【再掲×加筆】BAN'S ENCOUNTER「おはよう、おやすみ」に寄せて
「YOU's」でもやった再掲×加筆シリーズです。
相変わらず文章が若い、でもあんまり変わってないような。笑
あと一年に2枚も出すなんて今じゃ考えられないですね……もう丸々3年以上何も出てません……。
まあ別に好きなペースで出してくれるのが一番なんですけど。
メジャーレーベル所属ながらフルアルバムを10年以上出してないマキシマム ザ ホルモンも居ますし!!
(なのに大人気なのすごい)
前置き
かぁー遂に出た! というより思ったより早く出た! BAN'S ENCOUNTERの2枚目の流通盤 「おはよう、おやすみ。」 え、もう2枚目出るの?と思っていたのに、 いざ発表されるとまだかなまだかなとわくわくして、 でもこの何日かばたばたしてて気付けば明日店着日です、というところに居た。 10周くらいしたので1枚目みたいにブログ書くことにした。 (てか「YOU's」のときファーストフルアルバムって言いよったのに、 なんかいつの間にか2枚目のミニアルバムって言われようのなんでかね? やっぱ9曲でフルアルバムは無理あるか! いつか13曲くらい入ったフルアルバム期待してまーす!)
1.何気ない朝
アルバム初出しの新曲その1。
何処かで聴き覚えがあるんだが、松尾さん弾き語りでやってたりしたんかな。
アルバムのイントロダクションには勿体無いメロディと、
特筆すべきは今回も登場、元AOIの早衣子嬢。
前回よりはっきりと判別できる、最早コーラスの域を超えたボリューム。
これは「BAN'S ENCOUNTER with 早衣子」で出すレベル。
この2人が一緒に歌うのってなかなか無いから新鮮だ。
いつかライブで2人で歌うとこ観たいなぁ。
アルバムのオープニングを飾る、イメージは何となく冬の朝。
(2024)
この曲の性質上ライブでは滅多にやらないですね。
ツアー以降2021年くらいに1回福岡でやってて「?!」と驚いたのを覚えています。
ライブだとリズム隊ももっと参加してるバージョンなのでまたいつか聴きたい。
イメージは冬の朝って書いてますけどそりゃリリースが冬だったからだろと今なら思う。笑
でも何となく冬に合うアルバムだなって思う。
2.ありふれたひと
アルバム初出しの新曲その2。 初めて聴いた時、めちゃくちゃににやにやした。 だって、このBAN'S ENCOUNTERに俺は会ったことが無かったから。 それで居て紛れもなくBAN'S ENCOUNTER。 BAN'Sでは珍しいキーだし、 何よりこの曲には清々しさや爽やかさがある。 でも歌詞を読むと、決して前向き一直線じゃない。 それが爽快感だけで終わらせてくれない。 この曲に限らない話だが、 BAN'Sの曲って頭使うと思うんだ、 なんも考えんで聴けるわけもなくて。 でもライブではにこにこ聴いていたい、そんな自分を思い浮かべるだけで、 わくわくしてどきどきして早くライブで聴きたいなって、 素直な感情だけになります。 ちょっとだけよそ行きの顔も持ってる、そんな曲だと思う。
(2024)
たまにライブでやったりやらなかったり。
間奏のシンガロングパートを繰り返すのが最近のお馴染みです。
当時はいろんな新鮮さがある曲でしたが、
今となってはこれもBAN'S ENCOUNTERのスタンダードになってますよね。
何だか今改めて歌詞読んだら泣きそうになった。笑
3.ライフライクマンガ
伝説のデモ「夜明け前」から遂に満を持して再録。 個人的には1stでやっててもいいくらいライブではお馴染みの曲。 今更説明要らないよね。 再録にあたって音圧出てライブ宛らな感じがして、 …いいよね。(語彙力 この新曲だらけなアルバムの安心感。 再録は否定も肯定もしないんだけど、 これに関しては入ってて良かったなって感じてます。 残響祭OAでの初披露から4年間の思い出が詰まりに詰まったこの曲が、 これからもBAN'Sのライブの楽しい時間を作ってくれるはずです。
(2024)
根強いファンを持つ楽曲になったイメージがあります。
「ライフライクマンガ聴きたい!!」って声、よく聞きます。
あとこの曲に限らずですが配信の歌詞の表記と実際の歌詞カードが微妙に違ってるのは推敲が入ったんですかね?
ちなみにSIX LOUNGEユウモリのイントネーションが未だにツボ。
4.無才能平凡人
9月のライブで初披露された時、 ズーさんが嬉しそうににやにやして、 「あの曲俺のことなんだよね、ェアッェアッ…」 と話してくれた。 この曲ふざけて作ったらしいんだけど、 これをただのショートチューンと捉えるか、 もっと深く掘り下げて受け止めるかでは、 このアルバムのど真ん中に置かれていることも含めて、 作品自体の感想も変わってくるんじゃないか? 全部言っちゃうとつまんないからこれくらいにしようっと。 ライブではめちゃくちゃに盛り上がる曲になってほしいなぁ。 ちなみに某バンドのショートチューンに触発されて作ったらしい、らしい。
(2024)
ライブでめちゃめちゃ盛り上がる曲になってます!!!
