択肢の少なさを感じたのはNDIとHDMIのコンバーターでした。

そもそもNDIのコンバーターはHDMI・SDIなどに比べて価格が高く、また市場に出ている製品もまだまだ少ない印象です。

一番安価で手に入りやすいのはZowietek社の製品だと思います。こちらはNDIとHDMIで双方向の変換ができ、4K対応・録画可能・RTMPの配信もできるなど、価格に対して驚くほど機能が詰まっています。

ただ、内臓Wi-Fiホットスポット機能があるのですが、どうも技適の取得がされてないようで、個人的には選択肢から外れた製品でした。(残念)

次に候補に上がったのがKiloview社の製品「Kiloview N6」でした。

市場価格85,000円ほどと一気に価格が上がりますが、こちらもNDIとHDMIの双方向で変換が可能です。解像度はフルHDまでの対応となります。

ただ、日本では入手性が低そうに見えたこと、またレンタルした際にどうもアップデートでうまくいかないことも多く、個人的には少し信頼性が欠けるように感じてしまいました。

ただ、これは中長期で使用した感想ではないため、いつかまた再チャレンジしてみたい思いです。

https://bit.ly/3ZShMsO

そこで最後に選択肢に挙がったのがMagewell社のコンバーター「Pro Convert for NDI to HDMI」です。

市場価格は70,000円ほど。昔は5万円ほどでしたが、円安の影響でジワジワと値段が上がって来たようです。

しかもNDIからHDMIへの片方向コンバーターです。これまでの2つが双方向だったことを考えると、コスパが悪いように感じてしまいます。

ただ、代わりに日本でも入手性は高く、また信頼性も高いのではと期待するものがありました。まだ自分にとってもNDIが未知の領域だったこともあり、今回は信頼性の方に寄せてMagewellを選んでみることにしたのでした。

使ってみた感想

Magewellの「Pro Convert for NDI to HDMI」は、フルHD解像度までに対応したNDIからHDMIへのデコーダーです。

最新のNDI HX3にも対応し、電源はLANケーブルからPoEで給電できます。

このMagewellのコンバーターを使い、HDMIの映像スイッチャーを使った配信を何度か行ってみました。

いくつかの配信の様子は以前にも記事にまとめているので、詳細はこちらをご覧いただければと思います。

実際に使ってみた感想としては、Magewellのコンバーターは「質実剛健」という印象を抱きました。

機能的に何かがとても優れている印象はありません。しかし、逆に言うと不足しているようにも感じません。

例えば映像関係のオプションも充実しており、解像度や色形式の設定も手動調整が可能です。水平・垂直の反転設定があるのも嬉しいですね。幅広い映像形式や撮影シーンに対応できる印象があります。

Magewell Pro Convert for NDI to HDMIの映像設定画面

動作も安定している印象です。NDIゆえの複雑さはあるものの、長時間の配信でも安定的に稼働してくれました。

飛び抜けて優れたキラー機能があるわけではありませんが、お値段相応の安心感は得られた印象があります。

地味に使い勝手の良い機能

そんな質実剛健コンバーターですが、地味に使い勝手を向上しているお気に入りの機能が2つあります。

まず一つ目が「USB RNDIS」の機能です。

これはUSB接続をすると、PCのネットワークセグメントに関わらず、管理画面にブラウザからアクセスできる機能です。例えばPCのIPアドレスが192.168.1.2だとしても、192.168.66.1の管理画面にアクセスができます。

USB RNDISのIPアドレスには192.168.66.1の初期値が振られている
それを分かりやすく示すシールも同梱されていました

通常セグメントが異なると接続ができないため、PCのIPアドレスを手動で変更する必要があることも多いです。しかし、MagewellのコンバーターはUSBで接続するだけで、異なるセグメントの管理画面に接続ができます。

NDIはネットワーク経由で管理画面にアクセスすることが多いので、この手軽さはとても魅力的です。都度、PCに固定のIPアドレスを振って合わせたり、設定をリセットするのは面倒でした。

ぜひ他の機材もこの方法を搭載してほしいものです。

MagewellのコンバーターにはUSB RNDIS用のIPアドレスを個別設定ができる

もう一つは本体にある「MENU」「SELECT」のボタン。

これはHDMIに出力した映像上にメニュー画面を表示して操作できる機能です。基本的に設定は管理画面で行うのですが、トラブル時には操作ができたり、また黒映像でも映像だけは疎通しているのか確認ができます。

他社製品には本体にステータスモニターがあり、IPアドレスや状況確認に便利だったりします。最初はこれが無くて不便に思ったのですが、USB RNDISやMENUボタンを使うとそこまで不便でもない印象でした。

これらがキラー機能かと言えばそこまでの派手さはないのですが、この辺りも質実剛健さに繋がる機能たちでした。

メニュー画面の様子


以上、NDIからHDMIのコンバーター「Magewell Pro Convert for NDI to HDMI」のご紹介でした。

NDIに興味があった方には、この記事がご参考になればと思います。

レンタルのススメ

今回使用した機材はパンダスタジオ様でもレンタルを提供されています。

気になった方は、まずレンタルで試されてみてはいかがでしょうか。

▼Magewell Pro Convert for NDI to HDMI
https://bit.ly/4gQeP3c

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ご利用の際は、ぜひこちらからご利用いただければ幸いです!

※この記事は12/23(月)に公開していますが、12/22(日)中の公開が間に合わなかったものとなります。次に上がる記事を含めて、前週の4記事分とカウントさせてください。公開が遅くなり申し訳ございませんでした。

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