徳島ヴォルティスオフシーズンの補強考察
2024シーズンのJ2も終わりを迎え、清水と横浜FCの J1復帰、更にはプレーオフで岡山の初昇格も決まりました。一方の我が徳島ヴォルティスは、序盤の降格危機や各騒動など激動の20周年を8位という悔しい順位で終えました。ただ徳島は長崎や山形などのプレーオフ組より早くシーズンオフに入っているので、来季の編成作業を彼らより早く進めることができていると思います(思いたいです)。ということで、今シーズンを戦い抜いた上で足らなかった部分、その為に必要な選手、また現有戦力の残留の可否を考察していきたいと思います(異論は認めます)
まず12/7時点で、GK田中颯選手、DF青木駿人選手、山口竜弥選手の契約更新、MF尾上瑠聖選手のトップ昇格、FWローレンス・デイビッド選手の新加入、GKホセ・アウレリオ・スアレス選手、FW柿谷曜一朗選手、FWチアゴ・アウベス選手の退団が正式発表されています。スアレス選手は徳島史上No.1GKと言っても過言ではない選手なので一見痛手ですが、徳島の未来を担う新守護神の田中選手の残留はかなり大きいです。また夏に愛媛から加入した山口選手には橋本選手以上の活躍を期待したいですし、青木選手は貴重なレフティCBでチームに必要不可欠な存在だったので、J1移籍の可能性もあった中での残留にホッとしています。
移籍加入や契約更新の発表の多くはJ1が閉幕する12/8以降になりますが、チームを強くするには、いかに「監督の求めるスタイルをピッチで高いレベルで体現できるか」が鍵になってくると思います。正直、今シーズンを見た上で、増田監督が攻守においてハッキリと決め事を持って組織的に攻めるサッカーを展開できるかは微妙です。寧ろシンプルなサッカーを展開した方が勝ち点を積めるのではという感想に至りました。ということで、徳島ヴォルティスが獲得に動きそうな選手をポジション毎にピックアップしていきたいと思います。
GK:アルナウ選手(鳥栖)
坪井湧也選手(磐田)
正直、来季のGKは田中選手を軸として構想を練っていると思うので圧倒的な正守護神を獲得する可能性は低いです。また長谷川選手の残留、三井選手の延長or買取の可能性も高いかと思います。また4人目の枠にYSCCにローン中の後東選手を戻す可能性も考えられます。ただあえて他クラブから獲得すると考えられるならこの2名かと思います。アルナウ選手にしても坪井選手にしても今季はクラブで出番を得られていませんが、セービング能力に疑いは無いですし足元もあります。坪井選手のレンタル元の神戸も来季の復帰は考えていないでしょう。なので獲得するチャンスはあるかと思います。
DF:江川湧清選手(G大阪)
野田裕喜選手(柏)
大西遼太郎選手(熊本)
成瀬竣平選手(長崎)
CB陣に関しては田向選手や内田選手の離脱期間が長く1年を通してほとんど変わらないスタメンで戦ってきました。特に後ろは層が他クラブに比べて薄いと感じたので、強化に乗り出すのではと考えられます。江川選手は今年ガンバであまり出場機会を得られていませんが、十分J1でも通用するレベルですし、J2では既に実績があります。青木選手が残留しましたが、左利きCBは本当に貴重なのでもう1枚いてもいいのではと思いました。野田選手も今年柏で主力とは言えませんが、山形での活躍はJ2サポであれば皆知っていると思います。また青木選手も森選手も正直レギュラー確約レベルの層だったので、競争相手がいるとお互い高め合えるのではと考えました(森選手が個人昇格する可能性もありますが)。大西選手はボランチ出身で対人の強さはさることながら、後ろからのボールの供給能力に非常に長けているので、獲得できればかなりの補強と言えます。成瀬選手は僕がずっと注目していた選手で、今年フリーになったこともあり黒部本部長の名古屋でのコネクションで加入する可能性があると思います。エウシーニョ選手や柳澤選手の稼働率を考えても取って損はないはずです。カイケ選手の去就は長崎次第ですが、個人的には残留の可能性が高いのではと勝手に思っています。また、石尾選手はJ2の他クラブへの移籍の可能性が十分考えられます。前述の田向選手、内田選手は残留が基本線と見ています。
MF:谷本駿介選手(愛媛)
菊井悠介選手(松本)
重廣卓也選手(名古屋)
堀内陽太選手(浦和)
天笠泰輝選手(群馬)
中盤は今季終盤にかけて目立った選手が多く、特に児玉選手や渡井選手はJ1に移籍してもおかしくないので多めにリストアップしました。岩尾選手と永木選手は来季も徳島にいると思いますが、2人の年齢などを考えるともっと若い世代が中盤の主軸を担わなければならないと考えています。谷本選手は視野が広く、攻撃のスイッチを入れるプレーが上手で、菊井選手はライン間にポジションを取るのが上手く、リンクマンとしての役割も直接得点に絡む役割も期待できます。重廣選手はJ1での実績もあり、鹿沼選手のような活躍ができる選手です。堀内選手は武者修行の場として藤田譲瑠チマ選手や鈴木徳真選手が育った徳島を選ぶ可能性があり将来性も豊かです。天笠選手も群馬で目立った活躍を見せており、児玉選手等が抜けた場合には獲得が考えられます。杉本選手や杉森選手
は残留か移籍か微妙なラインです。髙田優選手はソシエダに練習参加しましたが、下カテゴリーへのローン移籍もあり得るのではと思っています。
アタッカー・FW
:塩浜遼選手(福島)
橋本啓吾選手(宮崎)
パトリック選手(名古屋)
中島大嘉選手(水戸)
室井彗佑選手(横浜FC)
現存の髙田颯也選手、ターレス選手は残留が濃厚と見ているので獲得に動くかは微妙ですが、あえてピックアップするなら塩浜選手、橋本選手を推したいです。2人とも若く波に乗っている選手で、J3ながら塩浜選手はドリブラータイプながら16得点、橋本選手はGA合わせて21ものゴールに絡んでいます。今季の徳島の課題だった得点力不足を解消するには打ってつけだと思います。CFに関してはブラウン選手、渡選手が残留なら彼らが軸となると思いますが、もしもの時を考えるとパトリック選手、室井選手、中島選手等の獲得に乗り出す可能性は十分あると思います。特にパトリック選手は説明不要の能力を持っており、来季38歳とはいえJ2であればまだまだ脅威になるのではと考えています。
長いシーズンを戦い抜くにはベテラン中心のチームになってしまっては開幕ダッシュを決めても高確率で夏場〜終盤にガス欠を起こします。なので若手・中堅を軸にして足らない所をベテランが補うというチームが理想です。増田監督のスタイルには思う所も多々あるかと思いますが、増田監督は恐らく人件費相応の結果を出せる監督です。今冬のフロント、そして大塚様には予算の増額と主力の慰留、更に「J2優勝、J1昇格を狙えて更に昇格した先に定着できるようなチームを作れる」的確な選手の獲得をしていただきたいです。
2ヶ月後にはもう新シーズンが開幕します。2年連続残留争いという同じ過ちを繰り返さない為に、J1に帰る為に勝負の手を打てるのはこのストーブリーグです。くれぐれも強化部の皆さんよろしくお願いします。サポーターの皆さんは日々のリリースに一喜一憂してストーブリーグを過ごしましょう。
長ったらしい文ですみません。最後まで付き合ってくれてありがとうございました。