タイトルコールの時点でフロアの温度が一気に上がるもんな。
そして飛んでいく人々、たまにわし。
一時期連続でやってた時もありましたが最近はそんなこともなくなりましたね。
某バンドのショートチューンとは誰の何のことか。
忘れたことにしときます。
5.明日を
ここから一気に後半にかけて畳み掛ける。 この曲の歌詞の一部は、ライブのセッティング中なんかに松尾さんよく歌ってたんだ。 その時にこの曲があったかは知らないけど。 だからライブで初めて聴いた時、鳥肌がたった。 はじめましてのはずなのに、懐かしかった。 いつも一緒に居た気がした。
(2024)
多分もう何年も演奏されてないんじゃないかな。
何気ない朝同様そんなにやるタイプの曲では無いですしね。
2020年2月にHump Backのツアー@長崎でやってたのが最新の記憶。
最新て。
あと今なら分かるけどこれ歌とギター同時に録音しとんな。
6.想うこと
楽曲全体の印象としては、BAN'Sの得意技。 松尾さんお馴染みのDのオンコード。 (しかし意外にもこのアルバムでは前作よりは抑えられてる) これがリードにならないアルバムってなんなん? こんな名曲はシングルカットしてMステ出るやつだから。 俺はこの曲で拳あげたい。 てか部屋で聴いてて自然とあがった。 自分でもやばいなって思ったけど、あがっちゃったからしょうがない。 この曲はBAN'S ENCOUNTERのテーマなんだと思う。 松尾さんはきっと自分のことを「何もない何も持ってない」って思ってるんだ。 だからこんな歌を歌うんだ。 無才能平凡人なんて歌うんだ。 ありふれたひとなんて歌うんだ。 思えばBAN'Sはいつだって等身大だ。 背伸びをしない。 殊更このアルバムはその要素が強い。 なんでこんなことを歌うのか。 それはきっと次の曲で少し明らかになってく。
(2024)
思い出したようにたまにセットリストに入ってるのが嬉しい曲。
当時同様やはり大好きな曲です。
書いてなかったけど確か滋賀かどっかでリリース前に初披露してて友達から「新曲やったよ!!」って連絡きたのを思い出しました。
松尾さんってずっと歌うテーマは変わってない気がします。
BUMPみたい。
7.星に願いを
誠也さんが「次のアルバムやべえよ、まじミスチル」って言ってた理由がこの曲で分かった。 Music Videoで聴いた時、いろんな顔が浮かんでさ。 星に願いを。 何処にでも転がってるこの言葉がBAN'S ENCOUNTERから放たれると、 途端にありきたりじゃなくなる。 星って絶対届かないし、今見られる輝きは過去のもの。 でも最後「今を生きていて」っていう言葉で結ばれる。 過去を振り返ることは悪いことじゃない、 でも振り返ってばっかりで走ると転けちゃうだろうし、 足元や目の前の景色見逃しちゃうと思うんだ。 きっとそういうことを言いたかったのかな、 って僕は捉えました。 先にMVで聴いてた印象と、 アルバム7曲目で聴く印象、 これこそありきたりな表現だけど、 全然違う表情が見えたんだ。 優しい曲だと思ってたけど、 それだけじゃなかった。 儚さまで透けて見えてしまって、 途端に切なくなって、 MVで何度聴いた時とも、ライブで聴いた時とも、 違う感情が涙腺を叩いた。 星と夢という言葉を大切にしてる僕が、 2018年にこの曲を受け取れたことに、 平成が終わろうと、誰が解散しようと、復活しようと、 どうにも無くならない意味が生まれました。 今この曲が聴けて、僕は幸せです。
(2024)
当時の僕は星と夢という言葉を大切にしてたんですね。
何を言ってるんでしょうか。(すっとぼけ
すごく覚えてるのは2020-2021ツアーのファイナルのBEAT STATIONでのワンマンでこの曲を演奏した時、
照明がMV再現みたいに青く綺麗でさ、
「うわぁ……!」って見上げちゃいました。
あとは2019年にZepp Osakaのメインステージで演奏した時もすごく綺麗だった。
その他にも数えきれないくらい何度も聴いた曲ですが、
今改めて聴き直してもうん、名曲ですね。
もっと知られていいと思うなぁ。
「まだいつかの話さ」って永遠に歌っててほしい。
8.今日は
