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2024年J1昇格プレーオフ準決勝vsファジアーノ岡山(HOME)2024/12/01

今シーズン全体の振り返りはまたするとして…
まずはプレーオフ岡山戦のみ。

初のホーム開催となったプレーオフ。リーグ前半戦を14位で折り返してしまったことを考えたら、そもそも4位でフィニッシュ出来たことが奇跡に近い。
ただ、それすらモンテディオ山形というチームが積上げてきた「勝ち点」という結晶の現れ。

相手は、最後の最後でモンテディオに交わされ4位転落したファジアーノ岡山。
今季は1度もプレーオフ圏外に弾かれたことはない安定感のあるチームであり、この相手にホームで出来るのか、アウェイで不利なレギュレーションでやらざるを得ないのかは天地の差があり、ホーム開催を手繰り寄せたモンテディオは間違いなく「持っていた」。

始発の新幹線で山形へ向かったのは今シーズン数回あったけれど、何れも真夏。
「この時間で何でこんなに暑いんだよ…」と思ったものだが、この日の乗る時間はまだ薄暗く、
「もう真冬なんだな…」と思いながら新幹線へ乗り込んだ。

米沢駅で下車、サポ仲間に同乗させてもらい、いざNDソフトスタジアムへ。
途中、見事な虹が。

スタジアムへ到着すると、早い時間から既に大勢のサポーターで賑わっていた。
これこそ「ホーム開催の利」であり、この時点で勝利を疑うことは全くなかった。

様々な方のSNSで、リーグ最終戦より3週空いたことでの緊張感の途切れや、9連勝した勢いに対する奢りを懸念する声があった。

一方、上記雰囲気をサポーターからも無くすべく、決起集会でのコールリーダーからの決意表明はいつもより長く、そして想いの籠もったものであり、少なくともサポーターのボルテージは低くなかった。

選手の方は当然私などが知る由もないけれど、この大一番で緩んでいる、また過信しているなど今のモンテディオからは想像しがたい。
当然メンタルとしてはMAXの集中力で臨んだと思う。

14:03。いざキックオフ。

抽象的な表現になるが、「地に足がついていない」「バタバタしている」感があったのは明らかにホームのモンテディオ。
それが木山監督率いるファジアーノの作戦にハマったのか、初のホームプレーオフ開催に浮足立ったのか、は分からない。

とにかく細かいパスのズレや距離感のチグハグさが最初から目立ち、前半30分から立て続けに失ってはいけない得点を2つ与えてしまった。

後半に入り2点がmustのモンテディオは山田拓巳選手⇔岡本一真選手へ。
少なくとも入りは悪くなく、得点の匂いを感じさせるものではあったが、川井歩選手のレッドカード退場とイサカゼイン選手の負傷交代で掴みかけた流れがまた逆流し始める。前半のうちにディサロ燦シルヴァーノ選手をこちらも負傷で失っていたことも大きな重石となった。

更に1点を失い、0-3で突入した後半アディショナルタイム。

フットボールには、ボクシングのような起死回生の逆転KOも、野球のような満塁ホームランもない。
1点ずつ取り返すしかないが、それにしては数的不利と時間が重くのしかかる。

山形ゴール裏からは最後まで響くチャント、その声虚しく、0-3でフルタイム。

2024年シーズンが終わってしまった。

開幕2連勝あり、そこからの絶不調あり、救世主加入からの怒涛の9連勝あり、初のプレーオフホーム開催…
ストーリーとして仕立てればいくらでも面白い組み立てができるこの物語は、ラスト1ページを綴ることなく打ち切りとなった。

号泣する選手、項垂れる選手、痛々しいギプス姿の選手、深々と頭を下げた監督を迎えた時、
そして帰りの新幹線の車中、仲間達、そしてSNSで繋がつている方々が思い思いに心中の吐露を見た時、
自然と悔し涙の1つも出るかと思いきや、それとは違う感情があった。

満足はしていない。当然悔しい。
やり切れない思いも沢山。
来年のこと?いや、全然そんなこと考えられない。

ああ、この感情の正体、それは”喪失感”。

「このチーム・監督・スタッフで昇格したかった」
「この仲間でJ1に羽ばたきたかった」

それがもう叶わない現実。

チームは一度解散に近い形となり、また入れ替わる。無論それは必ずしも悲観ばかりではないことは分かっているが、2024年のチームメンバー全員でJ1に行ける1/1のチャンスは二度と来ない。

仲間も然り。こちらは解散したりすることはなくとも、それぞれがそれぞれのライフステージを抱えている。無論私とて例外ではない。
やはり同じとはいかないのだろう。

いくら悔やんでも、嘆いても、終わったものは終わったもの。来年またやれば良いじゃないか。
そう割り切れない心の奥底の無念さが、喪失感として自分の感情を支配していた。

こんな風に1人のサポーターがダラダラと心境吐露している間にも、クラブは「次」へと動いている。
実際、渡邉晋監督の続投が発表された。

それだけでどよんとした気持ちが少し晴れるほど、
この喪失感を埋めるのもまたモンテディオであることも理解している。

ともあれ、様々なアクシデントに見舞われながら全力全霊で立ち向った選手達に対しては心から拍手を送りたい。

最終戦、お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
#montedio
#モンテディオ山形

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