She'll graduate from here.

昔からどこか変な人が好きだった。
急に変なことを言い出したり、
人とは違うことを隠せなかったり、
予想もつかない動きを見せる。
それは決してアピールじゃなくて滲み出てしまうものであってほしい。

昔から熱い想いを持つ人が好きだった。
それも普段から暑苦しいタイプよりも、
ふとした瞬間にバレてしまうような、
隠すまではいかなくても、
ひけらかすわけじゃなく滲み出てしまうものであってほしい。
そしてここぞという時には自分はこうだと意思表示をする人が好きだった。

昔から控えめなタイプが好きだった。
私が私がって一番前に出るタイプも面白いけれど、
一歩引いて微笑んでるような、
ここぞという時にだけ話すような、
そしてその一言こそがみんなから必要とされているような。
決して誇示したり利用したりせず滲み出てしまうものであってほしい。

隠そうとしても魅力が溢れて滲み出てしまう存在が好きだった。
そう思うと目で追ってしまうようになったのは必然だったのかもしれない。

なんとなく暇つぶしで見ていた動画。
面白いな、かわいらしいなと思い始めて、
気付けばこの人以外あり得ないくらいに愛おしく想うようになってしまった。
本当の本当に僕のおひさまの入り口はあなたでした。
ただのリトルトゥースだった自分を兼おひさまにしてくれたのは紛れもなくあなたでした。
あなたがいなければ今も日向坂46なんて1曲も知らなかったと思う、本気で。
(流行を追えないという性分で)

偶然の邂逅を必然と見紛うのはよくある話だが、
他のメンバーを先に知っていたら、
きっとここまで日向坂46にのめり込むことは無かったろう。
だからきっと必然だったんだ、そう思うことにした。

日向坂46の高瀬愛奈はそういう人だ。
たまたまにしてはできすぎているくらい、
あまりにも僕のど真ん中の人だった。
あの時、出会えて本当によかった。
俺からすればあなたこそが正しくハニーデューそのものなんだよ。
(あの曲、大好きで大嫌いだ)

アイドルを応援することを避け続けていた僕を
そんなのいいから!!
関係ないから!!
楽しいからおいでよ!!
と当時のメンバーに言われたみたいな気分で、
緩く楽しんでるつもりがいつのまにかライブを観に行くようになっちゃって。
趣味がひとつ増えてしまって、おかげさまですごく楽しいよ。

別れが来るのを知りながら応援することはとても残酷だし、
ひょっとしたら本当は勇気を持って踏み込まないといけなかったのかもしれない。

残酷さを知っていたはずなのにそれを忘れて、
勇気を持つ余裕すら無いまま溺れさせてくれて、
心酔させてくれた君たちは本当にすごいグループです。
まだ全然終わりじゃないけどさ、本当にずっと楽しかった。

いつだって俺は最後だと思うようにしているはずだった。
これはどんなことにも言える。
もしかしたら、万が一にも、下手をすれば。
また明日!!と手を振った帰り道に命を落としてしまったら、
約束を守れなくなったらどうしよう。

そんな人たちを見てきたからいつだってさよならしてやるつもりでライブに臨んでいる。
いつだってどこかに覚悟を持っているつもりだ。
覚悟を持たないといけないと決め込んでいる。
「予定」はあくまで「予定」。
一秒先すら怪しいことを俺は知っている、知っているつもりだった。

それなのに何故。
「卒業します」の一言が目に飛び込んできて真っ白になった頭、
「そうか」と受け止めたふりをして、
あれやこれやと考える途中に、
「もう少し先の話かと思っていた」
なんて口走ってしまったんだろうね。

悔やみきれないことがある。
俺はオンラインや配信を心のどこかで信用していない。
いくら楽しいと言われても目の前で観る光景に叶うはずがないって決めつけているから、
オンラインミーグリには一度も行かなかった。

初めて顔と顔を合わすのは液晶の中じゃなくて、
同じ空間が良いと拘っていたのに、
なんで予定が合わないからとリアルミーグリを何度もパスしたんだろう。

今になって行こうなんてさ、
まるで「最後だから記念に来た」みたいじゃないか。
本当はずっと行きたかったはずなのに、どうして俺は。

だから決めた。
残り少ない日々はより一層悔いのないように過ごす。
なので運営さん!!早めに予定を教えてください。


まだ!!まだ終わらんぞ!!
まだまだ楽しくやるぞ!!
頼んだぞー!!!!

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