こちらもお馴染みの曲が再録。 実は一発録りらしい笑 BAN'Sのライブのオープニングを飾ってきたこの曲。 デモのMVもあるから、みんな知ってるけど、 やっぱりこの曲も流通すべくしてされた曲だと思う。 1stの曲目が出た時、この曲が無いのが意外で。 当時のズーさん曰く「あれはタクさんとの曲やけん」だったらしい。 だから2ndに入るのが逆に意外で。 裏を返せばこのタイミングで、ってことなんだけどさ。 再録しちゃったね。 これはただの再録じゃないよきっと。 この3人でもう一度、そんな意味で再録したのかなって思ってたし、 それも無くはないと思うんだけど、 この曲はこのアルバムに必要な曲だ。 間違いなくこのアルバムを閉じるのはこの曲しか無い。 聴いてくうちに分かった気がする。 7曲目まで聴いた時「これで終わりでいいやん」と思っていたら、 よく知ってる曲に度肝を抜かれた。 ずっと前からある曲なのに、 まるでこのアルバムのためのエンディングのようだ。 1stには無いストーリー性を"今日は"がしっかりと演出している。 おはよう、おやすみ。と終わるんじゃなくて、 最後にまたおはようが来る。 歌詞にはなくても、この曲がまた始めてくれる。
(2024)
旧録の時に製作されたMVが夜から朝になる映像なんですね。
この作品とは違うテイクだけど素敵な映像なので知らない人は観てみてください。
ほんっとに綺麗なんで。
ここに映る長崎駅の時計も今はもう無いんだよな。
昔は1曲目の定番でしたが、いつからか終盤に演奏されてたりもしてますね。
1曲目が多かったからBAN'S ENCOUNTERといえばこの曲って人も昔は多かったです。
最近だと何になるのかな。
そう、これ元々は松尾さんの弾き語り曲だったんです!
2014年にはもう聴いてました。
そういうことも書いておけばよかった。
総評
無事に今回も名盤です、本当にありがとうございます。
1stはお祝いモードが強かっただけに、
2ndこそ正当な評価が下されると思っているのだが、
これなら大丈夫だ、きっと売れちゃう。
(まあ最初から心配なんかしとらんけど)
短い曲が多いからサクッと聴けてしまうようで、
実は聴き手のコンディションによって聴こえ方が変わるから大変だ。
というのも今朝夜勤明け帰りながら、
またも聴いていたんだが、
朝焼けに照らされながら聴く"何気ない朝"のハーモニーに、
歩きながら少しうるっときてしまったんだ。
歌声もメロディもあんまりに美しかった。
BAN'Sは「夜明け前」というデモを2年半前に出している。
誰にも平等にやってくるその現象に、当時のBAN'Sはその時持ち得る4曲を閉じ込めた。
あのデモは個人的に人生で一番思い入れの深いCDだ。
いつまでも思い出が思い出にならないまま、
今日まで聴き続けた。
そして、「おはよう、おやすみ。」
きっと「おはよう、おやすみ。」が取って代わり、
僕の中で息づく。
似たような景色なのに何処か違うのは、
きっと夜明け前という、
一番暗くなると言われる時間帯から抜け出して、
おはよう、がそこにあったから。
またおやすみ。って眠っても、
おはよう、が待っている。
ありがとう、「おはよう、おやすみ。」
夜が明けた。
あとがき(2024)
なんか昔の僕の文章ってやたらかっこつけてますね。笑
当時は文章書くの上手くなりたい!って思ってたんですよね。
努力の跡が見えます。
もう6年も前のアルバムか、経たなぁ。
このアルバムのツアーは2回あって
「今はやるしかないTOUR」→全公演主催、東名阪福+長崎ワンマン
「明日野郎は馬鹿野郎TOUR」→地方編
みたいな構成でしたね。
懐かしい。そんな大規模なツアーも最近はやってないですね……まあリリース自体無いしね……。笑
今聴くとこのアルバムやたら短いですね。
でもサクッと聴けるわけじゃないんですよね。
不思議なアルバムだなと思います。
前述のツアー、すごく楽しかったなぁ。
名古屋では初めてさよならポエジーと2マンをしたり、
大阪では裸体、Day tripper、コールスローとカオスなメンツだったり、
福岡はベランパレード(現VERANPARADE)が最高だった。
長崎は旧STUDIO DO!で5年ぶり2回目のワンマンだったね。
高田馬場ではTNAに入る前のSHE'll SLEEP、まだデモバンドだったTETORA、当時から大好きだったrem time rem timeがいたり、
横浜はそれ媚びの前のギターが練乳を飲んでたり、TETORAが初めてツアー帯同を経験したからこんなに終わってしまうのが寂しいなんて知らなかったって泣いてたり、
ツアーじゃないけど合間の大分では一夜限りのAOI復活の日で1バンド目から火をつけてくれたり、
最後の小倉では友達の恋愛相談に乗ってたらBAN'S以外観れなかったり。笑
いろんな思い出のあるアルバム、ツアーでした。
当時の画像を見返してたらこんなことを書いていた。
贅沢言うな。(※今はしっかり弾いてます)