【みんなの配信現場】高校の記念同窓会イベント by大塚さん〜
今回は配信現場の取材レポート!とある高校の記念同窓会イベントの配信現場にお伺いしました。
配信したのはこのnoteもご覧いただいている大塚さんです。配信初心者の方ではありますが、とても丁寧に準備を重ねて来られて、大変盛り上がったイベントになっていました。
今回はそんな配信現場の様子をお届けします^^
※補足※
私の取材先は、主に配信のプロではない視聴者さんの現場です。そのため、必ずしも正しい構成や考え方ではない場合があることをご了承ください。しかし、その分様々な工夫があり、現場は気付きに溢れています。その様子が皆さんのご参考にもなれば嬉しく思います。
イベントについて
今回取材したのは、とある高校の記念同窓会イベントの配信です。卒業生の著名人講演や名物先生の振り返り動画、在校生との対談やZoomによる各世代の出演...などなど、大変内容の詰まったイベントでした。2時間の間に同接は約500名にまでなっていました。
配信をまとめていたのが、私のチャンネル視聴者さんである大塚さんです。本来は昨年開催予定だったのがコロナで流れ、一からオンラインイベントとして考え直し準備を進めてきました。
当日は主に7名の配信チームがいました。と言っても、大塚さん含め皆さんライブ配信は初心者です。色々と手探りをしながらの配信だったのではと思います。
ですが、非常に丁寧に準備を進められていて、二週間前には事前リハーサルも開催されました。良い会を作ろうという想いが強く伝わってくるイベントで、その過程には沢山の学びがありました。
会場
いわゆるコミュニティスペースのような場所でした。少なくとも配信として充実した設備がある訳ではなく、後述しますが特にネットワーク面では課題の多い会場でした。
特徴的だったのは、シーンに合わせて向かって左側の席、右側の席を使い分けていたことでした。左側がパネラーが並んでフラットに話すような時、右側が対談的に使う時です。
イベント前半は、卒業生の著名ゲストのスピーチに対して、在校生が質問をする内容でした。なので、この時は向かって右側のハの字席ですね。後半はテーマごとに卒業生のゲストが話す形だったので、左側の横並び席でした。
機材構成
全体の機材構成はコチラです。大塚さんが事前に用意されていたものをお借りしました。ざっくり書くとカメラは2つ、マイクは7つ、その他は動画再生とZoom出演用のPCが用意されました。
また、配信にはNTTの臨時回線が手配され、ATEM Mini Extremeから配信。バックアップとして、私のLive U Soloも稼働していました。回線面の話は、後ほど詳しく書きます。
カメラ
カメラは2台構成。SONYの業務用カメラ(HXR-NX5J)がリーベックの三脚(RS-250D)に載せられていました。
私はこれくらい大型の業務用カメラは初めて触ったんですが、ズームリングが非常にスムーズで驚きました。私が普段使っているミラーレス一眼の望遠レンズとは比べ物にならないレベルです。業務用ビデオカメラのレンズとはこう言うものかと勉強になりました。
また三脚の雲台も非常にスムーズでした。私は荷物削減で小型の雲台を使っているのですが、支える力と滑らかさが雲泥の差です。大きな雲台のパフォーマンスを思い知りました。
マイク
マイクは司会が2名がピンマイク(SONY UWP-D21)、あとの登壇者はハンドマイク(SHURE SM58)が用意されました。
二週間前に開催された事前リハーサルでは、登壇者のマイクも有線のピンマイクが想定されていました。しかし、ゲスト交代時に付け替える手間や、隣のマイクに回り込みしやすかったようです。
そこで本番ではハンドマイクが採用され、上記の課題は見事改善されていたように思います。
また、音声ミキサーにはYAMAHA MG16XUが使われていました。音響調整の担当者が入り、モニタリングをしながら音の調整を行なっていました。
Zoom映像
途中にはzoomで各学年の代表者が挨拶するパートもありました。離れた方にも手軽に登壇いただけるのは素晴らしいですよね。
ただ、配信的には色々と考えることが増えます。映像音声の切替はもちろん、Zoom部屋の運営も考える必要があります。今回は挨拶する代・部活ごとにZoomの部屋を作り、順番に部屋を移動していく運用でした。移動中は司会が場を繋ぎ、準備ができたら「〇〇スタート」の紙で合図する形でした。
映像スイッチャー
