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交渉する前に“解決案”を考える

こんにちは、Takuyaです。
今日は「解決案を考えること」について解説します。
表面的なテクニックで交渉スキルを身につけても、解決案を考えることができなかったり、解決案の選択ができなければ、交渉はうまくいきません。
解決案を考えることはもちろん、それらを選択していく必要があります。
いくつかの事例を出しながらやってみましょう。

解決案を選び出すことが重要

解決案を選び出すことは、『いくつかのオプション(選択肢)の中から、最も効果的で合意に至る可能性の高いものを選ぶ』というプロセスです。
難しく考えてしまいがちなので、身近な例も含めて考えてみましょう。

事例:レストランでのメニュー選び

友達とレストランで食事する際、皆が異なる料理を好む場合があります。
そのときにどうやって一つの料理(解決案)を選ぶでしょう?

テクニック:合意点を見つける

一つの方法は、皆が好きな食材や料理のスタイル(例:和食、洋食)に注目することです。
そこで共通の好みを見つけ、その基準に合った料理を選ぶことなどがシンプルかと思います。
ここでよくやってしまうのは、誰かが妥協し、誰かに合わせる状態です。
交渉の世界観ではこれはベストな合意点を目指した解決案とはなっていないのです。


要素1:双方の価値観を理解する

事例:プロジェクトの進行方向

会社で新しいプロジェクトを始める際、皆が異なる進行方向を考えていると、どう合意を得るでしょう?

テクニック:価値観の共有

まず、各人が何を大事にしているのか(例:効率性、品質、スピード)を明らかにします。
これが合意形成の基礎となります。

要素2:プロとコンを評価する

事例:家族での休日の過ごし方

家族で休日をどう過ごすかを決めるとき、子どもは遊園地に、大人は静かなカフェに行きたいとします。

テクニック:プロとコンリスト

各選択肢の良い点(プロ)と悪い点(コン)をリストアップします。
これを基に、最も合意に近い解決案を選びます。

要素3:妥協点を見つける

事例:契約交渉

ビジネスでの契約交渉では、双方が100%希望通りにはいかないことが多いです。

テクニック:妥協点の設定

全員が少しずつ妥協することで、最良の解決案を選び出すことが可能です。
気を付ける必要があるのは、自分にとっては有利(相手にとって不利)な契約交渉になっていることなどがあります。
これは後に何らかの歪みを発生させる原因にもなり得る点から、契約交渉がうまくいった…!とは言えません。


以上が、ハーバード流交渉術で『解決案を選び出す』ことの重要性に触れた例です。
価値観の共有からプロとコンの評価、そして妥協点の設定まで、効果的な解決案を選ぶためには、しっかりと交渉を前提とした解決案の検討と選択がワンセットであることを認識しましょう。


解決案を選ぶことは、交渉の未来を変化させる

解決案を選択することによって、交渉内容が変化します。
もちろん、それによって未来の実行案や、予想される結果まで変わってきます。
交渉をより高いレベルでおこなうためには、複数の解決案を持っておくことでとても健全な交渉ができるようになる可能性が高くなります。

a・b・cは、予想される結果。3つの解決案を持った際に結果(未来)がかわる。


今回は、解決案を複数持つことの大切さをお話しました。
『スキルさえあれば交渉ができる』というわけではなく、解決案の準備がなければ交渉の結果はコントロールしにくくなるものです。
もちろん、慣れてくることで交渉の軌道修正をおこなったり、コミュニケーションスキルと掛け合わせることでコントロールしていけることもありますが、あらかじめ準備することで大きく交渉精度が変化するため『解決案の準備』はとても大事な要素のひとつとなります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次回は、『評価と選択』についてお話をしたいと思います!
お楽しみに♪


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