スイッチャーにはATEM Mini Extremeが使われていました。HDMI入力の多さはもちろん、HDMI OUTも2つ使っており、ATEM Mini Extremeのパワフルさが存分に活きていたと思います。
今回はDSKのテロップ表示などはありませんでした。音量もミキサー側で調整しますが、最終確認用にATEM Software Controlでミキサー画面が表示されていました。
ちなみに、HDMI OUTの一つはスイッチャー(Roland V-02HD)に繋がり、返しモニターとバックアップ配信(Live U Solo)に繋がっています。
これはスイッチングではなく分配器代わりで、私がいつも使っている方法を真似してくださいました。分配器ってAmazonの安いやつは宝くじ感がすごいので、いっそスイッチャー方が信頼性高いのでは...と最近思っています😅
この考えって実際どうなんでしょう。お詳しい方、もし良ければ教えてください笑
照明
会場には照明(Godox SL200 II)が2台用意されていました。
事前リハーサルではもう少し小型の照明が採用されていたので、大型化した経緯などはまた伺ってみたいですね。さすがの200W照明なので、非常に明るく照らしていました。
ただソフトボックスが無かったので、ゲストが少し眩しそうなのと、少し硬い光になっていた印象がありました。照明も難しいですね。
インターネット回線
今回、メインの回線にはイベント用の臨時回線が用意されました。
実は2週間前のリハーサルで回線に大きな課題があることが分かりました。会場回線は途中で帯域が狭まり、またモバイル回線(docomo・Softbank)も不安定な場所でした。
そこで急遽NTTに依頼して臨時回線を手配。本来は一ヶ月以上前の相談が推奨ですが、幸い都合が合い調整が間に合った形でした。おかげで非常に安定した配信が実現できていました。
私のLive U Soloもバックアップストリームで配信していましたが、やはり途中で回線が不安定になっていました。当初はこれをメイン配信に使う予定だったので、臨時回線が無かったらと思うとゾッとしますね。。
その他の気づき・学び
他にも気付きと学びが多い配信現場でした。いくつか紹介をさせていただきます。
・ケーブルは余裕を持って用意する
直前のリハーサルでは光HDMIケーブルとXLRケーブルが一本ずつ使えなくなるトラブルがありました。使い方の可能性もありますが、残念ながら直前だったので検証する時間はなく即交換で対応していました。でも、他現場でもケーブルが使えないケースはあり、やはり余裕を持って手配することは大事だなと思いました。
・事前リハーサルは大事!
今回2週間前に現地リハを行ったことで、非常に多くの課題が見つかりました。そして短い時間の中で、大塚さんが頑張って改善に取り組んだ結果が現れていたと思います。
音声、カメラワーク、機材構成...様々な面が改善されていましたが、やはり一番はネットワーク回線です。今回、臨時回線が無ければイベントは成功していなかったかもしれません、事前に確認したからこそ準備ができました。
・映像よりも音よりも大事なこと
実際のところ、イベント中には細かなミスもありました。誤った音声が入ったり、カメラワークの乱れがあったりしました。
しかし、それ以上にイベントには気持ちが込められていて、些細なミスは忘れるほど楽しんでいるのが印象的でした。YouTubeのチャット欄には卒業生の懐かしむ言葉で溢れています。それだけ、随所に卒業生の心を動かす映像やネタが散りばめられていました。
映像も音も大事ですが、それ以上に企画に込める想いは大事ですよね。その結果のイベント成功だったと思います。
配信した大塚さんとの振り返り
ここまでは私自身の感じたことのまとめでした。別途YouTubeでは、配信した本人である大塚さんの振り返りも行っています。ぜひ合わせてご覧ください。
これからも配信レポート続々!
いかがだったでしょうか。配信構成もそうですが、企画や気持ちの込め方がとても勉強になりました。まだまだ紹介し切れていないポイントもあり、いずれふり返りのライブ配信を企画できればと思います^^
最近はこういったライブ配信の取材活動に力を入れていまして、他にもいくつかレポートが控えています。やはり他人のライブ配信現場は学びに溢れています。どの現場も学びが深いので、ぜひご期待ください。
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